マジック:ザ・ギャザリング 日本公式ウェブサイト

イベントカバレージ

Round 6:David Reitbauer(オーストリア) vs. 三原 槙仁(千葉)

Round 6:David Reitbauer(オーストリア) vs. 三原 槙仁(千葉)

By Daisuke Kawasaki

 ここまで、日本人全勝プレイヤーとして齋藤 友晴(東京)の名前を挙げ、そして、フィーチャリングしてきたが、実は、この6回戦を迎えた時点で、もうひとり全勝の、しかも正真正銘のポールポジションにいる日本人プレイヤーがいる。

 「魔王」三原 槙仁(千葉)。ご存じ、2006年の世界チャンピオンである。

 このラウンドでは、「魔王」三原の初日全勝がかかったマッチアップをお届けしよう。

 対するはDavid Reitbauer。使用するデックはお互いにジャンド同士と、この会場で星の数ほど行われているジャンド同型対決である。

Game 1

 お互いに2ターン土地を置きあうジャンド対決では見慣れた展開から、先手のDavidが3ターン目に《芽吹くトリナクス/Sprouting Thrinax》をキャストしたのがファーストアクション。

 Davidの戦場に《巨森、オラン=リーフ/Oran-Rief, the Vastwood》が有ることも鑑みて、三原は余剰のマナが無いうちに《大渦の脈動/Maelstrom Pulse》でこれを除去する。
 続いて三原がキャストした《血編み髪のエルフ/Bloodbraid Elf》は《稲妻/Lightning Bolt》で除去されてしまうものの、《荒廃稲妻/Blightning》を続唱し、Davidの手札をむしり取る。

 続いて三原がキャストした《国境地帯のレインジャー/Borderland Ranger》も《噴出の稲妻/Burst Lightning》で対処したDavidだったが、ここで三原は温存していた《若き群れのドラゴン/Broodmate Dragon》をキャストする。土地が詰まっているDavidは、本体こそ《終止/Terminate》で対処したものの、4/4飛行トークンに対応出来ない。1/1トークン2体に対して4/4飛行トークンという有利な場を構築することに成功した三原。

 だが、それも、Davidが土地を引きはじめるまでだった。

 5枚目の土地を引いたDavidは、《瀝青破/Bituminous Blast》をトークンに打ち込み、6枚目の土地を引いたところでお返しとばかりに《若き群れのドラゴン/Broodmate Dragon》をキャストしたのだった。

David 1-0 三原

Game 2

 またしても初動2ターンは土地を置きあう展開だが、三原、3ターン目にして土地が止まってしまう。幸い、土地のストップは1ターンで済み、4ターン目には《国境地帯のレインジャー/Borderland Ranger》をキャストすることに成功し、マナバランスの問題をなんとかクリアする。

 この空白の1ターンを利用してDavidは《巨森、オラン=リーフ/Oran-Rief, the Vastwood》をタップインしつつ、《朽ちゆくヒル/Putrid Leech》をキャスト。さらに、《巨森、オラン=リーフ/Oran-Rief, the Vastwood》の能力で《大貂皮鹿/Great Sable Stag》を4/4という《稲妻/Lightning Bolt》の射程範囲外へと押しやる。

 さらに土地を引いたため、マナ問題は解決した三原だが、盤面の脅威が無視できないレベルである。三原は《野生語りのガラク/Garruk Wildspeaker》をキャストし、トークンを生み出してターンを返す。

 Davidは《荒廃稲妻/Blightning》を使用。これが三原の手札から《稲妻/Lightning Bolt》と《大渦の脈動/Maelstrom Pulse》を奪い、ダメージが《野生語りのガラク/Garruk Wildspeaker》へと突き刺さる。《朽ちゆくヒル/Putrid Leech》を《国境地帯のレインジャー/Borderland Ranger》とトークンのダブルブロックで、トークンとの相打ちにとった三原だったものの、おかわりの《朽ちゆくヒル/Putrid Leech》が登場してしまう。

 返しで三原は一応の解答となる《包囲攻撃の司令官/Siege-Gang Commander》をキャスト。Davidの《血編み髪のエルフ/Bloodbraid Elf》でめくれた《稲妻/Lightning Bolt》で《包囲攻撃の司令官/Siege-Gang Commander》自体は墓地へと送られてしまうのだが、生き残ったトークンが《血編み髪のエルフ/Bloodbraid Elf》を相打ちに取りつつ、《大貂皮鹿/Great Sable Stag》からのダメージを軽減する。

 そして、三原は、再び温存していた《若き群れのドラゴン/Broodmate Dragon》を戦場に呼び出した。

 今度は、トークンも本体も生き延びた《若き群れのドラゴン/Broodmate Dragon》たちは、トークンが4/4の《大貂皮鹿/Great Sable Stag》と相打ち、当面の危機を脱出する。

 手札にさらに《瀝青破/Bituminous Blast》を抱え、これを《朽ちゆくヒル/Putrid Leech》に打てれば勝ったも同然の三原だったのだが、そうは許さないと《荒廃稲妻/Blightning》がこの《瀝青破/Bituminous Blast》をたたき落とす。

