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Dech Tech: 石井 泰介:青緑オーメンヴァラクート

Dech Tech: 石井 泰介:青緑オーメンヴァラクート

By Daisuke Kawasaki

 エクステンデッドラウンドを全勝で折り返した日本人は二人。

 一人は、Next Level Doranを使用する「全開にして全壊」の八十岡 翔太(東京)。

 そして、もうひとりが、その八十岡を含む多くの日本人プレイヤーを救った英雄の象、「マンモス」こと石井 泰介(神奈川)だ。

 今回、日本勢がチケットをとるために利用した代理店が倒産しており、航空券予約がキャンセル状態となっていた。そのことに日曜日の段階で気がついた石井は同じ代理店を利用している日本人プレイヤー全員に呼びかけを行い、結果として、チケット代こそ倍かかってしまったものの、ほとんどのプレイヤーがこのアムステルダムの地に無事到達することができたのだ。

 八十岡をして「マンモスがいなかったら、空港で立ち往生したかもしれない」と感謝の意を表明しているほどの英雄。前置きが長くなったが、その石井がエクステンデッドラウンドを全勝したデッキを紹介しよう。


石井 泰介
プロツアー・アムステルダム2010 / エクステンデッド
2 《溢れかえる果樹園/Flooded Grove》
4 《燃え柳の木立ち/Grove of the Burnwillows》
4 《霧深い雨林/Misty Rainforest》
4 《溶鉄の尖峰、ヴァラクート/Valakut, the Molten Pinnacle》
2 《滝の断崖/Cascade Bluffs》
1 《山/Mountain》
3 《森/Forest》
5 《島/Island》

-土地(25)-

3 《タルモゴイフ/Tarmogoyf》
3 《彼方地のエルフ/Farhaven Elf》

-クリーチャー(6)-
4 《定業/Preordain》
4 《明日への探索/Search for Tomorrow》
4 《風景の変容/Scapeshift》
4 《謎めいた命令/Cryptic Command》
4 《虹色の前兆/Prismatic Omen》
4 《マナ漏出/Mana Leak》
4 《罰する火/Punishing Fire》
1 《精神を刻む者、ジェイス/Jace, the Mind Sculptor》

-呪文(29)-
3 《ヴェンディリオン三人衆/Vendilion Clique》
3 《強情なベイロス/Obstinate Baloth》
3 《死亡+退場/Dead/Gone》
3 《大祖始の遺産/Relic of Progenitus》
2 《クローサの掌握/Krosan Grip》
1 《火山の流弾/Volcanic Fallout》

-サイドボード(15)-

 《風景の変容/Scapeshift》と《溶鉄の尖峰、ヴァラクート/Valakut, the Molten Pinnacle》を組み合わせたデックと言えば、津村 健志の記事でも紹介されているように赤緑のタイプがよく知られている形だが、今回石井が持ち込んだのは青緑メインで《虹色の前兆/Prismatic Omen》を使用したヴァージョンだ。

石井 「飛行機に乗るまでは、青赤《紅蓮術士の昇天/Pyromancer Ascension》を使う予定だったんだけど、飛行機の中でひとり回ししていたらサイド後の墓地対策が強すぎて絶望してデッキを変えたんだよね。中田(直樹)くんにシェアしてもらいました」

 実際に、前日のレジスト中に、《明日への探索/Search for Tomorrow》を探し回る石井の姿があった。

石井 「基本的な動きは赤緑と同じで《風景の変容/Scapeshift》をうって、《溶鉄の尖峰、ヴァラクート/Valakut, the Molten Pinnacle》の条件を一気に満たしてライフを削る。ただ、《虹色の前兆/Prismatic Omen》型のいいところは、6枚の土地で条件を満たすところだね」

 また、《虹色の前兆/Prismatic Omen》をおいた状態で、《溶鉄の尖峰、ヴァラクート/Valakut, the Molten Pinnacle》セットしてしまい、土地=3点火力の状態を作り上げ、地道にライフを削っていく勝ち手段もあるという。こうなれば、フェッチランドは6点のダメージを稼ぎ出すため、比較的容易にライフを削りきることができるという。

石井 「メインの赤いカードは基本的には《罰する火/Punishing Fire》だけだね。青赤《紅蓮術士の昇天/Pyromancer Ascension》に比べると、土地が並びやすい構成なので、このカードを回収して打ち続けるだけで勝てることもある」

 「ついてると勝てる」と語る石井だが、実際にメタゲームをみても優れた選択肢だったと言う。

石井 「モリカツも言っていたけど、必殺技があると勝ちやすいね。赤青《紅蓮術士の昇天/Pyromancer Ascension》は積み上げていくタイプのデックだから、そういう意味では優位。あと、墓地を使わないコンボデッキというのは、環境で強いんじゃないかって予想されてたから、それを選べたのはよかったね」

 デッキのパーツが時のらせんブロックに依存していないため、《罰する火/Punishing Fire》の部分に代替カードを入れれば、ローテーション後の環境でも使用できるように思えるがどうか。

石井 「うーん...《タルモゴイフ/Tarmogoyf》も落ちるのは厳しいと思う。あと、このデッキは根本的には今回の環境だけのデッキだね。相手が対応をミスして勝てたマッチがすごく多かった」

 やはり、今回のエクステンデッドは、シークレットテックがものを言う環境なのか。

 絶好調の「英雄」石井の、ドラフトラウンド、そして二日目のストンプに期待したい。

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