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準々決勝:栗原 伸豪(東京) vs. 齊藤 鷹也(新潟)

準々決勝:栗原 伸豪(東京) vs. 齊藤 鷹也(新潟)

By Kazumasa Koji

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 地元新潟も、Top8にひとりの男を送り込んだ。齊藤は初日を9-0で駆け抜けた新星で、2日目は両方とも白赤をドラフトして勝ち上がってきた。多くの仲間たちが齊藤の後ろに陣取り、齊藤本人よりも緊張した面持ちが並ぶ。

 圧倒的な技術と独自の理論で勝ち上がってきた栗原。2週連続のグランプリ優勝といえば齊藤 友晴(東京)のGP神戸での快挙が思い出されるが、栗原のプレイを観戦していると、『予感』のようなものを感じてしまう。

 栗原のピック譜を取っていた中村 修平の審美眼は、栗原のデッキが十分満足出来る完成度だと太鼓判を押している。

Game 1

kurihara  先手は齊藤。即キープ宣言に対し、栗原は5枚の土地と《墓場からの復活/Rise from the Grave》《出征路のグール/Warpath Ghoul》の手札をゆっくり悩んでからキープ。この判断は吉と出て、《血の署名/Sign in Blood》を引き込んで2ターン目にプレイする事が出来た。

 齊藤もいい手札だ。《ルーン爪の熊/Runeclaw Bear》《銀毛のライオン/Silvercoat Lion》に《ゴルゴンのフレイル/Gorgon Flail》が付くプランが見える。

 だが栗原は《凄腕の暗殺者/Royal Assassin》を召喚した。ゲームスピードを激減させるこのカードは、長期戦を挑みたい栗原にとっては値千金と言える。

 齊藤は構わず《カミソリ足のグリフィン/Razorfoot Griffin》と《ルーン爪の熊/Runeclaw Bear》で攻撃、本体に通ったのを確認後、《カミソリ足のグリフィン/Razorfoot Griffin》に《樫の力/Might of Oaks》で、栗原のライフを3まで追い詰めた。

 栗原は落ち着いて《カミソリ足のグリフィン/Razorfoot Griffin》を《凄腕の暗殺者/Royal Assassin》で除去、《夜の子/Child of Night》《立ちはだかる影/Looming Shade》を並べて様子を覗う。

 ひとまず《凄腕の暗殺者/Royal Assassin》は《絡め取る蔦/Entangling Vines》で対処出来た齊藤だったが、場で負けている為に《夜の子/Child of Night》の攻撃を自分が受けざるを得ず、栗原のライフが射程圏から逃げるのを見ているしかない。しかし、《ゴルゴンのフレイル/Gorgon Flail》を《ルーン爪の熊/Runeclaw Bear》に装備して、ブロッカーとし

 栗原は《マーフォークの物あさり/Merfolk Looter》を召喚、起動する度に栗原が目に見えて有利になっていく。「2回《マーフォークの物あさり/Merfolk Looter》を起動すれば負けない」と言い切る男にとっては、指に《マーフォークの物あさり/Merfolk Looter》が吸い付く程度の事は日常茶飯事なのだろう。

 そしてここで《氷の牢獄/Ice Cage》!

 《ゴルゴンのフレイル/Gorgon Flail》をコントロールしている齊藤にとっては脅威では無いカードのはずが、この隙を突いての攻撃で10点のダメージを稼いだ。

 齊藤は最後の望みを賭けて《グリフィンの歩哨/Griffin Sentinel》に《ゴルゴンのフレイル/Gorgon Flail》を装備するが、栗原の全軍攻撃の後に《吠えたけるバンシー/Howling Banshee》を見せ付けられてしまうと、残っていた6点のライフでは僅かに足りなかった。

 栗原の勝利を支えてきた2枚のコモンが、決勝ラウンドでも使い手の信頼に力強く応えた。

齊藤 0-1 栗原

Game 2

saitou 《血の署名/Sign in Blood》《氷の牢獄/Ice Cage》《出征路のグール/Warpath Ghoul》と4枚の土地をキープした栗原。先手を取り、テイクマリガンした齊藤は、6枚の手札に土地が無くダブルマリガンとなってしまった。

 しかし齊藤の目は死んでいない。念入りに、念入りにシャッフルを繰り返し、そっと5枚置いたカードを1枚ずつ確認して、最後のカードを震える手で手札に加えると、キープを宣言した。

 栗原は落ち着いて《血の署名/Sign in Blood》でドローを進め、《島/Island》をディスカードしてエンド。

 《銀毛のライオン/Silvercoat Lion》《ゴルゴンのフレイル/Gorgon Flail》を装備して攻撃、これは本体に通るが《暗殺/Assassinate》された。

 ここで栗原はデッキの爆弾カードである《凄腕の暗殺者/Royal Assassin》を召喚。白緑の齊藤には非常に厳しいカードで、思わず顔が歪む。

 しかし、ドローに気合を込めた齊藤にデッキが応えた。《ロウクスの長槍の達人/Rhox Pikemaster》に《鎧をまとった上昇/Armored Ascension》!

