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Round 6:八十岡 翔太(東京) vs. 齋藤 友晴(東京)

Round 6:八十岡 翔太(東京) vs. 齋藤 友晴(東京)

By Daisuke Kawasaki

 いよいよ初日も後半戦に突入し、段々とメンツが濃くなってきた雰囲気のでてきたグランプリ・北九州。事実、隣のテーブルでは森 勝洋(大阪)と大礒 正嗣(広島)という、日本チャンピオン対決...と片付けるには大きすぎる対決が行われている。

 さてさて、それだけのマッチアップをスルーしてまで、筆者がフィーチャーするのが、齋藤 友晴(東京)と八十岡 翔太(東京)というPlayer of The Year対決である。

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 今シーズンの齋藤と言えば、シーズン序盤のグランプリ2連覇で大きく点数を獲得した後も、安定してプロポイントを重ね、今や、Player of The Yearレースで3位につけている。もちろん、大量獲得が前提の話ではあるが、十分にPoY獲得も視野にある点差であり、日本人初のPoY複数獲得もあり得る状況だ。

 そして、プライベートでもネットショップ「晴れる屋」の店主として、トーナメントサーキットと併せてトレーダーとしての活動も活発に行っており、まさに、マジックを生活とした男という呼び名がぴったりだ。

 対する八十岡。

 2006年はサーキットを行いPlayer of The Yearだったものの、その後のシーズンは基本的にプロツアーと国内グランプリのみの参加であり、今シーズンは、むしろグランプリ・北九州と世界選手権のどちらかで上乗せ1点を獲得できなければ、グレービー落ちまで見える状況である。

 しかしそんな八十岡が、現在世界中から注目を集めている。

 先日確定したMagic OnlineのPlayer of The Year。数十点という大点差を一ヶ月で見事逆転し、初代MOPoYへと輝いた「yaya3」。

 この奇跡を巻き起こしたアカウントこそが、八十岡 翔太のアカウントに他ならないのだ。

 世界で唯一、POYとMOPOYのダブルタイトルを持つ男、八十岡。もはや電脳世界の覇者といっても過言では無いだろう。

 現実世界のマジックの覇者と、電脳世界のマジックの覇者が激突する。

Game 1
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 後手の八十岡が2ターン目に《カザンドゥの刃の達人/Kazandu Blademaster》をキャストすると、齋藤は《石造りのピューマ/Stonework Puma》をキャスト。返しで八十岡は《カザンドゥの刃の達人/Kazandu Blademaster》でダメージを与えた後に、《探検者の望遠鏡/Explorer's Scope》をキャスト、それを手札に戻しつつ《コーの空漁師/Kor Skyfisher》をキャストする。

 さて、齋藤は、返しで《コーの空漁師/Kor Skyfisher》の獲物とも言える《風乗りの長魚/Windrider Eel》をキャスト。八十岡はそれをものともせずに2体でアタック、そして、環境最強クリーチャーとも言われる《吸血鬼の夜鷲/Vampire Nighthawk》を戦場に追加する。

 齋藤は、上陸で4/4とした《風乗りの長魚/Windrider Eel》で攻撃すると、《変わり樹のレインジャー/Turntimber Ranger》をキャストし、クロックを増加。だが、《吸血鬼の夜鷲/Vampire Nighthawk》の絆魂分も考慮するならば、かなりダメージレースで遅れを取っている形だ。

 そして、その状況をだめ押しする6/3威嚇こと、《光輪狩り/Halo Hunter》。

齋藤 「強くない、デッキ?まわりいいだけ?」

八十岡 「まわり、いいね」

 齋藤は上陸した《風乗りの長魚/Windrider Eel》と《変わり樹のレインジャー/Turntimber Ranger》でアタックし、ライフは八十岡11の齋藤10。

 齋藤は《生きている津波/Living Tsunami》と《天空のアジサシ/Welkin Tern》を追加して、ダメージレースを加速させる。

 対して、八十岡は、《吸血鬼の夜鷲/Vampire Nighthawk》と《光輪狩り/Halo Hunter》でのアタック。これを《石造りのピューマ/Stonework Puma》のチャンプブロックと《生きている津波/Living Tsunami》の相打ちすることでライフを守る齋藤。

