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準々決勝: Brian Kibler(アメリカ) vs. 田崎 亮(東京)

準々決勝: Brian Kibler(アメリカ) vs. 田崎 亮(東京)

By Yusuke Yoshikawa

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 トッププロの名に違わず、スイスラウンドをトップで駆け抜けたBrian Kibler(アメリカ)。準々決勝で対するは、田崎 亮(東京)である。

 対戦に先立って、デッキリストの相互公開が行われた。しかし田崎のリストが日本語で記入されていたため、「デッキそのものを公開してもかまわない」ということで、デッキ自体を交換して確認しあうことになった。

 Kiblerが見せたデッキは、本大会で驚異の打率を残した《海門の神官/Sea Gate Oracle》からプレインズウォーカーをフィーチャーしたタイプの「バント」。
 
 これに対して、田崎は白青コントロールだが......

Kibler "Really?"

 と驚きの声を漏らす。手の中には《エルドラージの徴兵/Eldrazi Conscription》が。《失われたアラーラの君主/Sovereigns of Lost Alara》からの一発を組み込んでいるのだ。

 一筋縄ではいかないプレイオフ。さて、どのような戦いが繰り広げられるだろうか?

Game 1
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 ダイスロールで先攻を決めることとして、Kiblerが先に振ると12面の「3」。大げさに「Oh, No~」と声を上げてみるが、田崎がよりによって「1」。Kiblerがこれまた大げさにガッツポーズしての先攻となった。

 しかし賑やかさも初手を取るまでのこと。Kiblerは静かに少し考えると、マリガンを宣言した。田崎はキープ。

 6枚の手札から、《天界の列柱/Celestial Colonnade》2枚で立ち上がるKiblerに、田崎は一方に《広がりゆく海/Spreading Seas》を。するとKiblerは3枚目の《天界の列柱/Celestial Colonnade》を置く。

 第3ターンに《白蘭の騎士/Knight of the White Orchid》から《平地/Plains》を引き出た田崎は、マナを加速するとともに一歩先んじ、《島/Island》と並べて終了。

 Kiblerのファーストアクションとなった《遍歴の騎士、エルズペス/Elspeth, Knight-Errant》は《否認/Negate》しつつ、《原霧の境界石/Fieldmist Borderpost》から《遍歴の騎士、エルズペス/Elspeth, Knight-Errant》を呼び出し、トークンを出しながら《白蘭の騎士/Knight of the White Orchid》で攻撃、と波に乗る。

 不利な状況に追い込まれつつあるKiblerは、《精神を刻む者、ジェイス/Jace, the Mind Sculptor》を出して「Brainstorm」と告げる。引いた3枚に逆転の萌芽はあるか。

 田崎は2枚目の《白蘭の騎士/Knight of the White Orchid》で《平地/Plains》を導き、トークンと《白蘭の騎士/Knight of the White Orchid》の攻撃で《精神を刻む者、ジェイス/Jace, the Mind Sculptor》を葬る。さらには、《陽花弁の木立ち/Sunpetal Grove》《森/Forest》と2枚あるKiblerの緑マナ源に、それぞれ《広がりゆく海/Spreading Seas》をつけ、行動を阻害しにかかる。

 Kiblerも《海門の神官/Sea Gate Oracle》でブロッカーを調達しながら、先への手がかりを探す。しかし田崎はトークンを対象に《遍歴の騎士、エルズペス/Elspeth, Knight-Errant》の+3/+3、さらに《天界の列柱/Celestial Colonnade》を起動しての攻撃で迫る。Kiblerは《流刑への道/Path to Exile》で《天界の列柱/Celestial Colonnade》を除去して押しとどめる。

 このままではどうにもならないKiblerは、《前兆の壁/Wall of Omens》を経由しつつ《復讐蔦/Vengevine》を呼び、《海門の神官/Sea Gate Oracle》とともに《遍歴の騎士、エルズペス/Elspeth, Knight-Errant》を攻撃する。《復讐蔦/Vengevine》はトークンが阻み、《遍歴の騎士、エルズペス/Elspeth, Knight-Errant》の忠誠度は1減少して6になるのみ。

 田崎は2体の《白蘭の騎士/Knight of the White Orchid》を守りに残し、トークンに+3/+3飛行をつけて攻撃。これで《遍歴の騎士、エルズペス/Elspeth, Knight-Errant》の忠誠度は7、Kiblerのライフも7。

