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Round 8: 津村 健志(大阪) vs. Luca Ravagli(イタリア)

Round 8: 津村 健志(大阪) vs. Luca Ravagli(イタリア)

By Yusuke Yoshikawa

 どんな人間にも、どんなゲームにも、過去があり現在があり未来がある。
 あの時こうしていたら、という反省はすべきだが、決して過去が覆ることはない。プレイヤーができるのは、過去を最大限活用して、最善の現在を選び、未来につなげることだけなのだ。

 津村 健志は、4勝3敗という成績をもって、初日の最終8回戦を迎えていた。負ければ終わり、勝てば明日につながる、最大の分岐点である。
 3回戦をはじめとして、そのどれもが「心にくる3敗」であったと言う。勝てた試合もあったのかもしれない。負けられない戦いがあるというなら、それはここではなくもっと前の試合だったのかもしれない。

 しかしそれらも教訓にかえて、ただ現在に向かうのみ。
 デッキは津村が赤緑、対戦相手のLuca Ravagli(イタリア)が白青である。

R8_Tsumura_Ravagli.jpg

Game 1

 《ルーン爪の熊/Runeclaw Bear》からスタートした津村だが、Ravagliが送り出す《目潰しの魔道士/Blinding Mage》の前に攻撃を減速させられてしまう。
 《雲の精霊/Cloud Elemental》の返しに熊を《投げ飛ばし/Fling》てタッパーを除去し、《大いなるバジリスク/Greater Basilisk》を送り出すが、《野生のグリフィン/Wild Griffin》を加えたRavagliのクロックが勝る。
 《ヤヴィマヤのワーム/Yavimaya Wurm》が通ったのを見越して《大いなるバジリスク/Greater Basilisk》で攻撃するが、6/4に向かって《銀毛のライオン/Silvercoat Lion》までが突撃してくる。ブロックすると、案の定《鼓舞する突撃/Inspired Charge》。
 引いてきた《酸のスライム/Acidic Slime》も効果なく、引くのが土地ばかりでは投了するしかなかった。

津村 0-1 Ravagli

 津村は《魔術師の金庫/Sorcerer's Strongbox》を抜いて、小型飛行対策である《蔦の壁/Wall of Vines》に入れ替える。

Game 2

 あまりに手も足も出ない負けで後がなくなり、第2ゲームの初手も最初の3枚がすべて《森/Forest》で不安を感じる津村だが、見えた《獣相のシャーマン/Fauna Shaman》に親指を立てる。
 勢いに乗じたいRavagliだが、マリガン。6枚にも苦い顔を見せる。

 津村は《獣相のシャーマン/Fauna Shaman》《ガーゴイルの歩哨/Gargoyle Sentinel》《大蜘蛛/Giant Spider》《大蜘蛛/Giant Spider》と流れるように展開。立ちはだかるのは......《銀毛のライオン/Silvercoat Lion》がさみしく1体。
 せめてものブロッカーを、とRavagliが出した《石のゴーレム/Stone Golem》に《酸のスライム/Acidic Slime》を突きつけると、ガラガラとなにかが崩れる音がした。

津村 1-1 Ravagli

Game 3

 勝負の3本目は互いにマリガンなく、Ravagliが《目潰しの魔道士/Blinding Mage》《占いフクロウ/Augury Owl》と送り出すのに対し、津村は《蔦の壁/Wall of Vines》《蔦の壁/Wall of Vines》で待ち受ける展開。
 《ラノワールのエルフ/Llanowar Elves》を出すと、マナ加速を阻害せんとばかりにこれをタップしてくるRavagli。《エルフの大ドルイド/Elvish Archdruid》を苦渋の表情で《送還/Unsummon》するが、その土地は4枚でストップしたまま。

 津村は《覚醒のドルイド/Awakener Druid》を送り出して、能力によって動き出した《森/Forest》で攻撃。
 Ravagliはこれを《占いフクロウ/Augury Owl》でチャンプブロックし、ターン終了時に《縮退/Diminish》をプレイすることで対処する。だが5枚目の土地を引いても何もしない。
 津村がいぶかしみながら《棍棒のトロール/Cudgel Troll》を出すと、これに《精神の制御/Mind Control》が飛んでくる。
 津村はいったん《ガーゴイルの歩哨/Gargoyle Sentinel》《獣相のシャーマン/Fauna Shaman》と並べて力をためた。

 奪った《棍棒のトロール/Cudgel Troll》で攻撃してくるRavagliに、津村は手札の枚数を確認。「5枚」の言葉を聞くと、これを《覚醒のドルイド/Awakener Druid》でチャンプブロックすることにする。Ravagliは《雲の精霊/Cloud Elemental》を追加。
 アップキープに《エルフの大ドルイド/Elvish Archdruid》をタップする指定を受けて、ここから3マナを生成。《ガーゴイルの歩哨/Gargoyle Sentinel》に注ぎ込んでおく。
 さらに手札の《聖なる狼/Sacred Wolf》を《獣相のシャーマン/Fauna Shaman》で《酸のスライム/Acidic Slime》に換えて、《精神の制御/Mind Control》を破壊したうえで《ガーゴイルの歩哨/Gargoyle Sentinel》で攻撃、ターンを返す。
 相変わらずRavagliは何もせず、苦々しい表情で手札を見やるのみ。
 《棍棒のトロール/Cudgel Troll》がタップされて、フルアタック。《ガーゴイルの歩哨/Gargoyle Sentinel》こそ《雲の精霊/Cloud Elemental》+《力強い跳躍/Mighty Leap》でさばかれるが、クロックの大きさに対応もここまで。
 ドローしたカードを見て、悔しそうに、実に悔しそうに手札を置いた。
 そこには、プレイされなかった《トリスケリオン/Triskelion》と《復讐に燃えたアルコン/Vengeful Archon》が。

津村 2-1 Ravagli

 見た目は圧勝ながら、実のところ「ギリギリでした」という言葉の通り、薄氷の勝利。
 しかし氷の上を歩けるのも、慎重かつ大胆に進める者だけだ。

 「ミスは減ったかな......」

 今日という過去を糧に、津村は2日目の未来へと歩を進める。

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