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決勝ドラフト:連覇への挑戦

決勝ドラフト:連覇への挑戦

By Shuhei Nakamura

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 ルーキーに関東草根の界の主、ベテランプロプレイヤー、今年度日本代表、そしてアメリカからの刺客、こうして見回してみるとグランプリ新潟トップ8は実に多彩な顔ぶれだ。そんな中でもこの男にだけは目が離せないだろう。

 前週のGPバンコク王者にして地球人最強の男、栗原 伸豪(東京)。

 彼に注目してドラフトの推移を見ていきたいと思う。

栗原 「できることなら赤がやりたい」

 栗原と言えば

栗原 「《マーフォークの物あさり/Merfolk Looter》が2回起動出きれば勝ち」

 と言い切るほどの青、特に青白愛好家なのだが上三人もコントロール系が好きそうと判断しての選択だ。

 特に環境の理解度が進んだ今、コモン全体のカードパワーで見劣りのする赤は人気薄傾向にあり、自らのドラフト理論で勝ち残ってきた8人でのドラフト、決勝ラウンドでは更に拍車がかかるかもしれない。

 といってもドラフト戦は続く栗原の言葉が真理である。

栗原 「ま、パック空けてみないと解らないけどね」

 尚、ピック候補の順番は筆者個人ならどれを取ったかという順番、栗原の実際の選択と併せて見ていただけると幸いである。

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1-1

候補:《マーフォークの物あさり/Merfolk Looter》《紅蓮地獄/Pyroclasm》《睡眠/Sleep》、離れて《暴走するサイ/Stampeding Rhino》

《マーフォークの物あさり/Merfolk Looter》

 その第1パック。三つ子の魂、百まで。

 かなりの時間を使って悩んでいたが、結局青最強コモンからスタート。

 赤を始めるにしてもまだ焦る時間じゃない

1-2

候補:《堕落の触手/Tendrils of Corruption》《グリフィンの歩哨/Griffin Sentinel》

 青いカードが無いパック。除去ということで《堕落の触手/Tendrils of Corruption》を

1-3

候補:《堕落の触手/Tendrils of Corruption》《吠えたけるバンシー/Howling Banshee》《噛みつきドレイク/Snapping Drake》《血の署名/Sign in Blood》

《吠えたけるバンシー/Howling Banshee》

 覚悟を決めて《堕落の触手/Tendrils of Corruption》でも良かったと思うが青黒というデッキタイプも選択肢に残すならこちら、かなり難しいところである。

1-4

候補:《戦慄の魔術使い/Dread Warlock》《本質の散乱/Essence Scatter》

《本質の散乱/Essence Scatter》。

 このピックでも青を残してという栗原の志向が垣間見える。

1-5

候補:《精神腐敗/Mind Rot》《吸血鬼の貴族/Vampire Aristocrat》《包囲マストドン/Siege Mastodon》

 《精神腐敗/Mind Rot》。とりあえず青黒路線が確定した。後は青黒となるか黒単にタッチ青となるか...

1-6

候補:《蠢く骸骨/Drudge Skeletons》《包囲マストドン/Siege Mastodon》

 《蠢く骸骨/Drudge Skeletons》、もはや《包囲マストドン/Siege Mastodon》などに興味は無い。

1-7

候補:《墓場からの復活/Rise from the Grave》《蠢く骸骨/Drudge Skeletons》

《墓場からの復活/Rise from the Grave》

1-8

《立ちはだかる影/Looming Shade》

 この順目ではかなり嬉しい。単色に近づけば近づくほど強さが増していき、黒単ともなればレアクラスにも負けないエースとなるだけに期待が持てる

1-9

kurihara《ゾンビの大巨人/Zombie Goliath》

 強力カードが飛び交うアラーラブロックでは残念なカードであるが、
環境が遅く、単純なパワー/タフネスにより価値がでるM10では充分な戦力として通用する。

1-10

候補:《骨の壁/Wall of Bone》《衰弱/Weakness》

《骨の壁/Wall of Bone》

1-11

候補:《血の署名/Sign in Blood》《衰弱/Weakness》

《血の署名/Sign in Blood》

 序盤のクリーチャーを押し止め、システム生物に対処できる《衰弱/Weakness》はこの順目なら喉から手が出るほど欲しいカードだが隣にあるカード達が常に強力すぎて取れず。その上《衰弱/Weakness》が流れた事で下流に座っている渡辺雄也、中村肇が黒に参入するリスクもあり黒溢れのこの事態を栗原は一筋縄では喜べない状況。

