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Round 8:山本 賢太郎(埼玉) vs. 石井 隼人(群馬)

Round 8:山本 賢太郎(埼玉) vs. 石井 隼人(群馬)

By Kazumasa Koji

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 「れっど」のHNでネットでも活躍中の石井は、実は日本選手権でブレイクしたあの群馬県出身だった。現在の群馬のプレイヤーとの交流はあまり無いらしいという情報が事前にあったのだが、本人曰く最近交流が始まったそうだ。関東の大会で好成績を残している石井が、群馬のテクノロジーを得てどんな進化を遂げたのか、非常に興味深いところだ。

 前回のGP新潟でTop8入賞、2HGで行われたプロツアーでは準優勝という成績を残している山本が、実績なら一枚上手だろう。その上カバレージチーム内にファンがいる程の、所謂「ジャニ系」な甘いマスクが、対戦中はきりりと引き締まるのも堪らない。マジックが上手くて、しかもイケメン。天は二物を与えず、とは間違いなく嘘である。

 722人が出場したこのGP新潟で全勝を続ける2人の、デッキとプレイングから目が離せない。

Game 1

ishi お互いマリガンなし。先手の石井は《嵐前線のペガサス/Stormfront Pegasus》を2ターン目に、3ターン目に《アンデッドを屠る者/Undead Slayer》、4ターン目には《目潰しの魔道士/Blinding Mage》を出しながら《島/Island》と《平地/Plains》を立てて《本質の散乱/Essence Scatter》をにおわせながらターンを終了した。

 山本も順調だ。《マーフォークの物あさり/Merfolk Looter》でドローを進めて、《霜の壁/Wall of Frost》《惑乱の死霊/Hypnotic Specter》と繋げる。石井はこの《惑乱の死霊/Hypnotic Specter》を《破門/Excommunicate》し、《嵐前線のペガサス/Stormfront Pegasus》がダメージを積み重ねる。

 5マナに到達した山本がまずは、といった風情で《大気の精霊/Air Elemental》を召喚。石井は自分のメインフェイズに《目潰しの魔道士/Blinding Mage》を起動してブロッカーをどけてから攻撃を敢行してダメージレースで優位に立つ。ライフは山本10-16石井。

 山本は再度《惑乱の死霊/Hypnotic Specter》《風のドレイク/Wind Drake》、そして《大気の精霊/Air Elemental》と、航空戦力で攻め立てる。山本の様子を伺いながら《幻影の召使い/Illusionary Servant》を召喚してみた石井はこれが生き残り、《目潰しの魔道士/Blinding Mage》の援護もあって最後のライフを削り取りに掛かる。

 だが、山本もここまで全勝のデッキだ。一番やっかいだった《目潰しの魔道士/Blinding Mage》を《破滅の刃/Doom Blade》で討ち取り、毎ターン活動を続ける《マーフォークの物あさり/Merfolk Looter》と《血の署名/Sign in Blood》が倍以上のカードを与えていく。合間に出していた《魂の管理人/Soul Warden》でライフにまだ余裕がある石井に対し、山本は残りライフが5なので迂闊には攻撃に行けず、まだ我慢の時間帯だ。

 ここで石井は2枚目の《目潰しの魔道士/Blinding Mage》を戦場に投入した。《幻影の召使い/Illusionary Servant》が攻撃に参加し《惑乱の死霊/Hypnotic Specter》は居たものの、あえて本体にスルー、山本のライフは残り2点となる。《堕落の触手/Tendrils of Corruption》を握っていそうな雰囲気だ。

 《破滅の刃/Doom Blade》2枚目で、また《目潰しの魔道士/Blinding Mage》を切り捨て、4マナ残してターンを終了、ちなみに置いてある土地は《沼/Swamp》4枚と《島/Island》が2枚。

 展開が山本に傾いてきたのを感じてはいる石井は、なんとか戦局を変えようと《警備隊長/Captain of the Watch》を召喚したが、地上はがっちりしていて攻撃出来ない。手札が空になった石井はドローゴー、それを尻目に2枚目の《マーフォークの物あさり/Merfolk Looter》にたどり着いた山本はドローがドローを呼び、それが戦場に反映されるとみるみるうちに有利になっていく。《魔性の教示者/Diabolic Tutor》をプレイした山本のライブラリを見ると、タッチの《火の玉/Fireball》と、《苦悶の触手/Tendrils of Agony》が。ライフが不安な為《苦悶の触手/Tendrils of Agony》を手札に加え、反撃の準備は整った。ライフは山本2-19石井。

