マジック:ザ・ギャザリング 日本公式ウェブサイト

イベントカバレージ

3位決定戦: 田籠 渉(奈良) vs. 玉田 遼一(大阪)

3位決定戦: 田籠 渉(奈良) vs. 玉田 遼一(大阪)

By Kazumasa Koji

jpg

 世界選手権への参加権はもう与えられているが、国別対抗戦-日本代表最後の椅子を掛けた対戦となる。個人戦とは別に賞金やプロポイントを受け取るチャンスな為、非常に重要なマッチだ。

 田籠のジャンドはかなり赤単を意識したサイドボードで、《二股の稲妻/Forked Bolt》や《コジレックの審問/Inquisition of Kozilek》が効果的ではあるものの、サイド後でも勝率は五分五分程度だと話す。だが、テーブルの上からは生後7ヶ月になる悠くんの写真がパパに笑顔を向けており、普段からトーナメントへの参加を応援してくれている奥さんにも、より多くの賞金をプレゼントしたいだろう。

 準々決勝で、4回1ターン目に《ゴブリンの先達/Goblin Guide》を召喚する強さを見せた玉田だが、準決勝ではフルセットの末池田に僅かに及ばなかった。赤単という速いデッキだが、この重圧の中で2回フルセットを戦ったのは、かなりの疲労感となって玉田を襲っている筈だ。それを心地よいものにする為には、最後にあと1勝が必要だ。

 日本チャンピオンの夢は泡と消えたが、倒さなければならない相手はあと一人いる。

Game 1
jpg

 ダイスロールの勝者は玉田。速度が命の赤単バーンを使う玉田としてはかなり嬉しい先攻だ。2枚の《山/Mountain》と5枚の呪文の手札を少し悩んでキープした。田籠もキープを宣言。

 2ターン目《地獄火花の精霊/Hellspark Elemental》、次のターンにはそれを蘇生して《ぐらつく峰/Teetering Peaks》で強化したが、田籠は《稲妻/Lightning Bolt》で5/1から身を守った。そして《芽吹くトリナクス/Sprouting Thrinax》で地上を固める。

 玉田は2枚目の《地獄火花の精霊/Hellspark Elemental》を召喚して、《芽吹くトリナクス/Sprouting Thrinax》ががっちりガード。1/1の苗木トークンが3体場に出たが、そのトークンを薙ぎ払う《地震/Earthquake》を唱える。田籠のライフは残り11。

 ライフを守りたい田籠は《荒廃稲妻/Blightning》を唱え、玉田から《地獄の雷/Hell's Thunder》と《よろめきショック/Staggershock》を奪い取る。何もされずに返って来たターンに唱えた《血編み髪のエルフ/Bloodbraid Elf》は《大渦の脈動/Maelstrom Pulse》を続唱でめくったが、戦場に対象とするべきものがなく、少し落胆した顔だ。

 しかし玉田は後続が続かず、《血編み髪のエルフ/Bloodbraid Elf》と《怒り狂う山峡/Raging Ravine》が後手の田籠に貴重な1勝を与えた。

田籠 1-0 玉田

Game 2

 流れを変えたい玉田は1ターン目に《ゴブリンの先達/Goblin Guide》。2ターン目にも《ゴブリンの先達/Goblin Guide》を召喚し、エンドに《噴出の稲妻/Burst Lightning》を田籠へ。《二股の稲妻/Forked Bolt》で1体は除去されたものの、《地獄火花の精霊/Hellspark Elemental》が続く。

 田籠は《芽吹くトリナクス/Sprouting Thrinax》を召喚。《地獄火花の精霊/Hellspark Elemental》が蘇生して《ゴブリンの先達/Goblin Guide》と共に攻撃されると、1点でも多くのライフを守りたい為、《芽吹くトリナクス/Sprouting Thrinax》が《地獄火花の精霊/Hellspark Elemental》をブロックして相打ちに取り、残り3。

 4マナ立ててターンを終了した田籠は、《破滅の刃/Doom Blade》を2枚手札に抱えていたのだが、無情にも玉田の次の一手は《地震/Earthquake》X=3だった。

田籠 1-1 玉田

Game 3
jpg

 玉田は土地が1枚の手札をマリガン。6枚の手札にも《山/Mountain》は1枚しかなかったのだが、《ゴブリンの先達/Goblin Guide》があった為かこれをキープした。

 この《ゴブリンの先達/Goblin Guide》こそ《二股の稲妻/Forked Bolt》で破壊されたが、《山/Mountain》を連続で引き込み、勝負強いところを見せる。

 田籠は3ターン目に《芽吹くトリナクス/Sprouting Thrinax》を召喚。玉田は《焼尽の猛火/Searing Blaze》を上陸させて《芽吹くトリナクス/Sprouting Thrinax》を除去しながら、田籠のライフを詰める。ライフは田籠12-17玉田。

