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2009年世界選手権 第6回戦での失格裁定について

2009年世界選手権 第6回戦での失格裁定について

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Tim Willoughby(Translated by YONEMURA "Pao" Kaoru)



 世界選手権の第6回戦で、チャールズ・ジンディに【失格】裁定が下されました。この【失格】は「明瞭なプレイ」に関するDCIの理念を示すものであると同時に、世界選手権におけるチーム戦に直接の影響を与えるものでもあります。そこでヘッド・ジャッジのシェルドン・メネリーに詳しい話を伺うことにしました。

 ジンディは《野生の狩りの達人/Master of the Wild Hunt》[M10]と、狼トークン2体をコントロールしていました。うち1体は《巨森、オラン=リーフ/Oran-Rief, the Vastwood》[ZEN]のカウンターで3/3、もう1体は2/2です。
 ジンディは《野生の狩りの達人/Master of the Wild Hunt》[M10]を起動し、対戦相手のクリーチャー1体を対象として除去しようとしました。狼がタップされ、そのクリーチャーは5点のダメージを受けて破壊されましたが、その対戦相手は狼へのダメージを割り振りませんでした。
 マッチの終了時に、ジンディは対戦相手に、なぜ《野生の狩りの達人/Master of the Wild Hunt》[M10]の能力の解決時に狼トークンを殺すようにダメージを割り振らなかったのかと聞きました。これは、彼は狼トークンにダメージが割り振られるべきであったことを知りながら、言うべき時に何も言わなかったということを明白に示しています。
 《野生の狩りの達人/Master of the Wild Hunt》[M10]の能力はすべての部分が義務であり、彼は故意にこのカードのプレイを歪めた、これはマジック違反処置指針における〔詐欺行為〕の定義に当てはまります。《野生の狩りの達人/Master of the Wild Hunt》[M10]の能力の解決のためには、ダメージの明瞭な割り振りが行なわれなければなりません。そして、対戦相手がルールに違反したプレイを行なった場合に、それを見逃すことは認められていません。
 マジックのトップ・プレイヤーたちにとってさえ、意思疎通に関するルールというのは分かりにくい場合があります。今回の場合、疑問の余地はありません。ゲームの局面を適正に保つ責任は両方のプレイヤーに課せられており、問題を発見したら対戦相手に告げる義務があります。
 シェルドンが説明のために示した例示はこうでした。《銀毛のライオン/Silvercoat Lion》[M10]で攻撃して、相手が《古参兵の鎧鍛冶/Veteran Armorsmith》[M10]を出している状態で《栄光の探求者/Glory Seeker》[9ED]でブロックしたとします。相手が《栄光の探求者/Glory Seeker》[9ED]を墓地に置こうとしたとき、致死ダメージを受けていないのだから止めなければなりません。故意に見逃せば〔詐欺行為〕にあたり、ジンディが受けたのと同じ懲罰――つまり、【失格】を受けることになります。
 この裁定はチーム戦にも影響を及ぼしました。ジンディはアメリカ王者であり、アダム・ヤーチクとトッド・アンダーソンとともにチーム戦に挑んでいました。本戦で彼が【失格】裁定を受けたことで、アメリカ・チームは参加資格を失います。この場合、指定交代要員を使うことは認められていません。
 ヤーチクとアンダーソンはチーム戦での賞金を得ることができますが、今年の世界選手権ではこれ以降のチーム戦部分でプレイすることはできません。

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