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Round 4: 藤田 修(東京) vs. 山本 賢太郎(埼玉)

Round 4: 藤田 修(東京) vs. 山本 賢太郎(埼玉)

By Jun'ya Takahashi

 シールド4回戦とドラフト3回戦の複合フォーマットとなっている『The Limits 2010』もいよいよシールド戦の最終ラウンドを迎えた。参加人数とトーナメントの形式の都合から、最低でも6勝でないとプレーオフには残れないため、いつだって負けの許されない戦いが強いられる。

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 そして、3回も勝てば強いプレイヤーが自然と残っていくもので、この4ラウンドでは、プロツアーでの多くの入賞とグランプリ優勝経験もある藤田 修(東京)と、先のラウンドで「限定戦の雄」と紹介した山本 賢太郎(埼玉)が対戦することとなった。

 強力なデッキを持つ優秀なプレイヤー同士のぶつかるこのマッチは、一瞬たりとも目を離せない熱戦となるだろう。

Game 1
   シールド戦における「先手か後手か」という選択は、新しい環境になるたびに話題に上がる議題だが、藤田は後手派閥のようで、山本にゲームの開始を促した。《金のマイア/Gold Myr》《浸透のレンズ/Infiltration Lens》《オーリオックの模造品/Auriok Replica》と軽快にパーマネントを並べていく山本に対して、藤田は2枚の《苦痛鍛冶/Painsmith》と《調和者隊の盾/Accorder's Shield》で攻防一体の陣形を敷く。

 地上が固まってしまった山本は活路を空に見出そうと《ケンバの空護衛/Kemba's Skyguard》で攻撃を始めるが、藤田の《苦痛鍛冶/Painsmith》が止まらない。《シルヴォクの生命杖/Sylvok Lifestaff》を出して7/4となった鍛冶が山本を襲い、《ケンバの空護衛/Kemba's Skyguard》のもたらしたささやかなプレゼントは水泡と帰す。

 とりあえず鍛冶を止めなければ勝負にならないと、《ミミックの大桶/Mimic Vat》を出して藤田の攻撃を牽制する。損な取引を嫌った藤田は攻撃をやめると、《ミミックの大桶/Mimic Vat》を封じ込めるために《錆ダニ/Rust Tick》を用意した。

 《冷たき集いの吸血鬼/Bleak Coven Vampires》の能力と《ケンバの空護衛/Kemba's Skyguard》の攻撃によって落ち込んだ藤田のライフを削り取ろうと、山本は全てのクリーチャーをレッドゾーンに送り込んだ。《ミミックの大桶/Mimic Vat》を封じる《錆ダニ/Rust Tick》は生き残らせなければならない藤田は、不利なブロックを強要され、そのライフは9に落ち込み、山本の《微光角の鹿/Glimmerpoint Stag》が吸血鬼のドレイン能力を再利用したことで僅か5になってしまった。
 
 アンタップ状態で場に戻った《冷たき集いの吸血鬼/Bleak Coven Vampires》を恨めしそうに見ながら、藤田は《太陽破の天使/Sunblast Angel》で《ケンバの空護衛/Kemba's Skyguard》を除去すると、《ミミックの大桶/Mimic Vat》を《錆ダニ/Rust Tick》でタップする。

 ここで山本は再び攻撃して藤田を追い詰めるが、藤田はなんとか3点を残して踏みとどまる。膠着してしまえば藤田の天使は強力で、《調和者隊の盾/Accorder's Shield》を装備すると「警戒」しながら山本のライフを詰めていく。

 更に《大霊堂の王、ゲス/Geth, Lord of the Vault》まで追加した藤田は、山本の墓地にある《ケンバの空護衛/Kemba's Skyguard》を釣り上げて自身のライフを5に戻す。《太陽破の天使/Sunblast Angel》と《大霊堂の王、ゲス/Geth, Lord of the Vault》という絶望的な布陣を前に解決策を見つけたい山本は、《浸透のレンズ/Infiltration Lens》を装備した《レオニンのシカール/Leonin Shikari》で攻撃するも、冷静な藤田はブロックせずにライフを3とする。

 止まらない藤田のライブラリーの上には《伝染病エンジン/Contagion Engine》まで乗っていて、山本のクリーチャー達は藤田を倒すだけの戦闘力すら失い、《大霊堂の王、ゲス/Geth, Lord of the Vault》の能力で削られた山本のライブラリーの上は《マイアの戦闘球/Myr Battlesphere》......。

 ため息をつきながら山本が《感染の賦活/Instill Infection》をプレイしてカードを引いてみると、なんとそのカードは2枚目の《冷たき集いの吸血鬼/Bleak Coven Vampires》!!残り3点しかない藤田のライフは0を割ってしまった。