 《堕落の触手/Tendrils of Corruption》の4マナを残す為に、隠し持っていた《山/Mountain》を置き、満を持して《囁き絹の外套/Whispersilk Cloak》。

 ライフは19あるもののタイムリミットが設定されてしまった石井は次のターンカードを引き、意を決して全軍攻撃した。ライフがかなりタイトな山本はかなり悩んでから《警備隊長/Captain of the Watch》に4点の《堕落の触手/Tendrils of Corruption》を打つ。これがスタックに乗っているところで石井がジャッジを呼び、席を立ってルールを確認する。この環境でルールに関する質問が一番多い白のカードといえば......、そう《危害のあり方/Harm's Way》だ。とても基本セットに入っているとは思えない程の難解さは、プレリリース大会で泣かされた方々も多いだろう。

 更に熟考を重ねる石井。数分考えた末に対象を山本とした《危害のあり方/Harm's Way》を唱えた。2点軽減されて山本に2点のダメージが与えられ、山本の残りライフは4になったが、戦闘ダメージが解決されると石井の場は寂しくなったが、3点のダメージが山本に通り山本は残りライフ1。

 ついに石井の飛行クリーチャーがいなくなった一方で、山本は《大気の精霊/Air Elemental》と《惑乱の死霊/Hypnotic Specter》をコントロールしている。《大気の精霊/Air Elemental》はブロッカーとして残し、慎重に《惑乱の死霊/Hypnotic Specter》のみで攻撃を開始して、その能力の手札破壊効果が石井の逆転の可能性をじわりと摘んでいく。

 《魂の管理人/Soul Warden》によってまだライフを回復する石井に対して、一気に攻勢に出たい山本は3点ずつの《火の玉/Fireball》を《アンデッドを屠る者/Undead Slayer》と《魂の管理人/Soul Warden》に向かって唱えるが、《安全な道/Safe Passage》を引き込んでいた石井はこの状況に至ってもまだ崩れない。

 しかしジリ貧には違いない石井としては、ライブラリのトップに賭けるしかない。なにせ山本のライフは、残りたったの1点なのだ。1枚のカードで容易に勝てるゲーム、当然力を込めたドローが続くが......。

 山本は着々と飛行クリーチャーでダメージを積み重ね、そして逆転のトップデッキは成らなかった。長い第1ゲームは山本が競り勝ち、残り時間はあと15分。

山本 1-0 石井

Game 2

yamamoto テンポのいい攻撃で相手を追い詰めるデッキの石井は先手を選び、1回マリガンしてからゲームが始まった。白青飛行デッキの石井には、まだ残り2ゲームを取れる可能性がある。2ターン目に《目潰しの魔道士/Blinding Mage》、山本は《夜の子/Child of Night》を送り出した。

 《魔道士封じの鎧/Magebane Armor》を場に出した石井は、これを装備することで素早い勝利を狙うが、山本が唱えた2枚の《破滅の刃/Doom Blade》と《無秩序の点火/Ignite Disorder》が、装備しようとマナを使ったのに対応して放たれてしまい、出すクリーチャー全てが倒されてしまった上に、《夜の子/Child of Night》からの攻撃を受け続ける。

 なんとか逆転の可能性を見出したいのだが、5マナ揃ったところで放った渾身の《精神の制御/Mind Control》が奪った《沼の悪霊/Bog Wraith》にも《苦悶の触手/Tendrils of Agony》が飛び、ほぼ詰みの状態になってしまった。半ば諦め気味の石井は「0点でもいいよ」と言いながら《双つ術/Twincast》で《苦悶の触手/Tendrils of Agony》をコピーしてみる。

 ジャッジにルールを確認し、《沼/Swamp》をコントロールしていない石井の《苦悶の触手/Tendrils of Agony》コピーは予想通り0点だと伝えられると、「コピーだからもしかしたら5点入らないかなと思ってさ(苦笑)」と言いながらデッキを片付けた。

山本 2-0 石井

 山本が8連勝!

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