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Round 13: Brian Kibler (アメリカ) vs. Luis Scott-Vargas (アメリカ)

Round 13: Brian Kibler (アメリカ) vs. Luis Scott-Vargas (アメリカ)

 プロツアー・アムステルダムの最終戦が始まり、全米トップスター2人が第13ラウンドのフィーチャー・マッチの席につく。ブライアン・キブラーとルイス・スコット=ヴァルガスの二人はともにエクステンデッドでのプロツアー優勝経験がある。キブラーは去年のプロツアー・オースティン、そしてルイスはその前年のプロツアー・ベルリンの覇者なのである。この対戦が超がつくほどの目玉なのは、二人の合計プロ・ポイントが100点になろうということでもわかる。


第1ゲーム

 先攻決めのダイスロールに勝ったルイスは手札を見て、マリガンを宣言する。彼にとって幸いなことに、対戦相手もまた彼と同じ道を辿ることになった。そして、二人はお互い6枚の手札を持って対峙する。――スコット=ヴァルガスが2回目のマリガンを宣言するまでは。5枚となった手札に満足したルイスだったが、先にクリーチャーを出したのはキブラーだった。最初のターンに《ツリーフォークの先触れ》を呼び、《つぶやき林》をライブラリーの上に持ってくる。返しに、対戦相手は《霧深い雨林》を使って《つぶやき林》を持って来て、さらにその3色土地を使って《思考囲い》を唱える。公開された手札は《沼》《ツリーフォークの先触れ》《包囲の搭、ドラン》《タルモゴイフ》《大渦の脈動》で、《包囲の搭、ドラン》が墓地送りになった。


究極のミラーマッチを闘う2人のプロツアー王者、
ブライアン・キブラーとルイス・スコット=ヴァルガス

 キブラーはStarCityGames.comのレギュラー・コラムニストとして、ルイス・スコット=ヴァルガスや他のChannelFireball.comの好敵手と協力している。つまり、彼らはほぼ同一のミラーマッチをしたことがあるわけだ。キブラーが一歩先んじたのは、2体目の《ツリーフォークの先触れ》を使って新しい《包囲の搭、ドラン》を出してきたことだ。これによって《ツリーフォークの先触れ》2体で合計6点のダメージを与えることが出来るようになるが、その《包囲の搭、ドラン》もまたルイスがトップデッキで出してきた《包囲の搭、ドラン》でレジェンド・ルールによって墓地送りになった。

 キブラーの《タルモゴイフ》がさらなる攻撃力をもたらすが、ルイスは《遍歴の騎士、エルズペス》を戦場に呼び出す。初期の攻撃と自分のマナ源からのダメージで、ルイスのライフは既に6点にまで減らされていた。相手の《タルモゴイフ》と《樹上の村》による攻撃でライフを3点にまで減らされたところで、盤面は膠着する。

 ブライアンの《聖遺の騎士》が参戦して敵陣を睨むが、《大渦の脈動》で手早く追い散らされる。スコット=ヴァルガスは《ツリーフォークの先触れ》でもう一体をライブラリーの上に置き、《遍歴の騎士、エルズペス》の能力で兵士トークンを出す。これで《遍歴の騎士、エルズペス》の忠誠カウンターは8になる。ブライアンは攻撃して相手の防御をかいくぐろうとするが、《遍歴の騎士、エルズペス》の防御はあまりにも固い。必殺技に充分な忠誠心を蓄えているのを見て、キブラーは時間がないことを悟った。

 キブラーはついに、兵士トークン1体と《ツリーフォークの先触れ》で攻撃を仕掛ける。戦闘終了後に《壌土のライオン》を呼び、ルイスが何もしなければ勝負が終わるという状況を作り出す。スコット=ヴァルガスはカードを引き、戦場を眺め、《ツリーフォークの先触れ》でライブラリーに《カメレオンの巨像》を置き......そして、やることをやりつくして投了した。

キブラー 1 - 0 スコット=ヴァルガス

「何ならもう一回アレをやってくれても嫌いにはならないぜ」

 ブライアン・キブラーは友人や対戦相手に、第2ゲームのためのシャッフルをしている間に語った。「アレ」とは、第1ゲームのダブルマリガンとそれ以降の引きの悪さのことである。

「はは。早いうちに《つぶやき林》を引けてれば、俺の勝ちだからな」

 ルイスはそう答えた。


第2ゲーム

 第2ゲームは、キブラーの《思考囲い》から始まった。キブラーは相手の手札を見て、《目覚ましヒバリ》2枚、《タルモゴイフ》2枚、《つぶやき林》2枚があるのを見る。《タルモゴイフ》を墓地に送り込み、次のターンには《ツリーフォークの先触れ》で《包囲の搭、ドラン》を準備してその次のターンに備える。

