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Dech Tech: 津村 健志:《むかつき》

Dech Tech: 津村 健志:《むかつき》

By Daisuke Kawasaki

 久々のプロツアー参戦となった津村 健志(大阪)がエクステンデッドラウンドを戦うパートナーとして選んだのは《むかつき/Ad Nauseam》デックだった。


津村 健志
プロツアー・アムステルダム2010 / エクステンデッド
4 《島/Island》
4 《霧深い雨林/Misty Rainforest》
4 《氷河の城砦/Glacial Fortress》
4 《沈んだ廃墟/Sunken Ruins》
2 《トレイリア西部/Tolaria West》
2 《戦慄艦の浅瀬/Dreadship Reef》
1 《つぶやき林/Murmuring Bosk》

-土地(21)-

4 《猿人の指導霊/Simian Spirit Guide》
1 《ザルファーの魔道士、テフェリー/Teferi, Mage of Zhalfir》

-クリーチャー(5)-
4 《睡蓮の花/Lotus Bloom》
4 《否定の契約/Pact of Negation》
1 《殺戮の契約/Slaughter Pact》
4 《定業/Preordain》
4 《思案/Ponder》
4 《天使の嗜み/Angel's Grace》
4 《連合の秘宝/Coalition Relic》
4 《神秘の指導/Mystical Teachings》
4 《むかつき/Ad Nauseam》
1 《燃焼/Conflagrate》

-呪文(34)-
3 《ヴェンディリオン三人衆/Vendilion Clique》
1 《コーリスの子/Children of Korlis》
1 《ピラニアの湿地/Piranha Marsh》
4 《燻し/Smother》
1 《沈黙/Silence》
1 《根絶/Extirpate》
1 《拭い捨て/Wipe Away》
1 《突撃の地鳴り/Seismic Assault》
1 《貴族階級の嘲笑/Patrician's Scorn》
1 《弱者の消耗/Consume the Meek》

-サイドボード(15)-


津村 「デッキの動き自体は、あんちゃん(高橋優太)の記事自分の記事を参照してください」

 とのことなので、今回は、これらの記事で語られなかったプロツアー向けに特別に用意されたシークレットテックについて語っていただこう。

津村 「英語版ライターのBDMに《むかつき/Ad Nauseam》デッキで出るって伝えたら、俺の友人にアド(Ad Nauseam)マスターがいるから紹介するよ、って言って、いろいろなテクニックを教えてもらったんですよ」

 ここで津村が紹介されたのが、プロツアー・サンファンで11位になり、今シーズンのルーキーレースを争っているBenjamin Hayes(アメリカ)だ。

 いったい、教えられたシークレットテックとは?

津村 「同型対策とマナベースですね」

同型対策

津村 「《むかつき/Ad Nauseam》の同型対決は、相手のコンボが決まっても《天使の嗜み/Angel's Grace》を握ってれば負けないので、コンボを強引に決めにくくなりますし、逆に《天使の嗜み/Angel's Grace》さえ持ってればゆっくり構えられるんですよ」

 そこでサイドボードに秘密兵器が用意されたという。

津村 「《コーリスの子/Children of Korlis》と《ピラニアの湿地/Piranha Marsh》です」

 まったく予想もしなかったカードがサイドボードに用意されていたというが、果たしてどのように機能するのか。

津村 「こちらがコンボを決めて相手が《天使の嗜み/Angel's Grace》をうった場合、こちらのライフが0以下になり、相手が(《天使の嗜み/Angel's Grace》によって)ライフ1になるっていう状況になります。そこで《コーリスの子/Children of Korlis》を出して能力を使うと、このターンに《むかつき/Ad Nauseam》で支払ったライフがすべて回復して元のライフに戻ります」

 これによって、まず、ターン終了時に《天使の嗜み/Angel's Grace》の効果が切れて、こちらだけが敗北することを避ける。

津村 「そのあとに、《ピラニアの湿地/Piranha Marsh》をセットして相手の残った1のライフを失わせると、ターン終了時に負けるのは相手になるんです」

 なるほど。話を聞いてみれば単純な話だが、なかなか思いつくテクニックではない。

津村 「《天使の嗜み/Angel's Grace》を握ってれば、《むかつき/Ad Nauseam》は通してきますから。相手が知らなければ絶対に勝てます。これは、すごいテクニックですね」

マナベース

津村 「僕の調整していた《むかつき/Ad Nauseam》とのマナベースの違いは、フェッチランドを多く採用していたことです。実はマナベースがかなり不安定で、白マナが足りないことが多いのですが、《氷河の城砦/Glacial Fortress》と、フェッチランドで持ってこれる《つぶやき林/Murmuring Bosk》でその問題をクリアしていました」

 今回のエクステンデッドでは、フェッチからの《つぶやき林/Murmuring Bosk》は重要なテクニックのひとつとなっていたが、それを《むかつき/Ad Nauseam》に使用するというのは発想の勝利だろう。

 しかし、なにより重要なのは、このようなテクニックが惜しみなく津村に提供されたと言うことである。

 誰もが、津村の復帰を待っていたのだ。

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