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Round 15:Luis Scott-Vargas(アメリカ) vs. Kyle Boggemes(アメリカ)

Round 15:Luis Scott-Vargas(アメリカ) vs. Kyle Boggemes(アメリカ)

By Daisuke Kawasaki

 おそらく、日本でしか通用しない言葉だが、トーナメントの世界でのみ通用する言葉に、『ライアンチャンス』という言葉がある。

 ちょうど10年前のプロツアー・東京にて、ライアン・フューラーが予選ラウンドを全勝で駆け抜けたことにちなんで浅原がつけた名前であり、予選ラウンドを全勝で突破することだ。転じて、トーナメント中に無敗の人間を「ライアンチャンスに挑戦中」というように使用する。

 しかし、10年がたった今、もう、この言葉も古くなっているのではないだろうか。

 なにより、このプロツアー・サンディエゴ以降は、きっと新しい言葉が生まれているだろう。

 LSVチャンスという言葉が。

 ここまで、LSVは予選ラウンドを負け無しの14連勝で戦っている。

Game 1

 LSVは、1ターン目に《野生のナカティル/Wild Nacatl》から、2ターン目に《石鍛冶の神秘家/Stoneforge Mystic》をキャストし、《ビヒモスの大鎚/Behemoth Sledge》をサーチするという展開。

 対して、Kyleは《朽ちゆくヒル/Putrid Leech》をキャストし、《荒廃稲妻/Blightning》で《ビヒモスの大鎚/Behemoth Sledge》を捨てさせる。

 《野生のナカティル/Wild Nacatl》の2体目をキャストした返しのターンに、LSVは《血編み髪のエルフ/Bloodbraid Elf》をキャスト。この続唱が《聖遺の騎士/Knight of the Reliquary》で、一気に盤面はLSV有利に傾く。

 ここで、《聖遺の騎士/Knight of the Reliquary》を《終止/Terminate》で除去するKyle。LSVは、《貴族の教主/Noble Hierarch》を盤面に追加し、4/3となる《血編み髪のエルフ/Bloodbraid Elf》でアタックする。

 返しのKyleのアクションは、《血編み髪のエルフ/Bloodbraid Elf》続唱で《芽吹くトリナクス/Sprouting Thrinax》をさらに追加し、《朽ちゆくヒル/Putrid Leech》でアタック。

 この好きに、LSVは、《怒り狂う山峡/Raging Ravine》をクリーチャー化し、《石鍛冶の神秘家/Stoneforge Mystic》《血編み髪のエルフ/Bloodbraid Elf》、そして2体の《野生のナカティル/Wild Nacatl》と共にアタックする。《野生のナカティル/Wild Nacatl》2体が、《血編み髪のエルフ/Bloodbraid Elf》《芽吹くトリナクス/Sprouting Thrinax》と相打ちすることとなる。

 これによって、3体の苗木トークンを手に入れたKyleは、さらに《包囲攻撃の司令官/Siege-Gang Commander》で3体のゴブリントークンを自身の陣営に追加する。

 LSVは《バジリスクの首輪/Basilisk Collar》をキャストし、これを《血編み髪のエルフ/Bloodbraid Elf》に装備させてアタック。この賛美された《血編み髪のエルフ/Bloodbraid Elf》を3体の苗木トークンで相打つと、《大渦の脈動/Maelstrom Pulse》で《バジリスクの首輪/Basilisk Collar》を破壊するKyle。

 LSVのトップは《血編み髪のエルフ/Bloodbraid Elf》。この続唱が《野生のナカティル/Wild Nacatl》だが、現在の盤面では一番欲しいクリーチャーであったとは言い難い。

 一方のKyleは、《野生語りのガラク/Garruk Wildspeaker》をキャストし、土地をアンタップする能力を使用して、忠誠カウンターを4にする。LSVは2枚目の《野生のナカティル/Wild Nacatl》を追加する。

 ここでKyleは《怒り狂う山峡/Raging Ravine》をクリーチャー化した上で、《野生語りのガラク/Garruk Wildspeaker》の能力を起動して《踏み荒らし/Overrun》を発動させる。アタックしたのは、《朽ちゆくヒル/Putrid Leech》《包囲攻撃の司令官/Siege-Gang Commander》と《怒り狂う山峡/Raging Ravine》に、ゴブリントークン2枚。

 これで、十分にダメージが足りていることを確認すると、LSVは土地を片付けた。

Kyle 1-0 LSV

Game 2

 1ターン目に《活発な野生林/Stirring Wildwood》をセットし、2ターン目に《石鍛冶の神秘家/Stoneforge Mystic》をキャストし、《ビヒモスの大鎚/Behemoth Sledge》を持ってくるLSV。対して、Kyleは《朽ちゆくヒル/Putrid Leech》をキャストする。

 こんどのLSVの3ターン目のアクションは、《不屈の随員/Dauntless Escort》。これは《死の印/Deathmark》で除去されてしまうが、LSVはさらに《イーオスのレインジャー/Ranger of Eos》をキャストし、《野生のナカティル/Wild Nacatl》と《硬鎧の群れ/Scute Mob》をサーチする。

 土地が3枚でストップし、アクションの無かったKyleに対して、LSVはまず《貴族の教主/Noble Hierarch》をキャストして、《イーオスのレインジャー/Ranger of Eos》を賛美された4/3としてアタック。これは《朽ちゆくヒル/Putrid Leech》と相打ちしたが、《硬鎧の群れ/Scute Mob》《聖遺の騎士/Knight of the Reliquary》と対応しなければいけないクリーチャーを2枚並べる。

