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世界選手権初日:日本勢のスタンダードデッキ選択

世界選手権初日:日本勢のスタンダードデッキ選択

By Daisuke Kawasaki

 ついにはじまった世界選手権inローマ。

 このイタリアの地までたどり着いた日本人プレイヤーは、総勢30名。

 彼らを待ち受けるのは初日スタンダード6回戦。

 ここを戦い抜く相棒とともに彼らをご紹介しよう。

招待権 備考 Standard Deck Designer
池田 2008 Worlds Top 8
緑白黒エルドラージ 藤田修+津村健志
浅原 2008 Worlds Top 8
緑単エルドラージ 佐々木直人
中村 修平 2008 POY 日本代表選手(日本王者) ジャンド 渡辺雄也
八十岡 翔太 Magic Online Championship Magic Online Account: yaya3 ジャンド 八十岡翔太
栗原 伸豪 Comp. Rating - Japan
《紅蓮術士の昇天》 栗原伸豪
渡辺 雄也 Comp. Rating - Japan 日本代表選手 ジャンド 三田村和弥
大塚 高太郎 Comp. Rating - Japan
《紅蓮術士の昇天》 栗原伸豪
齋藤 友晴 Comp. Rating - Japan
ジャンド 齋藤友晴
三原 槙仁 Comp. Rating - Japan
ジャンド 三原槙仁
坂口 尚紀 Comp. Rating - Japan 日本代表指定交代選手 《紅蓮術士の昇天》 坂口尚紀
白石 知巳 Comp. Rating - Japan
バント 白石知巳
小室 Comp. Rating - Japan
ジャンド 大澤拓也
中村 Comp. Rating - Japan
ジャンド ネットデック
植田 勝也 Comp. Rating - Japan
ジャンド 岩崎祐輔
中山 貴嗣 Comp. Rating - Japan
バント 中山貴嗣
坂井 秀兆 Total Rating - Japan
ジャンド 逢坂有祐
梅咲 直瑛 Total Rating - Japan
白ジャンド 梅咲直瑛
谷口 雄亮 Total Rating - Japan
ナヤ ヤス
石村 信太朗 Total Rating - Japan
白単タッチ青 石村信太朗
三田村 和弥 Pro Club Level 4+
ジャンド 三田村和弥
中野 圭貴 Pro Club Level 4+
ジャンド 中野圭貴
高橋 優太 Pro Club Level 4+
エスパー 高橋優太
藤田 Pro Club Level 4+
緑白黒エルドラージ 藤田修+津村健志
山本 明聖 Pro Club Level 4+
ジャンド 山本明聖
彌永 淳也 Pro Club Level 4+
エスパー
中島 主税 Pro Club Level 4+
緑白黒エルドラージ 藤田修+津村健志
清水 直樹 Pro Club Level 4+
青緑エルドラージ 清水直樹
北山 雅也 Pro Club Level 4+
ジャンド
行弘 Pro Club Level 3
バント 行弘賢
塩田 有真 Japan Nationals - 3rd Place 日本代表選手 ジャンド 渡辺雄也
津村 健志 2008 Worlds Top 8
欠席
鈴木 貴大 Comp. Rating - Japan
欠席
大礒 正嗣 Comp. Rating - Japan
欠席
岡本 Comp. Rating - Japan
欠席
加藤 英宝 Comp. Rating - Japan
欠席
森田 雅彦 Comp. Rating - Japan
欠席
勝洋 Comp. Rating - Japan
欠席
黒田 正城 Comp. Rating - Japan
欠席
藤本 太一 Comp. Rating - Japan
欠席
山本 賢太郎 Comp. Rating - Japan
欠席
田埼 Total Rating - Japan
欠席
石井 隼人 Total Rating - Japan
欠席
野中 健太郎 Total Rating - Japan
欠席
神田 サトシ Total Rating - Japan
欠席
アリメ マサアキ Total Rating - Japan
欠席
藤田 剛史 Pro Club Level 4+
欠席
金子 真実 Pro Club Level 3
欠席
高桑 祥広 Pro Club Level 3
欠席

 各アーキタイプについては、改めてのスタンダード分析記事を待つこととして、今回はここでは彼らのデックを大きく三つにわけてご紹介しよう。

撃った!めくった!勝った! - ジャンド

 会場最大人数を誇ると予想され、また、日本勢では、ちょうど半分の15名が使用しているのが、この環境の中心とも言えるジャンドである。

 なにせ、一強状態のデックのアラを探させたら世界一とも言われる八十岡 翔太(東京)すら

八十岡 「ジャンドに勝てるのはジャンドだけだし」

 というほどなのだ。

 さて、ジャンドの派生型と言えば、白タッチのジャンドが有名であり、また限定構築で行われたプロツアーホノルルでも勝ち組といわれた。

 しかし、今回の日本勢の使用したデックをみる限りでは、白ジャンドよりも純正ジャンドの方が多い。これは齋藤 友晴(東京)あたりに言わせると、やはりマナバランスが重要ということだ。

 実際、「めくり勝負」と言われるジャンド続唱対決ではあるが、めくり対決に持ち込めるのはお互いのマナベースが整ってこそ。そういう意味で、マナベースに不安を抱えることになる白ジャンドを嫌ったプロプレイヤーは少なくない。

 会場を見渡した限りでは、たしかにジャンドは多いものの、全体の50%という事は無く、世界平均からみて、日本人のジャンド選択率はかなり高い。これが吉とでるか、凶と出るか。