 ルイス・スコット=ヴァルガスはもう1枚の《タルモゴイフ》を唱える。キブラーが《包囲の搭、ドラン》を唱えたことで、実質4/4になった。しかし、《包囲の搭、ドラン》はスコット=ヴァルガスの《大渦の脈動》で始末される。ルイスの《目覚ましヒバリ》に対してキブラーは《カメレオンの巨像》を呼び出し、さらに今引き当てたばかりの2枚目の《包囲の搭、ドラン》を戦場に呼び出す。手を止めずに《ツリーフォークの先触れ》を出し、ライブラリーの上に置いたのは何と《森》。5マナ必要でない限り、これ以上土地はいらないはず......つまり、手札に《目覚ましヒバリ》があるのだろうか?

 ルイスは判断を遅らせて、《聖遺の騎士》を唱えてターン終了。キブラーは最適なプレイを考えて手を止めた。そして、4マナを残した状態で《包囲の搭、ドラン》と《カメレオンの巨像》で攻撃を仕掛ける。スコット=ヴァルガスは《樹上の村》を起動し、4/4の《カメレオンの巨像》を《聖遺の騎士》、《タルモゴイフ》、《樹上の村》の3体でブロックし、《包囲の搭、ドラン》を素通しにする。キブラーは《カメレオンの巨像》の能力を起動し、ルイスは5点のダメージを受ける。《タルモゴイフ》と《聖遺の騎士》が《カメレオンの巨像》と相打ちになった。

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 ルイスはこのゲーム初となる《包囲の搭、ドラン》を唱え、相手の《包囲の搭、ドラン》を対消滅させる。これでブライアンの戦力はただの《ツリーフォークの先触れ》2体となり、反撃に移ることができるようになった。《ツリーフォークの先触れ》の1体が《樹上の村》をチャンプ・ブロックしている横を《目覚ましヒバリ》が駆け抜ける。これでライフは10-7でスコット=ヴァルガスの有利になった。

 ブライアンはアンタップし、5枚目の土地をプレイする。そして即座に《目覚ましヒバリ》を唱える! 2体の《目覚ましヒバリ》がお互いににらみ合う。《目覚ましヒバリ》が死んだら出てくるのは《包囲の搭、ドラン》。膠着状態は長くは続かず、《目覚ましヒバリ》同士が相打ちになって《包囲の搭、ドラン》2体、それにキブラーの《ツリーフォークの先触れ》とルイスの《聖遺の騎士》が手札に戻った。

 ルイスが2体目の《目覚ましヒバリ》を出し、上空を制圧する。キブラーのライフは残り7点、2回のドロー・ステップの間に解決策を見つけなければならない。1枚目はハズレで、猶予は後1ターンとなる。そして最後のドローは......除去呪文でも、《目覚ましヒバリ》でもなかった。

キブラー 1 - 1 スコット=ヴァルガス

「どちらかはマリガンをする、そしてそれがどちらかはもう判ってるんだ」

 ルイス・スコット=ヴァルガスはシャッフルしながら冗談を言った。どちらもマリガンなんてしたくはない。キブラーは笑った。


第3ゲーム

 ラウンドの残り時間はわずか。ブライアン・キブラーは自分の手札をざっと見ると素早く《ツリーフォークの先触れ》を唱え、《包囲の搭、ドラン》を準備した。次のターンにも同じプレイを繰り返し、もう1体の《ツリーフォークの先触れ》を戦場に出して《包囲の搭、ドラン》をライブラリーの上に置く。

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 テーブルを挟んでルイス・スコット=ヴァルガスは忙しく呪文を唱えていた。まず《壌土のライオン》、これはブライアンが《包囲の搭、ドラン》を出した後で《ツリーフォークの先触れ》と相打ちになる。次に《大渦の脈動》で《包囲の搭、ドラン》を片付けるも、キブラーには《ツリーフォークの先触れ》で持ってきてあるもう一体の《包囲の搭、ドラン》があった。これを唱え、改めて圧力を掛けていく。ルイスは3/4の《タルモゴイフ》を唱えて戦線を維持しようとするが、《殺戮の契約》が突き刺さる。

 ライブラリーの上に置かれた6面体サイコロで契約の支払いを思い出して、キブラーはアンタップしてから充分な攻撃力で進軍する。精密な攻撃を見て、ルイスは計算してから手を広げる。第3ゲームは、第1ゲームや第2ゲームの1/4の時間で終わりを告げた。

「グッドラック」

 ルイスは対戦相手に告げる。

「そっちこそ!」

 キブラーは答えた。

ブライアン・キブラー 2 - 1 スコット=ヴァルガス

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