 八十岡は《コーの空漁師/Kor Skyfisher》と《ハグラのクロコダイル/Hagra Crocodile》を追加する。これには齋藤、このマッチ2回目の「つえー」と。

 そして、自分のドローを確認して、3回目の「つえー」。

八十岡 1-0 齋藤

齋藤 「強いデッキに見えるんだけど...」

八十岡 「強いデッキに見えるよね...」

 ここで、サイドボーディングを行いながら、八十岡のデックで100%サイドアウトされるカードこと《光輝王の昇天/Luminarch Ascension》についてのディスカッションを行う両PoY。

 八十岡に言わせれば、守り切れない、カウンターのりきらない、ということらしい。

Game 2

 後手の八十岡がマリガン。

 齋藤が2ターン目に《オラン=リーフの生き残り/Oran-Rief Survivalist》をキャストし、対して、八十岡が《血の求道者/Blood Seeker》をキャストするという返し。ここで齋藤は、《オラン=リーフの生き残り/Oran-Rief Survivalist》でアタックした上で、八十岡の黒マナソースである《ジュワー島の隠れ家/Jwar Isle Refuge》に《広がりゆく海/Spreading Seas》をエンチャントし、色マナ事故を狙う。

 八十岡は、ここで《沼/Swamp》をセットし、3マナに到達、《石造りのピューマ/Stonework Puma》をキャストするのだが、4マナ目をひくことが出来ない。一方の齋藤は4ターン目に《放牧の林鹿/Grazing Gladehart》《クラーケンの幼子/Kraken Hatchling》と並べた上で、続いて、《石造りのピューマ/Stonework Puma》をキャストして、《オラン=リーフの生き残り/Oran-Rief Survivalist》を3/3にしようともくろむ。

 マナが止まっている状況でサイズ差に持ち込まれるのは厳しい八十岡は、それにスタックして《見栄え損ない/Disfigure》で《オラン=リーフの生き残り/Oran-Rief Survivalist》を除去。しかし、続くターンにも4マナ目を引き当てることが出来ない。

 一方で5マナ目に到達した齋藤は、《石造りのピューマ/Stonework Puma》でアタックして八十岡の《石造りのピューマ/Stonework Puma》と相打った後に、《生きている津波/Living Tsunami》を戦場に追加。

 このアップキープコストが、《放牧の林鹿/Grazing Gladehart》の上陸能力と組み合わさることで、強烈なライフゲインエンジンを形成する。そして、齋藤は2枚目の《放牧の林鹿/Grazing Gladehart》を追加し、このエンジンの効率を2倍へと強化。

 ここでやっと4マナ目に到達した八十岡は、《コーの地図作り/Kor Cartographer》で《平地/Plains》をサーチし、マナベースの安定をはかる。

 齋藤は、《生きている津波/Living Tsunami》で戻した《島/Island》をセットして、ライフを4点得た上で、2枚の《放牧の林鹿/Grazing Gladehart》とともにレッドゾーンに。

 《放牧の林鹿/Grazing Gladehart》のうちの1体が《コーの地図作り/Kor Cartographer》と相打ちするが、この時点でライフレースは八十岡7の齋藤26。

 戦場に《光輪狩り/Halo Hunter》を追加する八十岡だが、程なくして、《広がりゆく海/Spreading Seas》を齋藤に返却したのだった。

八十岡 1-1 齋藤

Game 3
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 先手の八十岡が初手を見て、長考。

 キープすると、1ターン目《ステップのオオヤマネコ/Steppe Lynx》という立ち上がり。対して、齋藤は1ターン目に《硬鎧の群れ/Scute Mob》。

 八十岡は《カビーラの交差路/Kabira Crossroads》セットで《ステップのオオヤマネコ/Steppe Lynx》の上陸を満たして、アタック。一方の齋藤は《広がりゆく海/Spreading Seas》で八十岡の《平地/Plains》を《島/Island》にする。白黒の様な、色拘束の強いデッキには、非常に効果的なカードである。

 八十岡は3ターン目に《平地/Plains》セットから《カザンドゥの刃の達人/Kazandu Blademaster》をキャスト。対して齋藤は《放牧の林鹿/Grazing Gladehart》。ここで八十岡が《ハグラのクロコダイル/Hagra Crocodile》をキャストし、一挙にクロックがふくれあがったところで、齋藤は小考する。