 いや、裏を返せば卓内で黒がだだ流れの結果を受けてなのでやはり嬉しいか

 現状は青黒路線なのだがリスキーさ故に倦厭される一方で構築できた時は間違いなく環境最強カラーである黒単も狙える構成に。いずれにせよ2パック目の初手で何が現れるかで方針を決める形になると思われる。


2-1

候補:《暗殺/Assassinate》《骨の壁/Wall of Bone》

 黒にめぼしい物も強い青いのもないので仕方なし気味に《暗殺/Assassinate》を、色決めは保留

2-2

候補:《血の署名/Sign in Blood》《囁き絹の外套/Whispersilk Cloak》《衰弱/Weakness》《稲妻/Lightning Bolt》

 2パック目もパッとしない。《血の署名/Sign in Blood》を取ったものの決定打というには程遠い。

 個人的な好みは《囁き絹の外套/Whispersilk Cloak》なのだが本人曰く

栗原 「クローク大っ嫌い。取っても入れないし」

 つくづく個人の好みが分かれる環境である。

2-3

候補:《ケリノアのコウモリ/Kelinore Bat》《骨の壁/Wall of Bone》《魔性の教示者/Diabolic Tutor》《目潰しの魔道士/Blinding Mage》

 点数的に《骨の壁/Wall of Bone》。

2-4

候補:《放蕩紅蓮術士/Prodigal Pyromancer》《思案/Ponder》

 取れるカードが無く、厳しい展開が続く、《思案/Ponder》と悩みつつも《放蕩紅蓮術士/Prodigal Pyromancer》

2-5

候補:《夜の子/Child of Night》《紅蓮地獄/Pyroclasm》

《夜の子/Child of Night》

2-6

候補:《夜の子/Child of Night》《石巨人/Stone Giant》

《夜の子/Child of Night》、1パック目の後半で下に黒を流したのでこの不況は致し方がないか。それにしても青も黒もここまで出が悪いと厳しいと言わざるを得ない

2-7

《業火の精霊/Inferno Elemental》

2-10

《無秩序の点火/Ignite Disorder》

 状況によっては黒タッチ赤というオプションも見えてきた

2-11

候補:《ケリノアのコウモリ/Kelinore Bat》《魔性の教示者/Diabolic Tutor》

 これは嬉しい。意外と優秀なアタッカーである《ケリノアのコウモリ/Kelinore Bat》が帰ってきた。この11手目の状況から考えて卓内でほぼ黒いカードを独占していることには変わりないが唯一の対抗馬がおそらく、下の渡辺、下下の中村あたりになってしまい、その為か2パック目全体としてとても辛い時間となってしまった。

 だが流れが再度逆転し、左まわりとなる3パック目では黒を塞き止める存在も無い事だろうから多いに期待できる。


3-1

候補:《吠えたけるバンシー/Howling Banshee》《破滅の刃/Doom Blade》《ゴルゴンのフレイル/Gorgon Flail》

《吠えたけるバンシー/Howling Banshee》

 通常のドラフトならば優先されるべき《ゴルゴンのフレイル/Gorgon Flail》も再生で止めるという戦略をとる黒単ならば脅威とはあまりならない。それならば単体性能で一番強いバンシーを選択、アタッカーが不足している状況を踏まえて選択。

 しかし《破滅の刃/Doom Blade》も本当に捨てがたい...

