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Round 12:渡辺 雄也(神奈川) vs. Peter Vieren(ドイツ)

Round 12:渡辺 雄也(神奈川) vs. Peter Vieren(ドイツ)

By Daisuke Kawasaki

 4回戦終了時点で、渡辺 雄也(神奈川)は筆者に、こう語ってきた。

渡辺 「もう、ドロップしていいですかね」

 その時点での渡辺の成績は1勝3敗であり、初日を突破するには3敗以上の成績が必要だったので、簡単に言えば、崖っぷちだったのだ。

 そんな渡辺が、ここで、3敗ライン同士でのトップ8をかけたつぶし合いとしてフィーチャリングされたと言うことは、つまり、渡辺はリミテッドで6勝0敗という成績を残した、ということだ。

 もともと構築系プレイヤーだった渡辺が、いまや、リミテッドを主戦場にしている。この姿は、彼が尊敬するという全盛期の津村 健志(広島)と重ね合わせてもいいだろう。津村が大学進学を決定させ、今期から本格的にトーナメントシーンに復活すると言うことなので、このふたりが並んで戦う姿を見れるかと思うと、今から胸が高鳴る。

 今年の渡辺の目標は、津村を本気にさせることだそうで、まずは、このプロツアーで成績を残し、津村の闘志に火をつけていただきたい。

 対するのは、ドイツのPeter Vieren。

 使用するデックは、ジャンドメタにシフトした青白ウィニー。渡辺の使用デックは、ジャンドだ。

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Game 1

 先手Peterが2ターン目に《白騎士/White Knight》をキャストすると、渡辺も《朽ちゆくヒル/Putrid Leech》をキャストして返す。

 続く3ターン目にPeterは《エイヴンの擬態術士/Aven Mimeomancer》をキャスト。渡辺は《朽ちゆくヒル/Putrid Leech》でアタックしたのちに、《新緑の地下墓地/Verdant Catacombs》で《森/Forest》をフェッチした上で3色のマナを揃え、《大渦の脈動/Maelstrom Pulse》を《エイヴンの擬態術士/Aven Mimeomancer》へと。このクリーチャーは放置しておくと大変な事になってしまう。

 渡辺が《稲妻/Lightning Bolt》を引くまで、ではあるが、《白騎士/White Knight》は戦況を支配する。そして、このクリーチャーを《稲妻/Lightning Bolt》の範囲外へと逃がすために、Peterは《黄金のたてがみのアジャニ/Ajani Goldmane》をキャストし、能力を使用する。

 もう一度能力を使われてしまえば、《稲妻/Lightning Bolt》の範囲外へと《白騎士/White Knight》が逃げてしまう。だが、渡辺は《稲妻/Lightning Bolt》を得ることもできず、《芽吹くトリナクス/Sprouting Thrinax》をキャスト。この《芽吹くトリナクス/Sprouting Thrinax》は《忘却の輪/Oblivion Ring》で対処され、《黄金のたてがみのアジャニ/Ajani Goldmane》で警戒を得た《白騎士/White Knight》が攻防に活躍する。

 《怒り狂う山峡/Raging Ravine》を含む5枚の土地が並んだところで渡辺は小考。結果、《瀝青破/Bituminous Blast》《若き群れのドラゴン/Broodmate Dragon》を手札に残して、《朽ちゆくヒル/Putrid Leech》と《芽吹くトリナクス/Sprouting Thrinax》を並べ、ターンを返す。Peterは、《白蘭の騎士/Knight of the White Orchid》を追加し《黄金のたてがみのアジャニ/Ajani Goldmane》の能力を使ってからアタック。

 このターンで、渡辺は《稲妻/Lightning Bolt》を引き、2体の《朽ちゆくヒル/Putrid Leech》と《芽吹くトリナクス/Sprouting Thrinax》を《黄金のたてがみのアジャニ/Ajani Goldmane》に向けてアタックさせる。ここで《朽ちゆくヒル/Putrid Leech》がブロックされたものの、やっと《黄金のたてがみのアジャニ/Ajani Goldmane》を退場させることに成功する。

