マジック:ザ・ギャザリング 日本公式ウェブサイト

イベントカバレージ

準決勝:黒田 正城(大阪) vs. 金 民守(神奈川)

準決勝:黒田 正城(大阪) vs. 金 民守(神奈川)

by Yohei Tomizawa

jpg

 幼い頃の夢、思い出すことは出来ますか?今も、夢を持ち続けていますか?

 誰にだって夢があったはずだ。それを求めてがむしゃらに突き進んだはずだ。

 でもふと足を止めてみて、こう思ってしまう。夢は理想、幻想なのではないか、と。自分にあった着地点が現実にあるのではないか、と。

 どっと疲れが押し寄せ、嫌になる。少しくらい休んだっていい。夢は夢として、手の届かないところへといってしまう。

 そのまま現実を生きていく。

 それはマジックだって同じだ。誰もがみんな最初は《甲鱗のワーム/Scaled Wurm》に引かれ、死ぬまで手札に残り続ける《リバイアサン/Leviathan》に愛着がわき、《夜のスピリット/Spirit of the Night》なんて禁止カード。好きなカードを全て入れたら、ライブラリーは100枚をゆうに超えてしまった。そんな時代があったはずだ。

 でもある時気がついてしまう。重いカードばかりでは勝つことが難しく、キャスト出来ないカードには意味がないと。

 気がつけば《タルモゴイフ/Tarmogoyf》や《ステップのオオヤマネコ/Steppe Lynx》といった軽く強いカードばかりを使う。《猛火/Blaze》よりも《稲妻/Lightning Bolt》は使い勝手が良く、如何に効率よくダメージを稼ぐか、それだけを考えデックを作り上げ、遊びは真剣勝負へと変貌していっていないだろうか。

 決して競技マジックを否定するわけではない。勝利を追い求め、一つのプレイに延々と議論を重ね、茨の道を突き進んでいく。デックもオリジナルではなく、インターネットで拾ったものや、大会でよい成績を収めたもの。

 だがもしドラゴンと天使が沢山入った、そんな夢のようなデックがあるとしたどうだろう。しかもそれが大会で勝て、メタゲーム上無視出来ないものであるなら、是非とも見てみたい。

 このカードをキーとして組まれたハイパージェネシスと呼ばれるデック、天使とドラゴン、その他重いが強いクリーチャーを山ほど場に出すものだ。

 夢に溢れたこのデックを使うのは天使、ドラゴン愛好家黒田 正城だ。
 大会で調整したどのデックも感触は悪く、最後はデック愛を信じこのデックは決まったとのこと。

 ハイパージェネシスを夢に溢れたデックとするなら、ドランは現実的なものだろう。コストパーフォマンスの優れたカードと、相手を妨害する除去呪文や手札破壊を詰め込んだグッドスタッフと呼ばれるものだ。

 極限までマナカーブを綺麗に切り詰めたそのドランデックを使用するのが金 民守。金は五反田にあるthe Forumでマジックに勤しんでいる。ここは午後7時からでもドラフトすることが出来る、社会人優しいお店。ちょっと時間が出来たから、ドラフトしたい、そんな気分になったら是非訪ねてみてはどうか。

 対極にある二つデックの激突、勝つのはどちらか。

Game 1
jpg

 《クァーサルの群れ魔道士/Qasali Pridemage》が3ターン目からダメージを刻みだす。兎に角序盤にダメージを稼ぎ、コンボが決まる前に削りきりたい。

 黒田は《菌類の到達地/Fungal Reaches》に蓄積カウンターを溜め続け、来るべき決戦へと備える。

 《聖遺の騎士/Knight of the Reliquary》を追加すると、黒田は《献身的な嘆願/Ardent Plea》で《超起源/Hypergenesis》を続唱し、コンボがスタートする。黒田、金の順で交互に

 《森/Forest》、《草むした墓/Overgrown Tomb》、《大祖始/Progenitus》、《台所の嫌がらせ屋/Kitchen Finks》、《ボガーダンのヘルカイト/Bogardan Hellkite》、《タルモゴイフ/Tarmogoyf》、《テラストドン/Terastodon》、《ロクソドンの教主/Loxodon Hierarch》、《忘却の輪/Oblivion Ring》

 と出し合う。

 《テラストドン/Terastodon》を《草むした墓/Overgrown Tomb》×2、《忘却の輪/Oblivion Ring》を対象に取り、《ボガーダンのヘルカイト/Bogardan Hellkite》は《クァーサルの群れ魔道士/Qasali Pridemage》、《タルモゴイフ/Tarmogoyf》を対象に取る。

 スタックは下から《ボガーダンのヘルカイト/Bogardan Hellkite》、《テラストドン/Terastodon》、《忘却の輪/Oblivion Ring》の順番で誘発能力がスタック詰まれる。
 詰まれた順とは逆に解決するため、先ず《忘却の輪/Oblivion Ring》が《テラストドン/Terastodon》をリムーヴし、次に《テラストドン/Terastodon》の能力が自身をリムーヴしている輪を含め、3枚のパーマネントを破壊する。これによって取り除かれたいた輪が破壊され《テラストドン/Terastodon》が再び場に戻り、新たに三つの対象として《神無き祭殿/Godless Shrine》と自身の土地2枚を選ぶ。

 結果互いに3体ずつ象トークンを得、金のライフは22へ。

 黒田は《大祖始/Progenitus》、《ボガーダンのヘルカイト/Bogardan Hellkite》で攻撃し、金の《流刑への道/Path to Exile》でヘルカイトは退場となった。

 ライフは11のため、ここでもう一枚《流刑への道/Path to Exile》が引ければ攻撃に転じることも出来、逆転の目もあるが、叶わず。黒田が先取した。

黒田 1-0 金

Game 2
jpg

 「抜きたいカードが多すぎる。」

黒田 「天使とかドラゴン、減らしたくないんやけどなぁ。」

 金は《根絶/Extirpate》と《クァーサルの群れ魔道士/Qasali Pridemage》、《台所の嫌がらせ屋/Kitchen Finks》など小粒のクリーチャーが多い手札をキープする。。

 《クァーサルの群れ魔道士/Qasali Pridemage》でクロックを刻みながら、引き込んだのは《悪斬の天使/Baneslayer Angel》。相手の出すクリーチャー次第では、逆に有利な場になるのではないか。

 4/4の《聖遺の騎士/Knight of the Reliquary》を追加したターンのエンドに、黒田が《暴力的な突発/Violent Outburst》をキャストし、祭りをスタートさせる。黒田、金と交互に

《反射池/Reflecting Pool》、《森/Forest》、《ボガーダンのヘルカイト/Bogardan Hellkite》、《台所の嫌がらせ屋/Kitchen Finks》、《絶望の天使/Angel of Despair》、《悪斬の天使/Baneslayer Angel》

 と出していき、最後に《大祖始/Progenitus》を見せると、金は投了。

 焦点であった手札破壊呪文が引けなかったのは、大きかったようだ。

黒田 2-0 金

黒田、Win

前の記事: Photo Blog: www.gamingetc.com協賛 レガシートーナメント結果 | 次の記事: 準決勝:石原 隆志(東京) vs. 森 勝洋(大阪)
イベントカバレージ/グランプリ横浜10 一覧に戻る

イベントカバレージ