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Standard Decktech:齋藤 友晴:Ramp Jund

Standard Decktech:齋藤 友晴:Ramp Jund

By Daisuke Kawasaki

 さて、《朽ちゆくヒル/Putrid Leech》入りジャンドの代表例として、yaya3こと八十岡 翔太(東京)のジャンドを紹介したのだから、今度はもうひとつのジャンド、《不屈の自然/Rampant Growth》を投入したジャンドも紹介しておくべきだろう。それでこそジャンド紹介は完成する。

 世界選手権でも《朽ちゆくヒル/Putrid Leech》を使っていた八十岡を紹介したのだから、ここで紹介するのも、世界選手権で《不屈の自然/Rampant Growth》入りで好成績を残したプレイヤーを紹介するべきだろう。

 そう、世界選手権で《不屈の自然/Rampant Growth》入りジャンドを使用し、1敗という成績を収めた齋藤 友晴(東京)だ。

 ジャンド紹介の記事が、ふたりのPoYによるウルティモ状態になってしまったのは決して偶然ではないだろう。

 そう、練習を積めば詰むほど、強さを実感するデック、それがジャンドなのだ。

 まずはデックレシピから。

齋藤 友晴
Ramp Jund
4 《野蛮な地/Savage Lands》
4 《怒り狂う山峡/Raging Ravine》
4 《新緑の地下墓地/Verdant Catacombs》
3 《竜髑髏の山頂/Dragonskull Summit》
4 《山/Mountain》
3 《森/Forest》
3 《沼/Swamp》

-土地(25)-
4 《芽吹くトリナクス/Sprouting Thrinax》
4 《血編み髪のエルフ/Bloodbraid Elf》
4 《若き群れのドラゴン/Broodmate Dragon》
2 《包囲攻撃の司令官/Siege-Gang Commander》

-クリーチャー(14)-
4 《稲妻/Lightning Bolt》
4 《終止/Terminate》
4 《荒廃稲妻/Blightning》
4 《瀝青破/Bituminous Blast》
3 《不屈の自然/Rampant Growth》
2 《大渦の脈動/Maelstrom Pulse》

-呪文(21)-
4 《強迫/Duress》
2 《包囲攻撃の司令官/Siege-Gang Commander》
3 《マグマのしぶき/Magma Spray》
2 《死の印/Deathmark》
2 《大渦の脈動/Maelstrom Pulse》
2 《精神腐敗/Mind Rot》

-サイドボード(15)-
川崎 「まずは、今回ジャンドを持ち込んだ理由を聞かせていただいていいですか?」

齋藤 「正直、かなり色々なジャンドメタを試して練習していたんですよ。でも、常に練習中、10分後プロツアーだったら、とりあえずジャンド使うなぁって思っていて。そして、それが覆されないまま本番になったって感じですね」

川崎 「やっぱりジャンドメタは結構考えましたか」

齋藤 「できればジャンドで出たくなかった...ってのはなくはないです。でも、ジャンド以上のデッキは作れなかった、それだけです」

川崎 「さて、ジャンドの基本的な話は結構八十岡さんに聞いているので、ここでは構成の違いの争点となる《朽ちゆくヒル/Putrid Leech》と《不屈の自然/Rampant Growth》について聞きたいと思います」

齋藤 「どっちもあり得ると思いますよ。実際、会場に来るまでは、《朽ちゆくヒル/Putrid Leech》入りのジャンドで出る予定だったくらいですから。ただ、前日に会場を見渡して、メタゲームが大体わかったので、《不屈の自然/Rampant Growth》入りのジャンドにした感じです」

川崎 「メタゲームによって変わる感じですか」

齋藤 「まず、基本的に有象無象に強いのが、《朽ちゆくヒル/Putrid Leech》です。対して、ジャンド同型で強いのが《不屈の自然/Rampant Growth》ですね」

川崎 「前日の会場の様子を見て、同型が多いって感じたという事ですか」

齋藤 「それはあります。会場に来るまでは、結構色々な有象無象のデッキが多いと考えていて《朽ちゆくヒル/Putrid Leech》を投入する予定だったんですけど、実際はそうでもなかったんですよね。もちろん、それだけじゃないですけど」

川崎 「それ以外の相性も結構違いますか」

齋藤 「そうですね。たとえば、白緑系相手には、《朽ちゆくヒル/Putrid Leech》の取り柄であるサイズが通用しないので、あまり意味が無いですし、吸血鬼にも相手の3ターン目《マラキールの門番/Gatekeeper of Malakir》キッカーでおいしくされてしまうので、やっぱり微妙です」

川崎 「そのへんのデックも多いという総合評価ですか」

齋藤 「逆に青系が多ければ、《朽ちゆくヒル/Putrid Leech》が強いんですけどね...そういうわけにもいきませんでしたね。今のメタゲームなら《若き群れのドラゴン/Broodmate Dragon》とかも強いんで、マナ加速の選択肢は期待値が一番高いと感じました」

川崎 「一方で、八十岡さんは《不屈の自然/Rampant Growth》自体が弱いカードだから入れたくないっていってました。これは多分、メタゲームに関係なくあの人は《朽ちゆくヒル/Putrid Leech》を使うんだろう、ってことだと思うんですが、そのへんは齋藤さんはどう考えていますか?」

齋藤 「《不屈の自然/Rampant Growth》自体が弱いかどうか、ってことですか?」

川崎 「そうです」

齋藤 「そんなことは無いと思いますよ。結局《包囲攻撃の司令官/Siege-Gang Commander》とか《若き群れのドラゴン/Broodmate Dragon》のような重いカードが勝負を決めることが多いですし、世界選手権に比べて、その辺のカードは増量されているので、《不屈の自然/Rampant Growth》自体の価値も上がってます」

川崎 「マナを増やせる、ってオプション自体が強い、と」

齋藤 「ワールドウェイクで《怒り狂う山峡/Raging Ravine》が増えて、マナの使い道が増えたので、ますますマナ加速の重要性は高まってますね。たとえば《怒り狂う山峡/Raging Ravine》で殴りつつ、《終止/Terminate》を構えて...とか動きたい場面は多い。今までのジャンドのマックスマナ域は6マナだったけど、今は、7マナあるなら、7マナの動きができるようになってる」

川崎 「今後も重量化していくとしたら、ますます《不屈の自然/Rampant Growth》の出番かもしれませんね。ありがとうございました」

 《朽ちゆくヒル/Putrid Leech》と《不屈の自然/Rampant Growth》。ふたつの2マナ域のカードを中心に2本の記事でジャンドについて解説してみたがいかがだっただろうか。

 両名の話を聞いてみた限りでは、この2つの選択に答えはないように思われる。皆様も、ぜひ両方を試し、自分のプレイスタイルや、地域のメタゲームに合致した方を採用していただきたい。

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