 結果、土地をセットしたのみで、ターンを返す齋藤。4マナを残した齋藤に対して、《ぐらつく峰/Teetering Peaks》をセットした八十岡は、その効果の対象をどのクリーチャーにするか検討、結果、《ステップのオオヤマネコ/Steppe Lynx》を+2/+0する。

 そして、3体のクリーチャーをレッドゾーンに送り込む、八十岡。

 齋藤は《乱動への突入/Into the Roil》を《ハグラのクロコダイル/Hagra Crocodile》にキャストし、残りのダメージを本体で受ける。八十岡は《ハグラのクロコダイル/Hagra Crocodile》をキャストしてターン終了。

 攻められている齋藤だが、《放牧の林鹿/Grazing Gladehart》の上陸能力である程度ライフを守れており、ついに《硬鎧の群れ/Scute Mob》の能力が動き出す5枚目の土地へとたどり着く。齋藤は5マナを使って、《領地のベイロス/Territorial Baloth》をキャスト。

 ここで齋藤のライフは10。

 八十岡は、土地をセットし、2体の上陸を達成すると、黒マナをひとつ残して、《タクタクの唸り屋/Tuktuk Grunts》をキャスト。《カザンドゥの刃の達人/Kazandu Blademaster》を3/3とすると、速攻あわせて4体のクリーチャーでアタック。

 ライフが10の齋藤としてはライフを守りつつ効果的なブロックを行いたいものの、残った黒マナがいやらしい。

 結局、《カザンドゥの刃の達人/Kazandu Blademaster》を《領地のベイロス/Territorial Baloth》で討ち取り、《ハグラのクロコダイル/Hagra Crocodile》を《放牧の林鹿/Grazing Gladehart》でチャンプブロックするプランを提示。八十岡はこれに対してなんの対応も無く、みたままの形で盤面が整理される。

 5点のダメージが入って齋藤のライフは5だが、無事にアップキープを迎え、《硬鎧の群れ/Scute Mob》は5/5に。そして、《硬鎧の群れ/Scute Mob》で攻撃すると、《放牧の林鹿/Grazing Gladehart》をキャストし、上陸でゲインライフ。7までライフを戻した上で、《石造りのピューマ/Stonework Puma》を追加する。

 今度は八十岡がなやまされる番だ。上陸しなければクロックとして機能しにくいクリーチャー中心だけに、厳しい八十岡なのだが、ここで《ぐらつく峰/Teetering Peaks》をセットし、《タクタクの唸り屋/Tuktuk Grunts》を+2/+0する八十岡。

 そして、《ステップのオオヤマネコ/Steppe Lynx》を残して、2体でアタック。これらをブロックし、盤面は八十岡が《ステップのオオヤマネコ/Steppe Lynx》のみ、対して齋藤が《硬鎧の群れ/Scute Mob》というものとなる。

 齋藤は、《風乗りの長魚/Windrider Eel》と《クラーケンの幼子/Kraken Hatchling》を盤面に追加。その間も順調に《硬鎧の群れ/Scute Mob》は育っていく。

 一方で、八十岡は齋藤が《広がりゆく海/Spreading Seas》でプレゼントしてくれた《島/Island》をつかって《ウマーラの猛禽/Umara Raptor》。13/13の《硬鎧の群れ/Scute Mob》をステップでチャンプブロックする八十岡だったが、齋藤は《風乗りの長魚/Windrider Eel》に《蜘蛛糸の網/Spidersilk Net》を装備させ、さらに《石造りのピューマ/Stonework Puma》を追加して、八十岡へのプレッシャーを高める。

 これで手札を使い切った齋藤に対して、八十岡は手札が3枚。しかし、これをまったく使うことなくターンを終了。齋藤が土地を引いて上陸したところで、17/17の《硬鎧の群れ/Scute Mob》を《ウマーラの猛禽/Umara Raptor》でチャンプブロックする。

 残りのクリーチャーはすべてスルー。

 ここから予想される八十岡の手札はただひとつ。

 八十岡の代名詞。

 すなわち、すべて土地。

八十岡 1-2 齋藤

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