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Round 1:マナ加速の向こうに

Round 1:マナ加速の向こうに

By Daisuke Kawasaki

 ついに開幕したプロツアー・サンファン。

 初日は、まず、ゼンディカーブロック構築が5回戦行われる。

 このフォーマットの基本中の基本に関しては、プレビュー記事を参照していただくとして、この3すくみの中で、スタンダードでもなじみある青白コントロールと各種ビートダウンはともかく、緑系のマナ加速については、ちょっとピンとこない読者の方もいるかもしれない。

 ちょうど良いことに、Round 1でアリーナに呼び出されたふたつのマッチアップが、このマナ加速を利用したデッキの対決であったので、両ゲームをラップアップすることで、この環境に置けるマナ加速の動きについて知っていただこう。

Luis Scott-Vargas(アメリカ) vs. Robert Jurkovic(スロバキア)

 まずは、押しも押されぬ世界最強プレイヤーであるLSVことLuis Scott-Vargasの持ち込んだ青緑赤ビッグマナの華麗なる対戦をご覧いただこう。

 対するRobert Jurkovicの使用するデックは、黒単の吸血鬼だ。

 序盤のウィニーを火力で処理し続けたLSVは、Robertの最終兵器である《マラキールの血魔女/Malakir Bloodwitch》すらも《炎の斬りつけ/Flame Slash》で対処する。

 そして、ここで《精神を刻む者、ジェイス/Jace, the Mind Sculptor》をキャストしたことで、LSVデックの本領が発揮される。

 まずは、《精神を刻む者、ジェイス/Jace, the Mind Sculptor》の0能力で、3枚のカードを手札に引き入れ、そして手札の土地を山札に送り込む。その後に、《ムル・ダヤの巫女/Oracle of Mul Daya》をキャストしたのだ!

 無限《宝物探し/Treasure Hunt》とも言えるこのシステムによって、圧倒的なアドバンテージを稼ぎ続け、マナを伸ばし続けるLSV。《精神を刻む者、ジェイス/Jace, the Mind Sculptor》を倒そうとキャストされる《マラキールの血魔女/Malakir Bloodwitch》を《剥奪/Deprive》でカウンターすると、《失われた真実のスフィンクス/Sphinx of Lost Truths》でアドバンテージとフィニッシャーを同時に手に入れ、これで1ゲーム先取。

 続くゲームも、《精神を刻む者、ジェイス/Jace, the Mind Sculptor》が圧倒的なアドバンテージを稼ぎ続け、《探検/Explore》がマナを伸ばす。

 《吸血鬼の呪詛術士/Vampire Hexmage》だけ《剥奪/Deprive》し、《失われた真実のスフィンクス/Sphinx of Lost Truths》までつなげると、《精神ヘドロ/Mind Sludge》もものともせずに、《精神を刻む者、ジェイス/Jace, the Mind Sculptor》で山札のトップに積み込んであった《猛り狂うベイロス/Rampaging Baloths》でゲームを決めた。

LSV 2-0 Robert

Cedric Phillips(アメリカ) vs. Ben Peebles Mundy(アメリカ)

 続いて、浅原 晃が言うところの「スーツでただ者じゃない雰囲気をだしている」男、Cedric Phillipsのマッチをお届けしよう。

 こちらの使用するデックは、緑単エルドラージ。対するBen Peebles Mundyが使用するのは白単ウィニーだ。

 序盤から《コーの空漁師/Kor Skyfisher》や《カビーラの福音者/Kabira Evangel》でプレッシャーをかけていくMundyだが、Cedricは、《カルニの庭/Khalni Garden》から生み出される植物トークンや、落とし子トークンでその攻撃を耐え続け、《古きものの活性/Ancient Stirrings》で手に入れた《走り回る侵略/Skittering Invasion》につなぐ。

 そして、《ウギンの目/Eye of Ugin》からサーチされた《真実の解体者、コジレック/Kozilek, Butcher of Truth》が降臨する。

 この《真実の解体者、コジレック/Kozilek, Butcher of Truth》は《未達への旅/Journey to Nowhere》で対処するMundyだが、《全ては塵/All Is Dust》が《未達への旅/Journey to Nowhere》を流す。

 2枚目の《未達への旅/Journey to Nowhere》も《古きものの活性/Ancient Stirrings》で手に入れられた《全ては塵/All Is Dust》によって対処され、全てのパーマネントを滅殺され、片付ける土地すらない状態でMundyは投了する。

 続くGame 2も、《古きものの活性/Ancient Stirrings》が供給し続ける《全ては塵/All Is Dust》がMundyのリソースを削り切り、《ペラッカのワーム/Pelakka Wurm》と、《召喚の罠/Summoning Trap》から呼び出された《真実の解体者、コジレック/Kozilek, Butcher of Truth》がゲームを決めた。

Cedric 2-0 Mundy

 このふたつのマッチアップはたしかに動きが良すぎたように見えるかもしれない。

 しかし、これと大差ない光景が会場中で繰り広げられているのが、このサンファンという場所なのだ。

 これが、エルドラージ覚醒後のブロック構築の日常である。

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