 まだトップが強い齊藤、なんとここでほぼ黒単色の栗原に対して《白騎士/White Knight》。すぐさま《ゴルゴンのフレイル/Gorgon Flail》を装備して、次のターンから3点クロックの完成だ。

 後ろの応援団が力を与えているかのように、ライブラリーから後続が途切れず、《グリフィンの歩哨/Griffin Sentinel》も戦線に加わり、《白騎士/White Knight》+《ゴルゴンのフレイル/Gorgon Flail》と《グリフィンの歩哨/Griffin Sentinel》が何度か空から攻撃して4点のダメージを与え、ついに栗原のライフは3まで落ち込む。

 次のドローを見た栗原は、持ち前のポーカーフェイスを崩さずに、静かに投了した。

 ダブルマリガンから渾身の切れ味を見せた齊藤が、GPチャンピオン越えを狙う。

齊藤 1-1 栗原

Game 3
 栗原が先手。《骨の壁/Wall of Bone》《グレイブディガー/Gravedigger》と5枚の土地の手札をキープ。好ゲームを期待したいが、齊藤はまたもマリガンを選択せざるを得ず、6枚になった手札にも土地は1枚しか無かった。

 そして、5枚の手札には3枚の土地と《白騎士/White Knight》!

 《ルーン爪の熊/Runeclaw Bear》も引き込み、初手にあった《ロウクスの長槍の達人/Rhox Pikemaster》まで繋ぐ。

 栗原は3ターン目に《ケリノアのコウモリ/Kelinore Bat》、4ターン目に《骨の壁/Wall of Bone》。《暗殺/Assassinate》で《ロウクスの長槍の達人/Rhox Pikemaster》を除去した。

 この間も《白騎士/White Knight》と《ケリノアのコウモリ/Kelinore Bat》がお互いにダメージを積み重ねる。ライフは齊藤14-10栗原。

 《白騎士/White Knight》に対処出来るカードが《氷の牢獄/Ice Cage》位しかデッキに入っていない上、それすらも壊しやすい構成の齊藤を前にこれ以上ライフを失うわけには行かない。《ケリノアのコウモリ/Kelinore Bat》が1ターンだけブロッカーに残り、無事《骨の壁/Wall of Bone》2体目を引き当ててから《ケリノアのコウモリ/Kelinore Bat》をアタッカーに戻した。

 栗原のライフは6。《国境地帯のレインジャー/Borderland Ranger》や《銀毛のライオン/Silvercoat Lion》などの2/2を並べられ、戻す対象のない《グレイブディガー/Gravedigger》をブロッカーとして召喚させられてしまった。

 追い討ちとばかりに《酸のスライム/Acidic Slime》で1枚だけ出ている《島/Island》を破壊する齊藤。手札に《島/Island》を握っていた栗原にとってそれ自体は問題無かったのだが、ダメージレースで遅れを取っているだけに単純に頭数を増やされるのが苦しい。

 この厳しい状況でも相変わらず表情を変えない栗原が引いたカードは《マーフォークの物あさり/Merfolk Looter》。ライフを齊藤に確認すると、齊藤8-4栗原。

 何度も計算した上で、《ケリノアのコウモリ/Kelinore Bat》で攻撃して2点、《吠えたけるバンシー/Howling Banshee》召喚で互いに3点、《マーフォークの物あさり/Merfolk Looter》を《白騎士/White Knight》のブロッカーとして召喚した栗原。これで齊藤3-1栗原で、何も無ければ《吠えたけるバンシー/Howling Banshee》の攻撃がゲームが終わらせる状態にまで持って来た。

 そして、1分後。

 プレイミスを悔やむ齊藤の周りを仲間たちが囲み、今日を終えた友人を労った。

齊藤 1-2 栗原

 先週の王者が、まずは準決勝へと進む。

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