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Round 4:津村 健志(広島) vs. 安田 真幸(大阪)

Round 4:津村 健志(広島) vs. 安田 真幸(大阪)

By Masashi Oiso

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 第4ラウンドは、いよいよ3バイを持つ強豪達が姿を見せる。

 ここで登場するのは、日本選手権以来、実に8ヶ月振りのトーナメントだという津村 健志(広島)。

 大学受験のため一線を退いていたスーパースターがプレミアイベントへ帰ってきた。

 今春から大阪の大学へ通う津村、(広島)と表記されるのは最後になるかもしれない。

 津村のデッキは、「好きなカードを詰め込んだ」という青黒赤コントロール。

 対するは、グランプリトライアルで3バイ獲得したという安田 真幸(大阪)。

 使用するのは、最近のトップメタの一角であるDDT。

 安田のデッキは一般的なリストより変成による対応力を重視しているようだ。

 2人とも同じブログを使っているらしく、オンラインでは知り合った仲だそうだ。

 しかし軽い世間話を交わしてはいるが、今日の緒戦ということでお互いに緊張の色が見える。

Game 1

 ダイスロールは津村が勝ち、エクステンデッドでは非常に重要な先手。

 津村7枚をキープ。安田はマリガンした6枚を、小考の後キープ。

 最初に動いたのは安田。

 《思考囲い/Thoughtseize》で公開された津村の手札は

《差し戻し/Remand》
《知識の渇望/Thirst for Knowledge》
《精神を刻む者、ジェイス/Jace, the Mind Sculptor》
《残酷な根本原理/Cruel Ultimatum》

・・・根本原理?


 早速ベールを脱いだ津村スペシャル。

 安田は冷静に《知識の渇望/Thirst for Knowledge》を選ぶ。

 続くターンにも安田の《思考囲い/Thoughtseize》。

 これで《精神を刻む者、ジェイス/Jace, the Mind Sculptor》を失った津村の手札には実質有効牌が無くなる。

 その隙に安田は《知識の渇望/Thirst for Knowledge》(《弱者の剣/Sword of the Meek》をディスカード)。さらに安田は《闇の腹心/Dark Confidant》プレイ。

 これには津村が《燻し/Smother》と、淡々とゲームが進む。

 しかし、土地が6枚並んだ津村に対して安田が悩む。

 根本原理に対し回答が得られない安田は、《トレイリア西部/Tolaria West》から《暗黒の深部/Dark Depths》を場に出してターンを返すしかない。

 津村は7枚目の土地を引き・・・あれ、ターン終了?

 良く見ると、赤マナが1個しか出ないようだ。

 一瞬緊迫したものの、また淡々とプレイが進む。

 ただ、《暗黒の深部/Dark Depths》の氷カウンターだけが変化している。

 氷カウンター残り7個というところで、津村が《ソリン・マルコフ/Sorin Markov》をトップデック。その返しで安田も《飛行機械の鋳造所/Thopter Foundry》でソプターコンボを成立させる。

 津村は何もしなければ場的に不利だが、《ソリン・マルコフ/Sorin Markov》の最終奥義は目前。

 まずメインフェイズに《飛行機械の鋳造所/Thopter Foundry》へ《撤廃/Repeal》をプレイして安田の反応を探る。

 安田は《撤廃/Repeal》にスタックしてトークンを3体生成。

 津村は1体をソリンで対処し、ターンを返す。

 これで忠誠度は8、《精神隷属器/Mindslaver》を起動してもお釣りがくる。

 安田はもちろん2体の飛行機械でソリンを攻撃するが、《弱者の剣/Sword of the Meek》のついたトークンへ《燻し/Smother》!

 ソリンの忠誠度は7、安田はターンを返すしかない。

 久しぶりにお目にかかる、《精神隷属器/Mindslaver》の効果は以下の通り。

・《暗黒の深部/Dark Depths》をプレイ → 対消滅
・《弱者の剣/Sword of the Meek》《飛行機械の鋳造所/Thopter Foundry》を生け贄にトークン製造
・《仕組まれた爆薬/Engineered Explosives》でトークン一掃

 DDTの両コンボが消滅した挙句、その後津村がプレイしたのは《残酷な根本原理/Cruel Ultimatum》《プレインズウォーカー、ニコル・ボーラス/Nicol Bolas, Planeswalker》。

津村 1-0 安田

Game 2
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 安田先行で、今度は7枚の初手をキープ。津村は長考の末にキープを宣言。

 安田は2ターン目に《闇の腹心/Dark Confidant》。

 対コントロールのサイドボード後としては良いスタートだろう。

 対する津村は土地を置くのみ。

 何故か笑っているが?