 と、思ったのもつかの間だった。Peterは2枚目の《黄金のたてがみのアジャニ/Ajani Goldmane》をキャストする。これには渡辺も頭を抱える。そして、《黄金のたてがみのアジャニ/Ajani Goldmane》がスタック上にある段階で長考にはいった。

 結果、《黄金のたてがみのアジャニ/Ajani Goldmane》を通し、そして、能力の使用にスタックして、黒くないクリーチャーを得るために、そしてあわよくば追加の除去を得るために、《瀝青破/Bituminous Blast》を《芽吹くトリナクス/Sprouting Thrinax》に。

 この《瀝青破/Bituminous Blast》に対応して、Peterは《流刑への道/Path to Exile》を。続唱では、《血編み髪のエルフ/Bloodbraid Elf》がつながり、《朽ちゆくヒル/Putrid Leech》をさらに続唱した。この《血編み髪のエルフ/Bloodbraid Elf》と《朽ちゆくヒル/Putrid Leech》が6/6の《白騎士/White Knight》と4/4の《白蘭の騎士/Knight of the White Orchid》をブロックして渡辺のターン。

 先ほどの《流刑への道/Path to Exile》で6マナに到達していた渡辺は《若き群れのドラゴン/Broodmate Dragon》をキャストする。

 しかし、ここでPeterが戦線に追加したのは、あの悪名高き《悪斬の天使/Baneslayer Angel》。《黄金のたてがみのアジャニ/Ajani Goldmane》はPeterの戦線を強化し続け、そして、渡辺の頭をなやませ続ける。

 ここに、さらに渡辺の頭をなやませる追加のプレインズウォーカーである《精神を刻む者、ジェイス/Jace, the Mind Sculptor》が登場してしまい、渡辺は《瀝青破/Bituminous Blast》を打ってみるものの、また《血編み髪のエルフ/Bloodbraid Elf》が連鎖しただけだった。

Peter 1-0 渡辺

Game 2

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 土地が1枚の手札を渡辺がマリガンすると、Peterも同じくマリガン。Peterは6枚の手札をキープしたのだが、渡辺はさらに初手の枚数を減らし続け、4枚の手札をキープする。

 キープした初手は、《新緑の地下墓地/Verdant Catacombs》に《沼/Swamp》《森/Forest》《稲妻/Lightning Bolt》というもの。

 《新緑の地下墓地/Verdant Catacombs》のフェッチからスタートした渡辺は2ターン目に《野蛮な地/Savage Lands》をドローし、これをセット。対するPeterのファーストアクションは、3ターン目に土地をセットする前に《白蘭の騎士/Knight of the White Orchid》をキャストし、そこでジャンプアップしたマナで《コーの火歩き/Kor Firewalker》を追加する。

 3ターン目に《若き群れのドラゴン/Broodmate Dragon》を引いていた渡辺だが、4ターン目に力強く引いたカードは、山札から垂直落下する《血編み髪のエルフ/Bloodbraid Elf》。そして、この《血編み髪のエルフ/Bloodbraid Elf》がマリガンのアドバンテージを取り返す《荒廃稲妻/Blightning》。

 もちろん、《コーの火歩き/Kor Firewalker》は対処できない上に、枚数でも不利だが、土地のドロー次第では戦えそうな展開となってきた。

 しかし、ここでPeterがキャストしたのは《精神の制御/Mind Control》。《血編み髪のエルフ/Bloodbraid Elf》が奪われ、渡辺に5点のダメージを与える。渡辺のトップからは、《朽ちゆくヒル/Putrid Leech》。

 この《朽ちゆくヒル/Putrid Leech》が《流刑への道/Path to Exile》されたことで、逆に渡辺のチャンスとなる。土地を引けば、《若き群れのドラゴン/Broodmate Dragon》をキャストすることができるのだ。

 渡辺は、力強くドローをし、カードを見て、そして、ため息をついた。

 渡辺が引いたカードは、土地だった。

 それは、タップインの《怒り狂う山峡/Raging Ravine》だった。

Peter 2-0 渡辺

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