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Round 10:三田村 和弥(千葉) vs. 比嘉 裕都(沖縄)

Round 10:三田村 和弥(千葉) vs. 比嘉 裕都(沖縄)

By Daisuke Kawasaki

 今回のプロツアー・サンディエゴには、日本人のトッププロもいつものように参加しているが、一方で、この大会が初参加の日本人もいる。

 そのうちのひとりが、いま、「魔界の番人」三田村 和弥(千葉)との日本人対決でアリーナへと招集された比嘉 裕都(沖縄)だ。

 比嘉のエピソードについては、たとえば、グランプリ・北九州のサイドイベントのPTQを突破したことであったり、実は、それが沖縄県民として初のプロツアープレイヤーの誕生のきっかけであったりと様々にあるが、そのあたりは後に森によるインタビュー記事が掲載される予定なので、それを参照していただきたい。

 ここでひとつ、読者諸兄に知っておいていただきたいのは、比嘉は、Private Squareというマジック系ニュースサイトの管理人、「菊四」であるということだ。

 マジックのネットコミュニティで大きな影響力を持っているこのニュースサイト、今、このサイトを見ている方の中にも、ご存じの方もいるだろう。実際にフォローしている範囲が広い、非常にユースフルなウェブサイトであり、筆者も愛用させてもらっている。

 これだけのサイトを運営するのは、非常な労力が必要だと思われるが、そこはきっと、比嘉のマジックへの愛で補っているのだろう。そう、比嘉はマジックが大好きで仕方が無いプレイヤーなのだ。

 マジックマニアでもある比嘉にとって、このプロツアーの会場はパラダイスのようなものなのだろう。

Game 1

 後手の三田村が1ターン目から《走り回るトカゲ/Skitter of Lizards》をキャストしたのに対して、比嘉も2ターン目の《廃墟の幽霊/Ruin Ghost》で対抗する。

 だが、三田村は《帆凧/Kitesail》、そして3ターン目の《ヴァラクートのかぎ爪/Claws of Valakut》とプレッシャーをかけ続けていく。

 ここで《砕土/Harrow》をうちながら、比嘉が言う。

比嘉 「強い!」

三田村 「除去されなかったら強いですよ」

比嘉 「もっと甘えさせてくださいよ」

三田村 「この子供攻撃(オーラで強化する作戦)をさばけないようではだめですよ。最近、子供攻撃が大好きなんです」

 甘えさせて欲しいと言っていた比嘉だが、ここで甘えを許さないスペルである《獣性の脅威/Bestial Menace》をキャスト。これで、三田村は、少し難しい選択を強いられる事になり、長考する。

 結局、《帆凧/Kitesail》を《走り回るトカゲ/Skitter of Lizards》に装備させ、《山/Mountain》4枚での+4に追加して飛行と+1のついた6/1のコドモオオトカゲとでも言うべきクリーチャーでアタックする。

 返しで比嘉は、《廃墟の幽霊/Ruin Ghost》とトークン3体のすべてをレッドゾーンに送り込み、なおかつ《ナーリッドの群れ/Gnarlid Pack》を多重キッカー×2の4/4で送り込む。子供戦略にたいして、大人買い戦略で対抗というところだろうか。まったくうまいことを言った気になれない。

 そんな筆者のどうでもいい感想と別に、長考した三田村は、《破壊者のゼンディコン/Crusher Zendikon》を《山/Mountain》にエンチャントさせて、4/2と6/1飛行がアタック。この《破壊者のゼンディコン/Crusher Zendikon》をブロックしないとゲームが終わってしまうため、《ナーリッドの群れ/Gnarlid Pack》と相打ちする。

 なんにしろ飛行に対処しないとどうしようもない比嘉。

比嘉 「なんかひっけ!」

 とは言ってみるものの、デッキに《反逆の印/Mark of Mutiny》が入っているわけでもなく。

三田村 1-0 比嘉

Game 2

 今度は、先手の比嘉が、1ターン目に《ステップのオオヤマネコ/Steppe Lynx》というロケットスタート。上陸を繰り返して、三田村に2点、そして3ターン目には《砕土/Harrow》を使って6点のダメージとライフを削って行く。その間、三田村は《帆凧/Kitesail》をキャストするのみ。

 さらに上陸は続き、三田村のライフは10。比嘉は《領地のベイロス/Territorial Baloth》を戦場に追加する。

 三田村も《髑髏砕きの巨人/Shatterskull Giant》て対抗しようとするが、この《髑髏砕きの巨人/Shatterskull Giant》は《イオナの裁き/Iona's Judgment》で対応され、ライフが2。