 だが、三原のトップデックは《瀝青破/Bituminous Blast》。

 Davidのドロー後にキャストした《瀝青破/Bituminous Blast》の続唱は、他に対象のいない《大渦の脈動/Maelstrom Pulse》とふるわなかったものの、当面の危機である《朽ちゆくヒル/Putrid Leech》を対処することには成功する。

 そして、Davidは、Davidにとっての当面の危機である《若き群れのドラゴン/Broodmate Dragon》に対処する方法が無かったのだった。

David 1-1 三原

Game 3

 三度、2ターンの土地セットが続いた後に、初動はやはり3ターン目。先手のDavidが《芽吹くトリナクス/Sprouting Thrinax》をキャストする。対して、三原も、3ターン目に《芽吹くトリナクス/Sprouting Thrinax》をキャストし返す。こうなると、《巨森、オラン=リーフ/Oran-Rief, the Vastwood》をセットしている三原に分が有るか。

 だが、ここで、Davidは《ゴブリンの廃墟飛ばし/Goblin Ruinblaster》をキッカーでキャストし、三原の色マナを一手にになっている《野蛮な地/Savage Lands》を破壊する。

 これで、多少猶予の無い三原は文句なく《芽吹くトリナクス/Sprouting Thrinax》同士を相打ちさせ、さらに、トークン同士も相打ちさせる。

 Davidの《荒廃稲妻/Blightning》で、《稲妻/Lightning Bolt》2枚を失った三原。《ゴブリンの廃墟飛ばし/Goblin Ruinblaster》こそ《国境地帯のレインジャー/Borderland Ranger》で相打ちしたものの、追加の《朽ちゆくヒル/Putrid Leech》が止まらない。

 《血編み髪のエルフ/Bloodbraid Elf》からめくれた《芽吹くトリナクス/Sprouting Thrinax》にも、《芽吹くトリナクス/Sprouting Thrinax》をキャスト仕返され、地上戦線はかなり膠着気味である。だが、三原がアタックした《芽吹くトリナクス/Sprouting Thrinax》をDavidはブロックする。三原は追加でキャストした《芽吹くトリナクス/Sprouting Thrinax》共々《巨森、オラン=リーフ/Oran-Rief, the Vastwood》で強化する。とはいえ、当然、Davidの戦場にいるトークンも同時に強化されてしまうわけで、トータルでみれば痛み分けだ。

 マナがフラッドしているDavidに対して、マナがスクリューしている三原。どちらが勝っても決まり手はマナフラッドか、マナスクリュー、まさにすべての道は三田村に通じている状態のマッチアップなのだが、ここで、《ゴブリンの廃墟飛ばし/Goblin Ruinblaster》が再びキャストされたことで、この構図はさらに拡大される。

 なにせ、手札に《包囲攻撃の司令官/Siege-Gang Commander》2枚と《若き群れのドラゴン/Broodmate Dragon》を持つ三原。マナさえ伸びれば勝利目前なのだ。しかし、それは逆に言えば、マナだけあるDavidにとっても、それらのカードさえ引けば勝ち、といった所。

 ユーティリティカードとして、《血編み髪のエルフ/Bloodbraid Elf》を引いたDavidは、続唱で《大貂皮鹿/Great Sable Stag》を呼び出す。三原は《大渦の脈動/Maelstrom Pulse》で《血編み髪のエルフ/Bloodbraid Elf》を除去したことで、4/4の《芽吹くトリナクス/Sprouting Thrinax》と3/3の《大貂皮鹿/Great Sable Stag》のダメージレースとなる。序盤に先行されているダメージがあるため、ほぼ等価のダメージレースと言っていい。

 もはや、ゲームの焦点はどちらのコントロール下に、《若き群れのドラゴン/Broodmate Dragon》が降臨するかに絞られた、といっていいだろう。

 そして、《若き群れのドラゴン/Broodmate Dragon》は、Davidの手札から降臨したのだった。

David 1-2 三原

 惜しくも、初日全勝こそ逃してしまったものの、5勝1敗という好成績で初日を終了した三原。

 ちなみに、三原といえば、定番のジンクスがある。

 プロツアーの旅程で、帰りの飛行機を日曜日発予定、つまりは、プロツアーサンデーに進出した場合、飛行機をキャンセルし、キャンセル料を支払いつつ、新たに飛行機を取らなければいけない日程にした場合、その飛行機はキャンセルするはめになるというジンクスだ。

 つまり、社会人である三原は、出来るだけ平日に帰れる日程を組むのだが、しかし、運命は残酷にも、そんな三原に日曜日進出という試練を与えるのだ。

三原 「今回?もちろん、日曜日帰宅の便ですよ」

 はたして、三原は日曜日の飛行機に乗ることができるのか。

前の記事: Round 5:齋藤 友晴(東京) vs. Matej Zatlkaj(スロバキア) | 次の記事: Round 6: Brian Kibler(アメリカ) vs. 中村 修平(大阪)
イベントカバレージ/世界選手権09 一覧に戻る

イベントカバレージ