 4ターン目、安田が《思考囲い/Thoughtseize》をプレイ。

 公開されたのは

《精神を刻む者、ジェイス/Jace, the Mind Sculptor》
《残酷な根本原理/Cruel Ultimatum》
《残酷な根本原理/Cruel Ultimatum》
《プレインズウォーカー、ニコル・ボーラス/Nicol Bolas, Planeswalker》

 こりゃ笑うしかないか。

 次のターン、マリット・レイジが登場するのを見た瞬間、津村投了。

津村 1-1 安田

Game 3

 再び津村が先攻。

 まず津村がすぐにマリガン、安田も悩ましい7枚に頭を抱える。

 2枚の《思考囲い/Thoughtseize》、《闇の腹心/Dark Confidant》など強いカード満載ながらが土地1枚。

 津村のシャッフルが終わる頃には決断し、これをキープ

 安田の1ターン目、《涙の川/River of Tears》からの《思考囲い/Thoughtseize》。

《撤廃/Repeal》
《ディミーアの印鑑/Dimir Signet》
《残酷な根本原理/Cruel Ultimatum》

 から《ディミーアの印鑑/Dimir Signet》を奪う。

 2ターン目、安田は待望の土地を引き込み《闇の腹心/Dark Confidant》。

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 津村側から見れば、安田は単なるブン回り。

 リスクを取った分、得られるリターンは大きい。

 除去の無い津村は《撤廃/Repeal》で時間を稼ぐが、これがまさかの効果抜群。

 土地が《涙の川/River of Tears》《アカデミーの廃墟/Academy Ruins》の安田は何も出来ずターンを返す。

 今度は津村からの《思考囲い/Thoughtseize》。

《思考囲い/Thoughtseize》
《思考囲い/Thoughtseize》
《闇の腹心/Dark Confidant》
《交錯の混乱/Muddle the Mixture》
《交錯の混乱/Muddle the Mixture》
《飛行機械の鋳造所/Thopter Foundry》
《残響する真実/Echoing Truth》

 が公開され、この豪華な布陣からやはり《闇の腹心/Dark Confidant》。

 1ターン遅れて《闇の腹心/Dark Confidant》は失ったものの、安田は無事《ヨーグモスの墳墓、アーボーグ/Urborg, Tomb of Yawgmoth》を引き込み、色マナの問題は解決。

 何度目か分からない、安田の《思考囲い/Thoughtseize》は

《ディミーアの印鑑/Dimir Signet》
《燻し/Smother》
《知識の渇望/Thirst for Knowledge》
《残酷な根本原理/Cruel Ultimatum》

 から《知識の渇望/Thirst for Knowledge》を捨てさせ、《飛行機械の鋳造所/Thopter Foundry》が無事着地。

 少し安田に傾いたか、というところだが、そこは世界的スターが魅せる。

 対DDT最強の1枚である《魂の裏切りの夜/Night of Souls' Betrayal》をトップデック!

 《飛行機械の鋳造所/Thopter Foundry》を完封し、《闇の腹心/Dark Confidant》《吸血鬼の呪詛術士/Vampire Hexmage》も無力化する。

 安田の手には《残響する真実/Echoing Truth》があるため致命的では無いが・・・。

 次ターン、安田は《残響する真実/Echoing Truth》をプレイせず、単に《思考囲い/Thoughtseize》。

 どうやら、前の2ゲームの内容から《暗黒の深部/Dark Depths》の能力を普通にプレイして間に合うと判断したようだ。

 《交錯の混乱/Muddle the Mixture》の後押しをかいくぐって、津村がこれを阻止できるか。

 続くターン、津村のトップ《知識の渇望/Thirst for Knowledge》には《否認/Negate》。

 津村が息切れしている間に、少しづつ氷カウンターを減らす。

 安田が《金属モックス/Chrome Mox》により6マナを確保したところで、津村のトップデックは《精神を刻む者、ジェイス/Jace, the Mind Sculptor》。

 ライブラリの上からのパワーカードの連打に安田から溜め息が漏れる。

 ここからは、安田の《暗黒の深部/Dark Depths》、津村の《精神を刻む者、ジェイス/Jace, the Mind Sculptor》のレース。

 津村が安田のライブラリの一番上を確認し、忠誠度5。

 安田が氷カウンターを取り除き、残り5。

 続く2ターンもお互いに全く同じ行動。

 徐々に終わりが見えてくる。

 ついに氷カウンターが1個になったターン。

 《ディミーアの水路/Dimir Aqueduct》をプレイし、土地7枚をアンタップのままターンを返す安田。

 忠誠度11では勝負にならない津村が仕掛ける。

 《残酷な根本原理/Cruel Ultimatum》には満を持しての《交錯の混乱/Muddle the Mixture》。

 残り2マナとなった津村は、とりあえずターン終了の意思を示す。

 ここで安田は、最後の《交錯の混乱/Muddle the Mixture》のために青2マナを残して氷カウンターを取り除こうとするが・・・。

「マナ出ないですよ」

 と、津村からの指摘。

 実は、安田は《ディミーアの水路/Dimir Aqueduct》をプレイした際に《ヨーグモスの墳墓、アーボーグ/Urborg, Tomb of Yawgmoth》を戻しており、このタイミングでは4マナしか用意できなかったのだ!

 このターン攻めなければ、逆に新ジェイスの最終奥義が間に合ってしまう。

 悩んだ末に飛び出したマリット・レイジには《撤廃/Repeal》が突き刺さり、安田は投了を選んだ。


 ギリギリのレースをかわしきり、津村が大事な緒戦を白星で飾った。

津村 2-1 安田

 ゲーム後に話したところ、実は津村はジェイスの最終奥義がプレイ出来るターンを勘違いしており、最後のドローである《撤廃/Repeal》に助けられたようだ。

 グランプリという大舞台、観客の集まるフィーチャーマッチ。

 誰だって大きなプレッシャーを受けるのだ。

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