3-2

候補:《立ちはだかる影/Looming Shade》《噛みつきドレイク/Snapping Drake》《セラの天使/Serra Angel》

《噛みつきドレイク/Snapping Drake》。

 黒タッチ青になりそうなのでドレイクを、影は流れ的に帰ってくると判断したのかもしれない。

3-3

候補:《凄腕の暗殺者/Royal Assassin》《グレイブディガー/Gravedigger》《予言/Divination》

《凄腕の暗殺者/Royal Assassin》を3手目で。

 人気薄カラーのうまみがここで出た感じ。しかも1周後ももしかしたらが期待できる。

3-4

候補:《沼の悪霊/Bog Wraith》《グレイブディガー/Gravedigger》

 1枚目の《グレイブディガー/Gravedigger》を。ここは《沼の悪霊/Bog Wraith》でも良かったと思うが終盤に差し掛かった今、確かに墓地回収系は欲しいところ。

3-5

《出征路のグール/Warpath Ghoul》

3-6

候補:《吸血鬼の貴族/Vampire Aristocrat》《血なまぐさい結合/Sanguine Bond》《包囲マストドン/Siege Mastodon》

《包囲マストドン/Siege Mastodon》をカット。カードは足りているとの判断か

3-7

候補:《アンデッドを屠る者/Undead Slayer》《氷の牢獄/Ice Cage》

 個人的には使われると深刻な事態になる《アンデッドを屠る者/Undead Slayer》をカットするかと思ったが。青のコモンで2番目に好きという《氷の牢獄/Ice Cage》に

3-8

候補:《魔性の教示者/Diabolic Tutor》《出征路のグール/Warpath Ghoul》《蠢く骸骨/Drudge Skeletons》

 《魔性の教示者/Diabolic Tutor》。2パック目までと違い《凄腕の暗殺者/Royal Assassin》という爆弾カードが取れたことによって使う価値が生まれた。


栗原曰く

栗原 「中の上、100点満点なら75点。2-1デッキだから要はどこで負けるかじゃないですか」

 しかしその顔は満足げで、発言と裏腹に本音はその程度では終わらないと期している事がありありと窺える。さて栗原の挑戦はどうなることであろうか。

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 詳しくは小路がお届けする準々決勝、観戦記事にて

栗原 伸豪
{W}{U}{B}
0/1 《包囲マストドン/Siege Mastodon》
0/1 《真面目な捧げ物/Solemn Offering》
1/1 《本質の散乱/Essence Scatter》
1/1 《氷の牢獄/Ice Cage》
0/1 《空中浮遊/Levitation》
1/1 《マーフォークの物あさり/Merfolk Looter》
1/1 《噛みつきドレイク/Snapping Drake》
0/1 《心の傷跡/Traumatize》
0/1 《西風のスプライト/Zephyr Sprite》
1/1 《暗殺/Assassinate》
2/2 《夜の子/Child of Night》
1/1 《魔性の教示者/Diabolic Tutor》
1/1 《蠢く骸骨/Drudge Skeletons》
1/1 《グレイブディガー/Gravedigger》
2/2 《吠えたけるバンシー/Howling Banshee》
1/1 《ケリノアのコウモリ/Kelinore Bat》
1/1 《立ちはだかる影/Looming Shade》
1/1 《精神腐敗/Mind Rot》
0/1 《執拗なネズミ/Relentless Rats》
1/1 《墓場からの復活/Rise from the Grave》
1/1 《凄腕の暗殺者/Royal Assassin》
0/1 《血なまぐさい結合/Sanguine Bond》
2/2 《血の署名/Sign in Blood》
1/1 《堕落の触手/Tendrils of Corruption》
2/2 《骨の壁/Wall of Bone》
1/1 《出征路のグール/Warpath Ghoul》
0/1 《ゾンビの大巨人/Zombie Goliath》
{R}{G}{0}
0/1 《燃え立つ調査/Burning Inquiry》
0/1 《ゴブリンの酋長/Goblin Chieftain》
0/1 《無秩序の点火/Ignite Disorder》
0/1 《業火の精霊/Inferno Elemental》
0/1 《溶岩の斧/Lava Axe》
0/1 《恐ろしき攻撃/Panic Attack》
0/1 《放蕩紅蓮術士/Prodigal Pyromancer》
0/1 《ヴィーアシーノの槍狩人/Viashino Spearhunter》
0/1 《口を開く地割れ/Yawning Fissure》
0/1 《悪魔の角/Demon's Horn》
0/1 《根縛りの岩山/Rootbound Crag》
5/5 《島/Island》
12/12 《沼/Swamp》

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