藤田 0-1 山本

Game 2
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 再び後手を宣言した藤田は、《煙霧吐き/Fume Spitter》で《銀のマイア/Silver Myr》を除去すると、《危険なマイア/Perilous Myr》で地上戦を牽制する。対する山本は《粗石の魔道士/Trinket Mage》から《シルヴォクの生命杖/Sylvok Lifestaff》をサーチして、《飛行の呪文爆弾/Flight Spellbomb》でマイアの上からダメージを稼ぐも、続くカードが《鉛のマイア/Leaden Myr》しかない。

 《きらめく鷹の偶像/Glint Hawk Idol》《カルドーサの鍛冶場主/Kuldotha Forgemaster》《苦痛鍛冶/Painsmith》と順調にカードを展開する藤田がゲームの主導権を握る。藤田が《カルドーサの鍛冶場主/Kuldotha Forgemaster》を出した次のターンに、山本は引いてきた《屑鉄潜りの海蛇/Scrapdiver Serpent》を場に出す。

 しかし、《苦痛鍛冶/Painsmith》の接死能力と、飛行を持った《きらめく鷹の偶像/Glint Hawk Idol》の影響で守りに徹することができない山本は、不利であるものの、それらの攻撃を全てスルーして《屑鉄潜りの海蛇/Scrapdiver Serpent》でのダメージレースを敢行する。

 山本が《シルヴォクの生命杖/Sylvok Lifestaff》のライフゲイン効果とチャンプ・ブロックで凌ぎながら《屑鉄潜りの海蛇/Scrapdiver Serpent》で攻撃を続けた結果、お互いのライフは「山本10 - 5藤田」となる。
 
 《ゴーレムの職工/Golem Artisan》《カルドーサの鍛冶場主/Kuldotha Forgemaster》《きらめく鷹の偶像/Glint Hawk Idol》とコントロールしているものの、ライフの足りない藤田は、次の《屑鉄潜りの海蛇/Scrapdiver Serpent》の1撃を耐えるだけの余裕が無い。

 《ゴーレムの職工/Golem Artisan》の能力で自身に飛行を持たせてブロッカーを避けて山本にダメージを与えると、《屑鉄潜りの海蛇/Scrapdiver Serpent》の攻撃には《闇の掌握/Grasp of Darkness》で耐える。踏ん張る藤田はブロッカーを並べた山本に対して、「ターンエンド?」と聞いた。山本はふと考えて《ゴーレムの職工/Golem Artisan》の能力を次のターンに使われるのを警戒すると、自身のメインターンで《闇の掌握/Grasp of Darkness》を《ゴーレムの職工/Golem Artisan》に向けて撃ってしまった。

 この質問は、山本のターンエンドの前に《カルドーサの鍛冶場主/Kuldotha Forgemaster》の能力を起動して《伝染病エンジン/Contagion Engine》をサーチして《屑鉄潜りの海蛇/Scrapdiver Serpent》を倒すことが目的だったのだが、どちらにしろ生贄に捧げる予定であった《ゴーレムの職工/Golem Artisan》に除去が飛んできたのだ。対応して《カルドーサの鍛冶場主/Kuldotha Forgemaster》を起動して、予定通りに《伝染病エンジン/Contagion Engine》をサーチすると、《闇の掌握/Grasp of Darkness》を無駄に使わされてしまった山本は「やってしまった」という表情で口の端を歪めた。

 そうしてお互いの場には、-1カウンターが載った虫の息の《冷たき集いの吸血鬼/Bleak Coven Vampires》しか残らず、それも藤田がメインフェイズに増殖したことで死んでしまう。テーブルは一気に綺麗になり、お互いに次なる1手を求めてドローを続ける。

 次なる決定打へと先に辿り着いたのは藤田だった。《大霊堂の王、ゲス/Geth, Lord of the Vault》を場に出して能力を起動し始める。山本も手札に抱えていた《皮裂き/Skinrender》でゲスの攻撃を牽制するものの、ゲスの真価はそのサイズではなく、問答無用の墓地利用兼ライブラリー破壊能力にある。

 解答策を求める山本は見事に《ミミックの大桶/Mimic Vat》を引き当てて、残りライフが3点しかない藤田は、《皮裂き/Skinrender》をブロックせざるを得なくなり、《ミミックの大桶/Mimic Vat》から生まれた《皮裂き/Skinrender》が《大霊堂の王、ゲス/Geth, Lord of the Vault》を墓地に送る。そして、《ミミックの大桶/Mimic Vat》に新たに《大霊堂の王、ゲス/Geth, Lord of the Vault》が刻印され、藤田に対して牙をむき始める。

 2枚目の《ゴーレムの職工/Golem Artisan》に辿り着いた藤田だったが、《大霊堂の王、ゲス/Geth, Lord of the Vault》の「威嚇」攻撃から身を守るための盾にしかならず、《ミミックの大桶/Mimic Vat》への解答である《存在の破棄/Revoke Existence》が《大霊堂の王、ゲス/Geth, Lord of the Vault》の能力でライブラリーから墓地に落ちると、ライフもライブラリーも無くなった藤田にはどうすることもできなかった。

藤田 0-2 山本

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