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Round 4: 八朔 人平(京都)vs. 岩月 芳文(愛知)

Round 4: 八朔 人平(京都)vs. 岩月 芳文(愛知)

By Yukio Kozakai

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 今年の日本選手権トップ8、八朔 人平(京都)がスタンダード3戦全勝でフィーチャーエリアに登場だ。歴史をさかのぼると、今から8年前、2002年のFinals。プレイオフのテーブルに八朔の姿があった。

 当時の八朔は、プロツアーに定期的に参戦するなどバリバリのプロプレイヤーだった。デッキ構築理論に絶対の自信を持っており、それは2002年のPTヒューストンで一躍脚光を浴びた"Draco Explosion"とその記事でも折り紙付きだった。オールドファンにはたまらないのではないだろうか。

 その八朔が、"ヴァラクート""上陸赤白"といった「普通の」デッキを持ち込むだろうか。答えは「否」である。トークンからの《集団変身/Mass Polymorph》コンボを軸に据え、複数体の《霜のタイタン/Frost Titan》がどどんと場に現れる。さらに、「変身」しないでもトークン戦術で勝利へと結びつけるようにデッキをバランス良く仕上げている。面白いゲームが期待できそうだ。

Game 1

 ヴァラクートの岩月。《カルニの心臓の探検/Khalni Heart Expedition》を八朔が《マナ漏出/Mana Leak》する立ち上がり。すると続く第3ターンに岩月の動きはなく、緑マナ源である《霧深い雨林/Misty Rainforest》を引き当てると、フルタップで《コジレックの捕食者/Kozilek's Predator》をプレイ。

 それを見た岩月が《砕土/Harrow》2連発。さらに《探検/Explore》と、一気に7枚の土地を揃えて、次のターンに大きなアクションを期待させる。八朔は返しに追加の《コジレックの捕食者/Kozilek's Predator》をプレイして、淡々とビートダウンを続ける。

 このトークンの意味は一体? 岩月がメイン投入の《紅蓮地獄/Pyroclasm》でトークンを全て吹き飛ばし、数を減らしにかかる。それでも《コジレックの捕食者/Kozilek's Predator》本体がビートダウンを続け、岩月が繰り出した《原始のタイタン/Primeval Titan》も《霜のタイタン/Frost Titan》で寝かしつけると、土地が伸びずに《カルニの心臓の探検/Khalni Heart Expedition》のクエスト待ちの岩月は、残ライフ1まで追い込まれる。

 だが、土地さえ引いてしまえばそこはヴァラクート。

 《原始のタイタン/Primeval Titan》が最初にもたらしていた2枚の《溶鉄の尖峰、ヴァラクート/Valakut, the Molten Pinnacle》が、2枚の《カルニの心臓の探検/Khalni Heart Expedition》の伝説を語り出せば、20点のライフを削ることは難しいストーリーではなかった。

八朔 0-1 岩月

Game 2
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 岩月が2ターン目《カルニの心臓の探検/Khalni Heart Expedition》のロケットスタートを決め、八朔も《カルニの庭/Khalni Garden》《海門の神官/Sea Gate Oracle》からの《野生語りのガラク/Garruk Wildspeaker》。さらに《コジレックの捕食者/Kozilek's Predator》を追加して、ヴァラクート以上の速さで決めにかかる。

 岩月は、伸ばしたマナと《溶鉄の尖峰、ヴァラクート/Valakut, the Molten Pinnacle》で八朔の動きに制限をかけ、時間を稼ごうとする。八朔も岩月の思惑通りにさせじと、《野生語りのガラク/Garruk Wildspeaker》を《踏み荒らし/Overrun》能力で起動して、複数枚の《溶鉄の尖峰、ヴァラクート/Valakut, the Molten Pinnacle》が並ぶ前に、《カルニの心臓の探検/Khalni Heart Expedition》と《山/Mountain》を消耗させる。

 これである程度岩月にダメージを与えることに成功した八朔は、さらに2枚しかない岩月の《森/Forest》のうち、1枚を《霜のタイタン/Frost Titan》で封じ込め、それでも《森/Forest》を引き当てた岩月がたまらず《ゼンディカーの報復者/Avenger of Zendikar》をプレイすると、2枚目の《霜のタイタン/Frost Titan》がさに緑マナを封じ、岩月の動きを止める。

 あとは《エルドラージの碑/Eldrazi Monument》で巨人が空を舞えば、「赤緑」に止める手立ては無かった。

八朔 1-1 岩月

Game 3

 このマッチ、初めての先手が回ってきた岩月。《探検/Explore》からマナを伸ばし、先手の有利を生かそうとするが、以降、土地を並べる系の呪文を引いてこない。八朔は《野生語りのガラク/Garruk Wildspeaker》を通し、《霜のタイタン/Frost Titan》で岩月の《森/Forest》を封じる、第2ゲームと同じ流れの動きを見せる。

 《マナ漏出/Mana Leak》のマナを残しきれずに展開した八朔に対し、何とか《森/Forest》をプレイして緑マナ2つを確保した岩月が《原始のタイタン/Primeval Titan》を通す。これで岩月の場は《溶鉄の尖峰、ヴァラクート/Valakut, the Molten Pinnacle》2枚に《山/Mountain》が5枚。いわゆる「リーチのかかった」状態だ。

 《霜のタイタン/Frost Titan》が《原始のタイタン/Primeval Titan》を押さえ込み、植物トークンと共に《エルドラージの碑/Eldrazi Monument》で殴りかかる。さらに次のターンには《戦慄の彫像/Dread Statuary》も起き上がり、押さえ込みに入ってからわずか2ターンで勝負を決めたのだった。

岩月 「西で抜けた(権利を取った)変身デッキがあると聞いていたけど、まさか」

八朔 「さあ...。何デッキでしょうねぇ」

 まだ4回戦。自身は全勝、相手もまだ1敗。プレイオフで再びマッチアップする可能性は十分にある。多くは語らず、手の内も明かさずして勝利した八朔は、相も変わらぬ八朔節を残してエクステンデッドラウンドへと向かった。

八朔 2-1 岩月

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