 2体目の《芽吹くトリナクス/Sprouting Thrinax》を展開したが、これも《焼尽の猛火/Searing Blaze》に焼かれ、6体並んだトークンは《地震/Earthquake》X=1で一掃された。しかし《荒廃稲妻/Blightning》が《ボール・ライトニング/Ball Lightning》と《噴出の稲妻/Burst Lightning》を捨てさせ、これで玉田の手札は0だ。

 田籠は満を持して《包囲攻撃の司令官/Siege-Gang Commander》を登場させる。ライフは残り5。

 蘇生した《地獄火花の精霊/Hellspark Elemental》の攻撃に対しては、トークン2つで受けて残り4。逆に《包囲攻撃の司令官/Siege-Gang Commander》とトークンが攻撃に回る。

 残りライフが10で、もうトップデッキに掛ける時間すらあまり無い玉田は、5つの土地をアンタップ状態でターンを終了する。が、田籠の呪文詠唱に対応して《噴出の稲妻/Burst Lightning》をキッカーで唱え、辛くも逃げ切った。

 ゴブリン3体で《地獄火花の精霊/Hellspark Elemental》をブロックしておけば......と思わずにはいられない。

 ライフ1点すら、ここでは勝敗を分ける重大な要素となる。

田籠 1-2 玉田

Game 4

 今度は田籠が赤マナの出ない手札をマリガンした。

 2ターン目に《コジレックの審問/Inquisition of Kozilek》で公開された玉田の手札は、《地獄火花の精霊/Hellspark Elemental》と《炎の斬りつけ/Flame Slash》、そして4枚の《山/Mountain》というものだった。迷い無く《地獄火花の精霊/Hellspark Elemental》を捨てさせる。

 3ターン目にも田籠は《コジレックの審問/Inquisition of Kozilek》。引いたカードが土地だった玉田は、《炎の斬りつけ/Flame Slash》を捨てた。

 《山/Mountain》を置くだけで何もせずターンを返すしかない玉田に対し、《芽吹くトリナクス/Sprouting Thrinax》と《溶岩爪の辺境/Lavaclaw Reaches》で攻撃。パワーを1上げて6点のダメを与え、ライフは田籠15-14玉田。

 続くターンの攻撃に対しては、引いてきた《噴出の稲妻/Burst Lightning》で《溶岩爪の辺境/Lavaclaw Reaches》を破壊したが、《芽吹くトリナクス/Sprouting Thrinax》が止まらない。

 望みを繋ぐために《ゴブリンの先達/Goblin Guide》を《ぐらつく峰/Teetering Peaks》で強化して攻撃するのだが、きっちり《終止/Terminate》を合わせる田籠。さらにダメ押しとなる《荒廃稲妻/Blightning》が唱えられ、マッチの行方はラストゲームに持ち越された。

田籠 2-2 玉田

Game 5

 先ほどは事故気味だったが、3枚の土地に《ゴブリンの先達/Goblin Guide》、そして火力呪文と、先手の玉田はかなりいい初手に恵まれた。しかも田籠の最初の土地が《根縛りの岩山/Rootbound Crag》だったので、玉田の忠実な配下は4点のダメージを稼いだ。

 《二股の稲妻/Forked Bolt》で《ゴブリンの先達/Goblin Guide》を除去し、《荒廃稲妻/Blightning》が《焼尽の猛火/Searing Blaze》と《山/Mountain》を奪う。実質6点分以上のダメージ源を失っている訳でこれだけでも厳しいが、田籠は次のターンにも《荒廃稲妻/Blightning》を連発! 玉田は《焼尽の猛火/Searing Blaze》と《地震/Earthquake》をも奪われてしまった。

 《ぐらつく峰/Teetering Peaks》で上陸して《焼尽の猛火/Searing Blaze》が《芽吹くトリナクス/Sprouting Thrinax》を除去したが、あと11点ある田籠のライフが遠い。

 田籠は6枚目の土地を置き、《血編み髪のエルフ/Bloodbraid Elf》を召喚。またも玉田の精神を破壊する《コジレックの審問/Inquisition of Kozilek》が、唯一の希望である《地震/Earthquake》を失わせる。

 気持ちを込めて次のカードを引いた玉田。それを一瞥し戦場を見やると、憎きジャンド使いの土地の中に《怒り狂う山峡/Raging Ravine》が含まれており、それらの攻撃でライフが0になる玉田は小声で参りましたと呟き、静かに席を立って姿を消した。

田籠 3-2 玉田

 今日のトーナメント表と対戦しそうな相手のデッキリストを見た時、どの相手でも厳しいと予想していた田籠。今、その厳しい闘いを終えて日本代表の座を勝ち取った彼が、鋭い眼光で力強く抱負を語った言葉が印象的だったので、そのままお伝えしよう。

田籠 「世界選手権では、海外のプレイヤーと臆することなく対戦することが目標です。......何よりも勝ちたい」

前の記事: 日本レガシー選手権2010 結果 | 次の記事: Photo Blog: インベイジョンブロック・双頭巨人戦結果
イベントカバレージ/日本選手権2010 一覧に戻る

イベントカバレージ