 なお、日本代表チームの3人が、75枚同じ渡辺 雄也(神奈川)がチューンの取捨選択を行ったバージョンのジャンドを使用していることは特筆しておきたい。


「こいつを破壊されなくしてやりたいんですが かまいませんね!!」

 さて、ジャンド以外を選択したプレイヤーの中で、最大数となったのは、緑を中心とした各種《エルドラージの碑/Eldrazi Monument》デッキだ。

 基本的な動きとしては、緑系の優秀カードやトークン作成カードを《エルドラージの碑/Eldrazi Monument》で強化するというデック。一部では、「今大会の台風の目となるのは《エルドラージの碑/Eldrazi Monument》だ」といわれるほど、注目のアーキタイプである。

 だが、そんな中でも、各人思い思いの調整を重ねてきたようで、微妙にバージョンが違うのが面白い所だ。

 その中で、もっとも近いバージョンを持ち寄っているのが、藤田 修(大阪)・池田 剛(福岡)・中島 主税(神奈川)の使用している白黒緑のバージョンだろう。

 藤田が原案を作成し、それを津村 健志(広島)がチューンナップしたというバージョン。

池田 「津村がMOMA(《精神力/Mind Over Matter》デック)出来た!っていうから...」

 場所がローマだけに、MOMAに活躍の機会はあるか。

池田 「でも、津村のいうMOMAが本当にMOMAだった試しないんですよね...」

 ちなみに、前日夜まで、白緑バージョンを試していた「神奈川系マフィア」浅原 晃(神奈川)と「シミックの王子」清水 直樹(東京)は、浅原は「エピタフによると単色がいいらしいんで」という理由で緑単に、清水は「キャラクター重要なんで」と《瞬間凍結/Flashfreeze》の入った青緑を使用している。

 果たして、この《エルドラージの碑/Eldrazi Monument》をジッパーであけたむこうには財宝は隠されているのか?


ローグは一日にしてならず

 さて、その他の日本人プレイヤーは、比較的少数派、つまりはローグデックを使用している。

 ローグデックを使用してくるからには、入念な調整が行われたデックが持ち込まれたはず。八十岡の言葉を借りれば「使い込んだデッキはプレイヤーとセットで考えれば一番強い」とのことなので、彼らの活躍にも期待したい。

 ローグデック勢でも一つの勢力を持っているのが、白青緑のバントカラーのデックを使用しているプレイヤーたちだ。

 彼らに共通しているのは、たとえばジャンドを持ち込んだプレイヤーが北山 雅也(神奈川)の「ジャンドにデッキビルダーとかないでしょ」発言に代表されるように、デッキビルダーを聞かれて明言を避ける傾向があった(事実上全デュエリストの共有財産=ネットレシピのようなものなのだ)のに対して、バントを持ち込んだプレイヤーは自身のデッキに自信を持っているように見受けられた。

 「世界の最先端・群馬」の白石 知巳(群馬)のように《エイヴンの擬態術士/Aven Mimeomancer》を投入するなど、ジャンド、特に《芽吹くトリナクス/Sprouting Thrinax》への対策を中心に据えたデックが多く見受けられる。

 また、石村 信太朗(東京)の白単タッチ青も、白単のビートダウンに《エイヴンの擬態術士/Aven Mimeomancer》をタッチしたものなので、事実上、このカテゴリーにいれていいだろう。

 「ウルトラソリッド」栗原 伸豪(東京)は、なにげにローグデックを持ち込むことに関しては定評がある。個性派デックビルダーといえば、たとえば浅原や八十岡の名前を挙げる事がおおい筆者ではあるが、トータルでのデックチョイスの個性派っぷりで言えば、実は栗原こそナンバーワンなのではないかと考えている。

 そんな栗原が持ち込んだのが《紅蓮術士の昇天/Pyromancer Ascension》デック。ご存じのない方の為に簡単に動きを紹介すると、《思案/Ponder》などの軽量ドローソースや、《失われた真実のスフィンクス/Sphinx of Lost Truths》の能力などを駆使して、《紅蓮術士の昇天/Pyromancer Ascension》のクエスト条件をクリア。

 そして、《残酷な根本原理/Cruel Ultimatum》や《時間のねじれ/Time Warp》といった特大呪文をコピーしまくって、圧倒的に勝つというデックだ。

 このデックをみた大塚 高太郎(神奈川)も、栗原からデックをシェアされており、関東を代表する二大ソリッドプレイヤーがこのアーキタイプを使用することとなった。

 また、日本選手権ではいち早く《悪斬の天使/Baneslayer Angel》を投入し、「実は群馬より愛知が最先端なんじゃないの?」との意見がでてくるきっかけを作った坂口 尚紀(愛知)も独自に調整を重ねたこのアーキタイプを持ち込んでいる。

 高橋 優太(東京)と彌永 淳也(東京)。いわゆる関東第三世代の中でも共にグランプリタイトルを保持し、そして高いプレイスキルで知られるふたりが、経緯は別々なれど、エスパータイプのコントロールを持ち込んでいる。

 彌永は、実はレジスト時に北山がジャンドと迷っている所でこのデッキを発見し、一目惚れからデックの提供を受け使用を決めたという、ある種「にわか」エスパーマニアであるがこの手のデックを使わせれば日本でも屈指のプレイヤーであるし、一方の高橋は、実は秘密裏に調整を続けた「自信作」とのことで、久々にみるピリピリした雰囲気からも成績に期待が持てる。

 以上、日本人プレイヤー30名の使用デックを簡単にご紹介した。

 果たしてこの中でどのデックが勝ち組となるのか...とはいっても、世界選手権はまだまだ長い三日制。とにもかくにも明日以降につながる成績を残せるプレイヤーは誰か、注目したい。

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