 Kiblerは2体の《貴族の教主/Noble Hierarch》を出し、《天界の列柱/Celestial Colonnade》の攻撃により《遍歴の騎士、エルズペス/Elspeth, Knight-Errant》を狙うが、6点のダメージでは《遍歴の騎士、エルズペス/Elspeth, Knight-Errant》を倒せない。
 Kiblerの土地がフルタップになったことを確認すると、田崎は《エルドラージの徴兵/Eldrazi Conscription》を示し、さらに飛行をつけることでゲームを終わらせた。

Kibler 0-1 田崎

Game 2
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 互いにマリガンなくゲームが始まり、Kiblerは《海辺の城塞/Seaside Citadel》、田崎は《原霧の境界石/Fieldmist Borderpost》から入る。

 第2ターンは《貴族の教主/Noble Hierarch》と《白蘭の騎士/Knight of the White Orchid》とマナ加速に費やし、さて第3ターン。

 Kiblerは手札を繰りながら考え、《バントの魔除け/Bant Charm》を唱えると、

Kibler "Destroy that."

 と田崎の《原霧の境界石/Fieldmist Borderpost》を示す。

 田崎は自らのターンに攻撃して土地を置く。しかし、すでに戦場にあるものと、今置いたものの3枚いずれもが《平地/Plains》なのだ。その状況で、《忘却の輪/Oblivion Ring》により《貴族の教主/Noble Hierarch》を追放して終了とした。

 Kiblerは考える。

Kibler "Very strange play..."

 と《霧深い雨林/Misty Rainforest》を置きながら、いや置かずに考える。ジャッジにプレイを促されるまで、考える。

 その答えは、《森/Forest》をフェッチしての《精神を刻む者、ジェイス/Jace, the Mind Sculptor》。能力起動は「Bounce」と《白蘭の騎士/Knight of the White Orchid》を示す。

 確かに奇妙ではある。田崎の土地は3枚なので、《平地/Plains》ばかりのところに《平地/Plains》という形にはなるが、田崎に土地をただで与えることになるからだ。

 田崎は幸便にも《天界の列柱/Celestial Colonnade》を引き、示されたとおりに《白蘭の騎士/Knight of the White Orchid》が《平地/Plains》を導く。

 Kiblerは《精神を刻む者、ジェイス/Jace, the Mind Sculptor》の《渦まく知識/Brainstorm》を経て、《遍歴の騎士、エルズペス/Elspeth, Knight-Errant》をプレイしてトークンを生成。2枚目となる《天界の列柱/Celestial Colonnade》を置いて終了とした。

 お約束どおり《白蘭の騎士/Knight of the White Orchid》が《精神を刻む者、ジェイス/Jace, the Mind Sculptor》に向かってくるが、このトークンでチャンプして阻む。田崎は《ギデオン・ジュラ/Gideon Jura》を呼び出して、忠誠度を2増やした。

 Kiblerは《霧深い雨林/Misty Rainforest》から《島/Island》を出してライブラリをリフレッシュしつつ、またも《渦まく知識/Brainstorm》能力。

 そして6マナをフルタップしてプレイしたのは...

Kibler "Kicker."

 田崎は苦笑いしながら《ギデオン・ジュラ/Gideon Jura》を片付けようとするが、Kiblerはそれを制して少し考える。結局は《ギデオン・ジュラ/Gideon Jura》となったのだが、そこにどんな意図が見えるか。

 《海門の神官/Sea Gate Oracle》を呼び、《島/Island》を置いて終了する田崎。青マナ源はこれと《天界の列柱/Celestial Colonnade》の2枚だけだ。

 ここに、Kiblerは《精神を刻む者、ジェイス/Jace, the Mind Sculptor》の《送還/Unsummon》能力で《カビのシャンブラー/Mold Shambler》を戻し、即プレイ。もちろんキッカー込みで、田崎の《天界の列柱/Celestial Colonnade》を破壊する。さきほどの《広がりゆく海/Spreading Seas》のお返しとばかりに、マナを縛る戦略だ。

