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Round 5:齋藤 友晴(東京) vs. Matej Zatlkaj(スロバキア)

Round 5:齋藤 友晴(東京) vs. Matej Zatlkaj(スロバキア)

By Daisuke Kawasaki

 スタンダードラウンドも残す所2回。

 このラウンドでは、現在全勝街道をひた走る、齋藤 友晴(東京)のマッチをラウンド2に続いてお届けしよう。

 さて、ラウンド2では、齋藤がいまだPlayer of The Yearをあきらめていない事をお伝えしたが、それから3ラウンドが経過し、その齋藤の発言が俄然現実味を帯びつつある。

 齋藤はここまで無敗の4連勝。一方で、渡辺 雄也(神奈川)が成績を大きく落しており、少なくともこの世界選手権での大量得点獲得からの逃げ切り、というビジョンがかなり薄くなって来ているのだ。

 さらに、齋藤と並んでPoYレース2位につけているMartin Juza(チェコ共和国)も全勝中と、昨年度の世界選手権で追撃におびえた中村 修平(大阪)の言葉を借りるならば「僕の世界へようこそ」といった状態だ。

 ひとりの渡辺ファンとしては、ここは何事もなく渡辺にPoYを獲得してもらいたい所だが、ひとりのトーナメントマジックファンとしては、世界選手権でもPoYレースが荒れ、あわや番狂わせという展開も期待してしまう。

 良くも悪くも面白くなってきたPoYレース。このマッチで齋藤と戦うのは、ジャンドメタの一角である白緑タッチ黒(《大渦の脈動/Maelstrom Pulse》)を使用するMatej Zatlkajである。

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Game 1

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 先手は齋藤。

 《竜髑髏の山頂/Dragonskull Summit》《根縛りの岩山/Rootbound Crag》と続ける齋藤に対して、Matejは2ターン目に《水蓮のコブラ/Lotus Cobra》というスタート。

 しかし、齋藤はこの《水蓮のコブラ/Lotus Cobra》を《稲妻/Lightning Bolt》で除去すると、自分のターンに《荒廃稲妻/Blightning》をキャストする。ここで《大渦の脈動/Maelstrom Pulse》《平地/Plains》とディスカードしたMatejだが、《貴族の教主/Noble Hierarch》《ヴァレロンに仕える者/Steward of Valeron》とキャストし、クロックを用意しつつ、マナ基盤を整える。

 返しの齋藤のターン。4ターン目《血編み髪のエルフ/Bloodbraid Elf》というジャンドとしては理想的な立ち上がりではあったものの、2枚の《包囲攻撃の司令官/Siege-Gang Commander》をスルーしていった続唱でめくれたのが懸念材料でもあった《不屈の自然/Rampant Growth》。これは続唱としてはかなりイマイチな展開だ。

 しかし、マナが十分にあるはずのMatejも、賛美した《ヴァレロンに仕える者/Steward of Valeron》でアタックするのみ。この《ヴァレロンに仕える者/Steward of Valeron》を2枚目の《血編み髪のエルフ/Bloodbraid Elf》で続唱した《大渦の脈動/Maelstrom Pulse》で除去すると、齋藤は2体の3/2でアタック。1体を《流刑への道/Path to Exile》で対処するものの、マナでも追いつかれ、枚数のアドバンテージの差が浮き彫りになった形のMetej。

 結局、手札に十分な除去を抱えたまま《若き群れのドラゴン/Broodmate Dragon》をキャストした齋藤に対して、Matejは並んだマナソースを片付けるしかなかった。

齋藤 1-0 Matej

 サイドボーディングをしながらMatejが齋藤に話しかける。

Matej 「プロポイントは今、何点なんだい?」

齋藤 「えっと...たしか59?」

Matej 「そんなに持ってるの?すごいね!」

 そう、そんなに持ってるし、齋藤はすごいプレイヤーなのだ。

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Game 2

 マリガン後、1ターン目・2ターン目とアクションのないMatej。そして、3ターン目にもセットランド&ゴーを宣言する。除去多めの対応型の手札をキープした齋藤も、つられるようにドロー&ゴー。

 結果、両者あわせたファーストアクションが、《遍歴の騎士、エルズペス/Elspeth, Knight-Errant》のキャスト、そしてそれへの《大渦の脈動/Maelstrom Pulse》という遅いものとなった。だが、お互いに足を溜めていただけに、ここからは大型カードの応酬となる。

 まず、Matejが《エメリアの天使/Emeria Angel》をキャスト。さらに、フェッチランドをセットすると、齋藤は顔をしかめる。齋藤はこれを除去するための赤マナを残しており、手札にも《稲妻/Lightning Bolt》を持っているのだが、相手が能動的にフェッチを起動するとも思えず、必ず、2体目の鳥トークンの発生を許してしまうのだ。ならば早いほうがいいと、齋藤はこれを除去、結果、Matejの戦場には、地上に1体、飛行で2体の1/1トークンが並ぶ。

 対して、齋藤も《包囲攻撃の司令官/Siege-Gang Commander》でトークンを並べるのだが、これは《天界の粛清/Celestial Purge》で除去され、さらに《血編み髪のエルフ/Bloodbraid Elf》で続唱された《芽吹くトリナクス/Sprouting Thrinax》も《流刑への道/Path to Exile》で除去されてしまう。現状優位を築いている、細かいダメージレースが続いている為、いつ天秤が傾いてもおかしくない。

 このバランスを崩すためにMatejがキャストしたのは、《悪斬の天使/Baneslayer Angel》。だが、これは脆くも《終止/Terminate》で除去されてしまう。齋藤はあまったマナで《芽吹くトリナクス/Sprouting Thrinax》をキャストし、さらにプレッシャーをかける。

 これに対して、Matejは《野生語りのガラク/Garruk Wildspeaker》をキャストし、+1能力を使用。クリーチャーをさらに《貴族の教主/Noble Hierarch》《ヴァレロンに仕える者/Steward of Valeron》とならべ、続くターンの《踏み荒らし/Overrun》のパターンを作って構える。

 ここで、齋藤は、《瀝青破/Bituminous Blast》を《ヴァレロンに仕える者/Steward of Valeron》に対してキャスト。この続唱でめくれたカードは《稲妻/Lightning Bolt》。

 齋藤の手札には、もう1枚の《稲妻/Lightning Bolt》。

 Matejのライフは、6。

齋藤 2-0 Matej

 試合終了後に、齋藤が、これまでのマッチのライフメモを筆者に見せてくれた。

 齋藤の使用しているライフメモは、3ゲームに対応するように、3列分のライフメモスペースが用意されている。

 だが、齋藤は、ここまで、全部2列しか使用していないのだ。

 すなわち、齋藤は、ここまですべて2-0で勝ってきていると言うことだ。

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