 続いてキャストした《血編み髪のエルフ/Bloodbraid Elf》でめくれた《終止/Terminate》で《硬鎧の群れ/Scute Mob》は対処できたが、《聖遺の騎士/Knight of the Reliquary》に触れられないKyle。一方のLSVは、ここで《ビヒモスの大鎚/Behemoth Sledge》をキャストし、《石鍛冶の神秘家/Stoneforge Mystic》に装備させてアタック。さらに《野生のナカティル/Wild Nacatl》を追加と、フェイタルなパーマネントを増やしていく。

 《ビヒモスの大鎚/Behemoth Sledge》は《大渦の脈動/Maelstrom Pulse》し、《野生のナカティル/Wild Nacatl》は《稲妻/Lightning Bolt》で対処したKyleだったが、圧倒的に手数が足りず、《活発な野生林/Stirring Wildwood》に蹂躙されてしまうのだった。

Kyle 1-1 LSV

Game 3

 1ターン目に《極楽鳥/Birds of Paradise》からの、《聖遺の騎士/Knight of the Reliquary》とつないだLSVに対して、Kyleは三度、2ターン目の《朽ちゆくヒル/Putrid Leech》。

 Kyleは、《朽ちゆくヒル/Putrid Leech》でアタックし、LSVに4点のダメージを与えた上で、《聖遺の騎士/Knight of the Reliquary》へと《大渦の脈動/Maelstrom Pulse》を打ち込む。

 LSVは2体目の《聖遺の騎士/Knight of the Reliquary》をキャスト。ここでKyleは《極楽鳥/Birds of Paradise》がアンタップ状態なのに気がつかずに、《朽ちゆくヒル/Putrid Leech》でアタックし、能力を使用してしまう。当然の《稲妻/Lightning Bolt》で対応するLSV。Kyleは《死の印/Deathmark》で《聖遺の騎士/Knight of the Reliquary》を除去してターンエンド。

 ここでLSVは《血編み髪のエルフ/Bloodbraid Elf》をキャストする。この続唱が《石鍛冶の神秘家/Stoneforge Mystic》で、LSVはさらに《ビヒモスの大鎚/Behemoth Sledge》のボーナスまでゲットする。返しでKyleは《芽吹くトリナクス/Sprouting Thrinax》。

 LSVは《石鍛冶の神秘家/Stoneforge Mystic》の能力で《ビヒモスの大鎚/Behemoth Sledge》を戦場に出すと、《血編み髪のエルフ/Bloodbraid Elf》に装備させ、さらに《貴族の教主/Noble Hierarch》を追加することで、6/5となった《血編み髪のエルフ/Bloodbraid Elf》でアタックする。

 これをスルーしたKyleは、《大渦の脈動/Maelstrom Pulse》で《ビヒモスの大鎚/Behemoth Sledge》を破壊するが、《不屈の随員/Dauntless Escort》が追加され、《活発な野生林/Stirring Wildwood》がアタックしてくる。

 《芽吹くトリナクス/Sprouting Thrinax》でブロックしたKyleは、苗木トークンを3体獲得し、そして、Game 1のように、《包囲攻撃の司令官/Siege-Gang Commander》でゴブリントークンを3体追加する。

 《活発な野生林/Stirring Wildwood》がゴブリントークンにチャンプブロックされ、《不屈の随員/Dauntless Escort》が苗木3体と相打ちしたところで、LSVの攻撃の手は止まってしまう。手札は無くなり、戦場には《石鍛冶の神秘家/Stoneforge Mystic》《極楽鳥/Birds of Paradise》《貴族の教主/Noble Hierarch》が並ぶばかり。《活発な野生林/Stirring Wildwood》だけがアクティブなダメージソースとして機能している。

 一方のKyleは、《包囲攻撃の司令官/Siege-Gang Commander》にゴブリントークン2体。いる上に、手札が3枚という状況だ。LSVがトップデックした《聖遺の騎士/Knight of the Reliquary》を《終止/Terminate》で除去し、ゴブリントークンが2点火力となって《石鍛冶の神秘家/Stoneforge Mystic》を除去する。その間、《包囲攻撃の司令官/Siege-Gang Commander》が着々とクロックを重ねる。

 ここでLSVは《イーオスのレインジャー/Ranger of Eos》を引き当て、《貴族の教主/Noble Hierarch》を2枚サーチし、強大なクロックを用意する...のだが、《イーオスのレインジャー/Ranger of Eos》が《死の印/Deathmark》で除去されてしまう。

 LSVは《怒り狂う山峡/Raging Ravine》を引き当て、やっとアクティブなクロックを得たかに思われたのだが...返しでKyleが引き当てたのは《若き群れのドラゴン/Broodmate Dragon》。

 賛美された《怒り狂う山峡/Raging Ravine》を2体でブロックし、盤面には《若き群れのドラゴン/Broodmate Dragon》のトークンが残るのみ。あと3点のライフが削れない。

 だが、ここでLSVがトップデックしたカードを見て、観衆がどよめいた。

 そのカードは、《悪斬の天使/Baneslayer Angel》。

 こうして、LSVは連勝の数字を15へと伸ばした。

Kyle 1-2 LSV

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