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Round 12: Brandon Scheel(アメリカ) vs. 中野 圭貴(大阪)

Round 12: Brandon Scheel(アメリカ) vs. 中野 圭貴(大阪)

by "FOREST" Keita Mori

 今年の世界選手権に参加しているプレイヤーは、65の国と地域から駆けつけた四百名あまりである。つまり、四百を超える物語が、思いが、ここには存在している。

 たとえば、昨日のフィーチャーマッチでご紹介した梅咲 直瑛のように、憧れの世界最高の舞台に参加することそれ自体が大きな目標であったという者も少なくないだろう。かと思えば、齋藤 友晴や渡辺 雄也のように、年間最優秀プレイヤー賞を追うというスタープレイヤーたちの輝かしい物語も存在している。

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 この記事で紹介する大阪勢、中野 圭貴は世界選手権Top 8入賞経験もある強豪で、プロツアーに継続参戦を果たしている名手だ。

中野 「...あと5点。Top 64ってことですね。」

 中野が語ってくれた思い、この世界選手権ローマ大会で彼が目指しているゴールは、今季のプロポイントを合計20点に到達させることだ。なぜなら、予選大会に出る必要なく2010年のすべてのプロツアーに参加できる権利が与えられるボーダーラインがそこに存在するからだ。

 ドラフト通算4-1、この第2ドラフトを二連勝で勝ち上がっている中野と対峙するのは、アメリカのBrandon Scheelだ。

中野 圭貴:青黒
Brandon Scheel:黒単色


中野 「ちなみに、驚くほどデッキは弱いですよ。...というか、卓で出たカードがめちゃめちゃ弱いので、ここまで二連勝してきた際に対戦してきた相手は揃ってクソデッキでしたから。」

 「強いカードを集める」、「強いデッキを作る」というのはドラフトという競技の要素の半分でしかない。与えられた素材でいかに戦い、不利なら不利なりにどうやって戦い抜くか、というのもドラフトという競技の本質的な部分なのだ。

 デッキが弱いという。なればこそ、中野の技量に注目したい。

Game 1
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 中野は《クラーケンの幼子/Kraken Hatchling》からゲームをスタートし、2ターン目に《天空のアジサシ/Welkin Tern》。しかしScheelはしっかりと《見栄え損ない》で飛行クリーチャーを撃墜し、地上に《血の求道者/Blood Seeker》、《巨大蠍/Giant Scorpion》、《愚鈍な虚身/Mindless Null》と展開する。

 中野は《探検者の望遠鏡/Explorer's Scope》、《冒険者の装具/Adventuring Gear》、《猛火の松明/Blazing Torch》と装備品を一気に投入し、なかなか見かけることができないくらいにゴテゴテとした感じの《クラーケンの幼子/Kraken Hatchling》。Brandonもニヤニヤしている。

 気を取り直して中野は《猛火の松明/Blazing Torch》で《血の求道者/Blood Seeker》をなぎ払い、《タクタクの唸り屋/Tuktuk Grunts》を召喚。Scheelも《売剣の粗暴者/Sell-Sword Brute》を。

 両者、あまりピリっとしたドローもなく、土地が伸びる展開。そんな中で黒単色のBrandon Scheelは吸血鬼軍団の親玉、7マナ神話レアであるところの《ゲトの血の長、カリタス/Kalitas, Bloodchief of Ghet》を降臨させる。そして、これが決まり手となって中野は投了を余儀なくさせられた。

中野 圭貴 0-1 Brandon Scheel

Game 2

 またしても《クラーケンの幼子/Kraken Hatchling》からゲームをスタートし、続くターンに2枚の《冒険者の装具/Adventuring Gear》を展開する中野。3ターン目にはその2枚ともを装備して「上陸」しての4点アタック。さらに《探検者の望遠鏡/Explorer's Scope》を場に加える「スカージ」中野。

 中野は続くターンに《探検者の望遠鏡/Explorer's Scope》を装備し、ここでのアタック誘発でめくれた土地で「上陸」をはたして4点のダメージを与える。戦闘後に呼び出すのは《面晶体集め/Hedron Scrabbler》だ。
 
 Scheelは黒単色ではフィニッシャー級の破壊力を見せる《墓所の切り裂き魔/Crypt Ripper》を二体連続で展開し、《クラーケンの幼子/Kraken Hatchling》と殴り合いの様相

 中野の後続である《風乗りの長魚/Windrider Eel》は《見栄え損ない/Disfigure》で除去され、Brandonの後続である《沼のぼろ布まとい/Bog Tatters》を中野が《召喚士の破滅/Summoner's Bane》。自ターンを迎えた中野は《巣穴の煽動者/Warren Instigator》を召喚し、続くターンには《刃牙の猪/Bladetusk Boar》を加える。

 ちなみに、せっかく「上陸」がらみの装備品が並んでいるというのに、中野の土地は4枚から伸びず、対照的にBrandonは《ゲトの血の長、カリタス/Kalitas, Bloodchief of Ghet》であっても即座に召喚できるマナ域に到達している。

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 Brandonは《墓所の切り裂き魔/Crypt Ripper》でアタックを繰り返し、気がつけば中野のライフは11点という水準にまで減少。ギリギリの殴り合いでなんとかダメージレースを制したい中野は、限界までこの《墓所の切り裂き魔/Crypt Ripper》のアタックを通すのだが...

 《吸血鬼の一噛み/Vampire's Bite》が中野の計算を狂わせてしまうのだった...。

中野 圭貴 0-2 Brandon Scheel

中野 「明日、5勝1敗を目指して頑張ります。」

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