 それでも《島/Island》を引き当てた田崎は、《精神を刻む者、ジェイス/Jace, the Mind Sculptor》を出してこれが「対消滅」。

 Kiblerは2体のトークンのうち1体を《遍歴の騎士、エルズペス/Elspeth, Knight-Errant》で強化し、攻撃にかかる。《遍歴の騎士、エルズペス/Elspeth, Knight-Errant》の忠誠度はこれで8となった。

 《天界の列柱/Celestial Colonnade》をプレイすることができ、田崎のマナベースが再び整い始めてくる。

 しかし、Kiblerは《失われた真実のスフィンクス/Sphinx of Lost Truths》をキッカー込みでプレイする。これを通すのみの田崎。さらに《遍歴の騎士、エルズペス/Elspeth, Knight-Errant》の「究極奥義」がプレイされ、Kiblerの戦線は極めて強固なものになった。それを受け、田崎の防衛陣が《白蘭の騎士/Knight of the White Orchid》《海門の神官/Sea Gate Oracle》のため交換を嫌って攻撃できなかった《カビのシャンブラー/Mold Shambler》が、勇躍殴りだす。

 続くKiblerの《遍歴の騎士、エルズペス/Elspeth, Knight-Errant》《忘却の輪/Oblivion Ring》はともに《否認/Negate》して、自らの《遍歴の騎士、エルズペス/Elspeth, Knight-Errant》を出す田崎ではあるが、どうにも後手の感は否めない。

 さらにKiblerが《忘却の輪/Oblivion Ring》の2枚目を。《失われた真実のスフィンクス/Sphinx of Lost Truths》を呼び戻して引き増したうえに《復讐蔦/Vengevine》を捨てつつ、さらに《イーオスのレインジャー/Ranger of Eos》でその《復讐蔦/Vengevine》が帰ってきて......との状況に至っては、田崎が投了して次のゲームに移ることにしたのも仕方のないことだった。

Kibler 1-1 田崎

Game 3

 田崎が「Play first」として始めるが、その手札に目を丸くしながら息をつく。もちろん、マリガンを宣言するまでに時間はかからなかった。Kiblerはキープ。

 このマッチで初めてとなるKiblerの《貴族の教主/Noble Hierarch》スタートから、少し考えて《硬鎧の群れ/Scute Mob》。田崎は《平地/Plains》《氷河の城砦/Glacial Fortress》《島/Island》と並べる。

 第4ターンに考える田崎。《貴族の教主/Noble Hierarch》を含む3マナで待ち構えるKiblerに、《遍歴の騎士、エルズペス/Elspeth, Knight-Errant》を提示。これは通って、トークンが生み出される。

 Kiblerの《硬鎧の群れ/Scute Mob》による攻撃は田崎自身へ。賛美により2/2なのでこれを通すと、Kiblerにはやはり《忘却の輪/Oblivion Ring》が。《遍歴の騎士、エルズペス/Elspeth, Knight-Errant》が追放される。

 トークンで攻撃を宣言する田崎。それはつまり《審判の日/Day of Judgment》の前触れで、戦場はひとときの静寂をみる。

 ここでKiblerは自身の《遍歴の騎士、エルズペス/Elspeth, Knight-Errant》。やはりトークンを生成。

 田崎は《忘却の輪/Oblivion Ring》によりKiblerの《忘却の輪/Oblivion Ring》を除去することで、結果《遍歴の騎士、エルズペス/Elspeth, Knight-Errant》が対消滅。Kiblerは《イーオスのレインジャー/Ranger of Eos》で2枚の《貴族の教主/Noble Hierarch》を持ってくる。うち1体を出して、賛美でトークンを2/2として攻撃。

 《原霧の境界石/Fieldmist Borderpost》を経由して《白蘭の騎士/Knight of the White Orchid》で土地とクリーチャーを同時に手に入れ、逆転を目指す田崎。マナが手に入れば必殺技がある。

 Kiblerは2体目の《貴族の教主/Noble Hierarch》を出し、5/4となった《イーオスのレインジャー/Ranger of Eos》がレッドゾーンへ走る。

 逆転を懸けた田崎は、フルタップで《エルドラージの徴兵/Eldrazi Conscription》を《白蘭の騎士/Knight of the White Orchid》にプレイしようとするのだが......

 《バントの魔除け/Bant Charm》がKiblerの手札から示され、田崎はそのまま右手を差し出すこととなった。

Kibler 2-1 田崎

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