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準々決勝:Gaudenis Vidugiris(アメリカ) vs. 池田 剛(福岡)

準々決勝:Gaudenis Vidugiris(アメリカ) vs. 池田 剛(福岡)

by Yusuke Yoshikawa

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 ここまで堅実に勝ち進み、静かにトップ8の座をものにした池田 剛(福岡)。古くからのプレイヤーにもお馴染みの、カードショップ経営者でありプロプレイヤーでもあり、また2児の父でもある人物だ。

 その池田に対するは、アメリカからやってきたGaudenis Vidugiris(ゴーデニス・ヴィドゥギリス)。アメリカ東海岸で司法を学んでいる彼は、物静かな印象がある青年である。

 デッキカラーは池田の白青に対し、Gaudenisは赤緑と対照的。

 ここ新潟で、アメリカからの挑戦者は日本の重鎮を倒して駆け上がることができるか?

Game 1

 ダイスロールでGaudenisの先攻。

 ゲームの幕開けを告げるのは、池田の《魂の管理人/Soul Warden》。
 さらに《嵐前線のペガサス/Stormfront Pegasus》《風のドレイク/Wind Drake》と並べ、ライフを回復しながら理想的に攻め立てる。
 Gaudenisはデッキに入っている《紅蓮地獄/Pyroclasm》で一掃したいところだが、そのカードはなく、また土地も《山/Mountain》3枚で止まってしまい、苦しい。
 仕方なく《焦熱のヘルハウンド/Fiery Hellhound》から《放蕩紅蓮術士/Prodigal Pyromancer》と並べ、《魂の管理人/Soul Warden》《嵐前線のペガサス/Stormfront Pegasus》はピンガー能力で、《噛みつきドレイク/Snapping Drake》は《稲妻/Lightning Bolt》で個別対処していく。

 しかし、池田も《ロウクスの長槍の達人/Rhox Pikemaster》で攻撃を続行し、《破門/Excommunicate》というこの盤面ではかなり厳しい手で追撃する。
 Gaudenisはライフ2まで追い詰められ、《幻影の戦士/Phantom Warrior》まで目にするが、ここでようやく《紅蓮地獄/Pyroclasm》を引き、《放蕩紅蓮術士/Prodigal Pyromancer》の力を借りて池田の戦力を一掃する。

 だが与えられた猶予の間に、池田には追加戦力を溜め込む余裕があった。《風のドレイク/Wind Drake》をもう1枚戦場へ。
 4枚目の土地を引き込んだGaudenisが《チビ・ドラゴン/Dragon Whelp》で必死の抵抗を見せるも、《平和な心/Pacifism》が静かに勝負を決めた。

Gaudenis 0-1 池田

 1ゲームを終えて、両者ともサイドボードに残るカードを見直し、そのうち何枚かをメインデッキと入れ替えていた。

 ドラフトは40枚のデッキだけで戦うのではない。ピックした全てのカードを駆使して戦うのだから。

Game 2

 再び、Gaudenisの先攻。

 今回は《ゴブリンの長槍使い/Goblin Piker》《ケンタウルスの狩猟者/Centaur Courser》《石巨人/Stone Giant》でGaudenisが先攻する展開になった。
 これに対し、池田は《グリフィンの歩哨/Griffin Sentinel》に《聖なる力/Holy Strength》をエンチャントし、タフネスを上げて攻防に生かす。相手が赤緑と見越してのサイドからの投入である。

 もちろん、相手を見て有効カードを用意するのはGaudenisも同じこと。攻撃に向かった《石巨人/Stone Giant》を強化済み《グリフィンの歩哨/Griffin Sentinel》(2/5)と《風のドレイク/Wind Drake》で2体ブロックされたところで、《無秩序の点火/Ignite Disorder》で《風のドレイク/Wind Drake》を焼き払い、大きな損害を許さない。

ikeda しかし、投入カードが見せる働きは池田の方が上回っている。2/5となった警戒持ち《グリフィンの歩哨/Griffin Sentinel》が戦場を支配するのに対し、Gaudenisは《無秩序の点火/Ignite Disorder》以降、有効な攻撃を見せられない。
 その間に池田は2枚目の《風のドレイク/Wind Drake》を追加し、X=4の《思考の泉/Mind Spring》で一挙に手札を補充。Gaudenisは「やれやれ」とばかりに静かに首を振るのみ。

 だが、異国の地のグランプリに来てトップ8に残るGaudenisも、やはりただ者ではない。
 このフルタップの隙に、Gaudenisは《紅蓮地獄/Pyroclasm》と《稲妻/Lightning Bolt》を連打! 我が物顔の《グリフィンの歩哨/Griffin Sentinel》を打ち落とし、戦場に残った《ケンタウルスの狩猟者/Centaur Courser》《石巨人/Stone Giant》が戦場を駆ける!

 これで池田のライフは危険水域の4。《稲妻/Lightning Bolt》の存在を考えれば、ライフをこれ以上落とすことは許されないだろう。

 一転、受けに回る展開となった池田は、静かに手札に目を落とす。
 《予言/Divination》で更なるカードを求め、《破門/Excommunicate》で《ケンタウルスの狩猟者/Centaur Courser》を一時退場させる。残った《石巨人/Stone Giant》の攻撃には《送還/Unsummon》で対応。

 再召喚された《石巨人/Stone Giant》に対しては、能力テキストを確認しながら、《幻影の召使い/Illusionary Servant》《噛みつきドレイク/Snapping Drake》と並べた。

 Gaudenisは一旦手を止めて《血の峠の狂戦士/Berserkers of Blood Ridge》を戦場に追加し、池田の隙をうかがう。

 ターンが戻ってきて、池田は考える。その表情からは何も読み取ることができない。Gaudenisのライフは14である。

 少しの後、意を決した手つきで《幻影の召使い/Illusionary Servant》《噛みつきドレイク/Snapping Drake》の両方で攻撃。これでGaudenisのライフは8に。
 そしてブロッカーの追加もないまま、池田はターンの終了を宣言した。

 静かにたたずむ池田を前に、Gaudenisは《石巨人/Stone Giant》で攻撃、《巨大化/Giant Growth》をプレイ。何もなければこれで決まる。
 しかし、池田は《安全な道/Safe Passage》で、わずかに切っ先をかわす。
 かわされたGaudenisは《ケンタウルスの狩猟者/Centaur Courser》を戦場に復帰させ、ターンを返した。

 そして池田のドローステップ......

 これまでポーカーフェイスを貫いていた池田の表情に、ふっと熱がともる。

 2体のクリーチャーをレッドゾーンに勢いよく送り込む。そして引いたばかりのカードを叩きつけるようにプレイした。

 《栄光の突撃/Glorious Charge》!

Gaudenis 0-2 池田

 テーブルを離れて、池田は「トップデッキしたよ! ドローが若いね!」と言った。

 確かに、第2ゲームは薄氷の勝利だった。Gaudenisには《無秩序の点火/Ignite Disorder》で《グリフィンの歩哨/Griffin Sentinel》を焼く機会があったし、《巨大化/Giant Growth》で《幻影の召使い/Illusionary Servant》を除去する選択肢もあった。しかしゲームがたどった流れはこのとおりだった。

 池田を支えたのは、的確なプレイングとサイドボーディング。

 技術ある古豪が勢いを得たとなれば、これは止めるのが難しいかもしれない。

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