 三田村は《領地のベイロス/Territorial Baloth》を《尖塔の連射/Spire Barrage》で除去するものの、比嘉が土地をおいて上陸しようとしたところで、土地を片付けた。

三田村 1-1 比嘉

Game 3

比嘉 「もう、トカゲはやめてください」

 三田村は1ターン目にアクションはなく、一方の比嘉は《壌土のライオン/Loam Lion》でスタート。三田村は2ターン目に《ゼクター祭殿の探検/Zektar Shrine Expedition》をキャストする。

 比嘉は、手札をみて、ここは1点を稼ぐよりかは...と《カルニの庭/Khalni Garden》をセットし、1点のダメージ。一方の三田村は《ゼクター祭殿の探検/Zektar Shrine Expedition》を上陸させつつ、《破滅的なミノタウルス/Ruinous Minotaur》をキャストする。

 比嘉は予定通り《森/Forest》をセットして、2/3となった《壌土のライオン/Loam Lion》でアタック。このアタックを三田村は小考の末にスルーして、三田村のライフは17。比嘉は《変わり樹のバジリスク/Turntimber Basilisk》を追加してターンを終了する。

 ここで土地が詰まってしまった三田村。3マナで《破壊者のゼンディコン/Crusher Zendikon》を《山/Mountain》につけ、《破滅的なミノタウルス/Ruinous Minotaur》のケアをした上での、《破滅的なミノタウルス/Ruinous Minotaur》アタック。これは《カルニの庭/Khalni Garden》の生み出した0/1トークンがチャンプブロックする。

 《平地/Plains》をセットし、比嘉は長考。結果、《雨雲の翼/Nimbus Wings》を《壌土のライオン/Loam Lion》にまとわせ2体でアタック。子供戦略返しだ。さらに三田村にとって致命的なクリーチャーとなり得る《崖を縫う者/Cliff Threader》を戦場に追加してターン終了。

 ここで4枚目の《山/Mountain》を引いた三田村だが、手札が4マナ以上のカード、もしくは《帆凧/Kitesail》であるため、1アクションしかできない。対処したいカードは3枚あるにも関わらずだ。

 結局、《帆凧/Kitesail》をキャストし、《破壊者のゼンディコン/Crusher Zendikon》のついた4/2の《山/Mountain》と《破滅的なミノタウルス/Ruinous Minotaur》でアタック、比嘉は《崖を縫う者/Cliff Threader》で《破滅的なミノタウルス/Ruinous Minotaur》を討ち取る。

 この時点で、ライフは三田村12に対して、比嘉が16。

 ここで比嘉は長考に長考を重ねる。そして、その結果、2体をレッドゾーンに送り込み、三田村のライフは7。さらに盤面へと《狼茨の精霊/Wolfbriar Elemental》をキッカー無しで追加する。三田村の選択肢が狭い間にプレッシャーをかけていこうというプランか。

 なおも土地の無い三田村。だが、ここで《巡礼者の目/Pilgrim's Eye》をドローしたため、《山/Mountain》をサーチして、セットし、やっと《ゼクター祭殿の探検/Zektar Shrine Expedition》のクエストを達成する。《破壊者のゼンディコン/Crusher Zendikon》でアタック。

比嘉 「ライフ、7ですよね?」

 確認すると、比嘉は《コーの地図作り/Kor Cartographer》で《変わり樹のバジリスク/Turntimber Basilisk》の上陸を達成させ、《巡礼者の目/Pilgrim's Eye》に強制ブロック。これで、クロック7点がスルーしてしまうため、三田村は《狼茨の精霊/Wolfbriar Elemental》を《ゼクター祭殿の探検/Zektar Shrine Expedition》の7/1トークンでブロックせざるを得ない。

 これで三田村のライフは4。

 三田村が戦線を保つために追加した《髑髏砕きの巨人/Shatterskull Giant》が《未達への旅/Journey to Nowhere》で対処されたことで、比嘉はトップ8へと、さらなる一歩を踏み出したのだった。

三田村 1-2 比嘉

比嘉 「最後、すごい緊張しましたよ。一応、僕が知ってる限りのゲームでは、こちらが突然死する要素はなかったんですけど、相手はあの三田村さんですからね」

 そして、比嘉は続ける。

比嘉 「三田村さんのリミテッドの記事を読んで、すごい理論派で強い人だなって尊敬していたんです。そんな三田村さんと対戦できて感動しました」

 マジックマニアでもある比嘉にとって、このプロツアーの会場はパラダイスのようなものなのだろう。

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