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Decktech:大塚 高太郎:白緑エルドラージランプ

Decktech:大塚 高太郎:白緑エルドラージランプ

By Daisuke Kawasaki

 環境の3強となったのは、やはりビートダウン・青白コントロール、そしてエルドラージランプの3つだった。

 この中で環境限界となり得るのはどのデックだったのか?

 まず、ひとつ目の焦点として、マナ加速からの3大始祖に対処できるデックは非常に限られているということが挙げられる。

 これらのカードはでてしまえば、対処できるカード自体が限られ、1回アタックに成功すればほぼ勝利が確定する。そのため、これらを出せるように、高速でマナ加速するデックが環境限界として想定されたのだ。

 だが、最大の弱点は、始祖エルドラージをだす前にゲームが終わってしまう可能性があるということだ。

 したがって、ビートダウン系のデックに対して、非常に脆い。

 そのあたりが、青白コントロールとの大きな違いとなっている。

 その弱点を補うべく、白を投入したプレイヤーがいる。

 「曲者」大塚 高太郎(神奈川)だ。

 エルドラージランプの大家としても知られる大塚に、このデッキについて聞いてみた。

大塚 高太郎
白緑エルドラージ
3 《平地/Plains》
7 《森/Forest》
4 《エルドラージの寺院/Eldrazi Temple》
4 《灰色革の隠れ家/Graypelt Refuge》
4 《活発な野生林/Stirring Wildwood》
2 《地盤の際/Tectonic Edge》
2 《ウギンの目/Eye of Ugin》

-土地(26)-
1 《無限に廻るもの、ウラモグ/Ulamog, the Infinite Gyre》
4 《真実の解体者、コジレック/Kozilek, Butcher of Truth》
4 《ムル・ダヤの巫女/Oracle of Mul Daya》
4 《草茂る胸壁/Overgrown Battlement》
4 《前兆の壁/Wall of Omens》

-クリーチャー(17)-
3 《全ては塵/All Is Dust》
3 《ギデオン・ジュラ/Gideon Jura》
4 《永遠溢れの杯/Everflowing Chalice》
3 《古きものの活性/Ancient Stirrings》

-呪文(13)-
2 《自然の要求/Nature's Claim》
3 《審判の日/Day of Judgment》
1 《ギデオン・ジュラ/Gideon Jura》
3 《召喚の罠/Summoning Trap》
2 《無限に廻るもの、ウラモグ/Ulamog, the Infinite Gyre》
1 《引き裂かれし永劫、エムラクール/Emrakul, the Aeons Torn》
3 《疲弊の休息/Rest for the Weary》

-サイドボード(15)-

川崎 「まず、このデックを構築するに至った流れを教えていただいていいですか?」

大塚 「最初は青緑の《召喚の罠/Summoning Trap》デッキを調整していたんですけど、あまりに弱かったので調整をやめました。ただ、エルドラージ自体には可能性を感じたので、そこで緑白エルドラージを構築したわけです」

川崎 「結構早い段階からこのデッキにたどり着いていたんですね」

大塚 「いや、そうでもないです。マナを伸ばしながら白いカードでコントロール、っていうコンセプトは感性していたんですけど、イマイチだったので、この時点では没になりました。続いて緑単の調整をはじめたわけです」

川崎 「その頃、相当Magic Onlineでもかってましたね」

大塚 「そうですね。これはかなり感触がよかったです。特に《古きものの活性/Ancient Stirrings》の強さに気がつけたのは大きかったですね。ほとんど《衝動/Impulse》じゃん、って」

川崎 「逆に、緑単エルドラージを使わなかった理由はなんですか?」

大塚 「青白にはすごい強いんですけど、赤単に致命的に弱くて。デッキの感触自体は良かったので没ではなく、保留扱いだったんですけど。そこで、また緑白エルドラージを改めて構築しました」

川崎 「それはメタゲームの変化を見て、ですか?」

大塚 「いや、単純に緑単エルドラージを調整しているなかで、エルドラージ系のデッキを作る精度が上がっていったので、それを改めてフィードバックした感じです」

川崎 「《古きものの活性/Ancient Stirrings》の採用や、始祖エルドラージ・《ウギンの目/Eye of Ugin》の枚数調整とかですね」

大塚 「そうですね。それによって、かなり完成度が上がって、いけそうなデッキになったなと。あと、この時点での緑白エルドラージの完成度が上がった理由のひとつにクリ(栗原 伸豪)の協力もあります」

川崎 「と、いいますと?」

大塚 「平行してクリが青白コントロールを調整していたんですけど、そこからのフィードバックと、一緒にプレイした感覚がかなり緑白の構築に影響を与えています」

川崎 「なるほど。緑単エルドラージと青白コントロールのハイブリッドのような構築だったわけですね」

大塚 「そういうことになりますね」

川崎 「具体的に、もともとの緑白エルドラージと、フィードバック後の緑白エルドラージではどのあたりが違いましたか?」

大塚 「一番の違いは、《審判の日/Day of Judgment》の代わりに、《ギデオン・ジュラ/Gideon Jura》を入れたことです。《ギデオン・ジュラ/Gideon Jura》の強さを理解できたのが、青白からの一番の収穫でしたね」

川崎 「そのご、しばらく、緑単と緑白を交互に使用していましたね」

大塚 「そうですね。結構ギリギリまでどちらにするか決められないでいましたね」

川崎 「最後の決め手になったのはどこでしたか?」

大塚 「緑単は動きがまっすぐなので、メタゲーム的に対策が立てやすいんです。《ゴブリンの廃墟飛ばし/Goblin Ruinblaster》だけでも相当苦しいですし。そこで《ギデオン・ジュラ/Gideon Jura》と《活発な野生林/Stirring Wildwood》という別の勝ち手段を用意して軸をずらせる、っていうのが決定打でしたね」

川崎 「なるほど。ありがとうございました」

 緑単と、青白のハイブリッドという構築手法、そして最後のデック選択理由に至るまで「曲者」の名にふさわしかった大塚 高太郎。

 アラーラブロックがローテーションした後のスタンダードでも、大きな可能性がある、と大塚が語るこのデック。今のうちに、先物買いをして、スタンダード用の調整をしてみるのはいかがだろうか?

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