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準々決勝:Terry Soh(マレーシア) vs. Manuel Bucher(チェコ共和国)

準々決勝:Terry Soh(マレーシア) vs. Manuel Bucher(チェコ共和国)

By Shuhei Nakamura

テリー・ソー

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 複数回のプロツアートップ8を記録している古くからのアジアの強豪であり、もう今は無いがアジア圏で唯一のインヴィテーショナル優勝者でもある。

 大学が佳境であったりグランプリでの不運なアクシデントが発生したりとでこのところトーナメントシーンからは遠ざかっていたが今回は弟で今年度マレーシア選手権チャンピオンのジョー・ソーの調整したナヤカラービートダウンを使用して見事復活のトップ8入りを果たした。

 ついでというか蛇足であるがソー家はクアラルンプールで五指に入る華僑の大金持ち。正直羨ましい。

マヌエル・ブッカー

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 プロレベル7プレイヤー、スイス出身。

 2007年度ナショナルチームチャンピオンのメンバーでありクイッケントーストの製作者でもある。今期は全体的に不調なシーズンだったが自作の白緑タッチ青トークンビートダウンデッキ。筆者がGPパリの際アントワンルエル家に滞在中、同じく滞在していたブッカーが延々と試行錯誤していたのが印象に残っていたがそのデッキで見事にトップ8入りを果たした。

 こちらも只の蛇足だがかわいいもの好き。最近のお気に入りはドーモくん

 二人とも古くからの友人であり、出来ることならば決勝でとなって欲しかったところではあるが準々決勝での対決となってしまった。開戦直前にテリー・ソーのデッキ製作者であるジョー・ソーに話をする機会があったのだが曰く、ソー側がかなり不利との事。ただここさえ乗り切れば決勝までは楽な道のりになるとの事。

Game 1

 ソーが《森/Forest》から《貴族の教主/Noble Hierarch》という立ち上がりに対してブッカーも《霧深い雨林/Misty Rainforest》から《貴族の教主/Noble Hierarch》と言う展開しかしこの《霧深い雨林/Misty Rainforest》から《森/Forest》と言う展開がゲームの勝敗を決してしまうことに。

 2ターン目に《長毛のソクター/Woolly Thoctar》を召喚したソーは、土地と追加の《貴族の教主/Noble Hierarch》、その後タップしきって《悪斬の天使/Baneslayer Angel》というブッカーに対して1回目のソクターの攻撃で6点。天使を《流刑への道/Path to Exile》で排除してでの2回目の攻撃で追加教主の力を借りて7点。《稲妻/Lightning Bolt》2枚で6点のぴったり20点!

 初戦を取ったのはテリー・ソー。僅かに4ターンでの事となった。

Soh 1-0 Bucher

Game2

 ブッカー《森/Forest》のち《極楽鳥/Birds of Paradise》をソーが《乾燥台地/Arid Mesa》→《山/Mountain》、《稲妻/Lightning Bolt》で叩き落すもののブッカーも直ちに《貴族の教主/Noble Hierarch》を追加、《霧深い雨林/Misty Rainforest》を置いただけに留めてターンを渡す。替わってソーは《霧深い雨林/Misty Rainforest》を起動して《森/Forest》を掘り出し《貴族の教主/Noble Hierarch》。

 雨林を起動するそぶりを見せることなくそのままターンが渡りドローまでするという事は手札に土地が薄いという訳で、ブッカーは土地を置けず雨林を森に変換して追加の教主と《清浄の名誉/Honor of the Pure》を唱えてターンを返すのみ《貴族の教主/Noble Hierarch》の力で4マナ域まで加速しているソーにしてみれば好機到来。《血編み髪のエルフ/Bloodbraid Elf》を召喚して(続唱は《水蓮のコブラ/Lotus Cobra》)即レッドゾーンへ、ブッカーのライフは残り15。

 続くターンでもまだブッカーは土地を引けない。せっかく召喚した《エメリアの天使/Emeria Angel》もその真価を発揮できずにいる。

 一方でソーも《水蓮のコブラ/Lotus Cobra》が戦線に加わったこともあってマナは潤沢にあるのだが追加投入が《血編み髪のエルフ/Bloodbraid Elf》2体目(続唱は《貴族の教主/Noble Hierarch》)と重量級のクリーチャーを召喚できない、教主のサポートでエルフが5/4となりブッカーがこれを通して残りは10に。

 続くターンもブッカーは《極楽鳥/Birds of Paradise》を追加、ソーは《イーオスのレインジャー/Ranger of Eos》から教主が2枚するのみで攻撃に送り出したエルフをブッカーが《流刑への道/Path to Exile》で飛ばすというなんとも言えない状態。だがライフ的に押しているソーが確実に有利になっていく。

 状況を打開する為に《エメリアの天使/Emeria Angel》を攻撃に送り出して、2号機を召喚、続く7/5の《イーオスのレインジャー/Ranger of Eos》を通してライフを3にするという英断をしたブッカーだったがようやく来たソーの《悪斬の天使/Baneslayer Angel》と虎の子の《流刑への道/Path to Exile》で手詰まりになってしまった。

Soh 2-0 Bucher

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Game 3

 ここでTVマッチの為に一時中断、2本を先取され、退路が無くなってしまったブッカーに取って良い気分転換となるであろうか、再度、お互いに7枚の手札をキープ。

 《霧深い雨林/Misty Rainforest》などを駆使して2ターン目に《清浄の名誉/Honor of the Pure》を唱えるブッカーに対してソーは《貴族の教主/Noble Hierarch》スタートなもののむなしく教主が攻撃に参加するのみでマナの有利を生かせない。

 3ターン目にして5/5の《聖遺の騎士/Knight of the Reliquary》が登場し更に追加《聖遺の騎士/Knight of the Reliquary》が登場すると土地を変換してはまた変換で地上戦ではもはやワンサイドゲームと言った趣。かといって空域にはブッカーの《悪斬の天使/Baneslayer Angel》が降臨する始末。駄目押しの《黄金のたてがみのアジャニ/Ajani Goldmane》で地上を止めていた《聖遺の騎士/Knight of the Reliquary》までもが殴りだしてゲームセット。

Soh 2-1 Bucher

Game 4

 《根縛りの岩山/Rootbound Crag》、《陽花弁の木立ち/Sunpetal Grove》をタップインでと両者静かな立ち上がりの中、ブッカーが《森/Forest》から《貴族の教主/Noble Hierarch》2枚と一気にマナ域を広げるのに対してブッカーは白マナの供給先が見当たらない。頼みの《血編み髪のエルフ/Bloodbraid Elf》も《途方もない力/Colossal Might》がめくれてしまって『只の』4マナ3/2速攻持ち。

 そうこうするうちに三度、《悪斬の天使/Baneslayer Angel》が降臨、ソーがようやく引いた白マナ供給源は《ジャングルの祭殿/Jungle Shrine》。この差が命取りになり起死回生のソーの《流刑への道/Path to Exile》をブッカーが《精霊への挑戦/Brave the Elements》で弾いたところでソーが投了。

Soh 2-2 Bucher

Game 5

 前ゲームには移動していたビデオが再びこちらへと戻る為にまたしばしの中断。

 非常に時間をかけてキープを宣言したソーに対してやはり時間をかけてマリガンを宣言したブッカー、第5ゲームにして両者通じて初めてのマリガンがやはり6枚の手札にあまり良い表情を浮かべていないがキープを宣言。

 《古代の聖塔/Ancient Ziggurat》から《貴族の教主/Noble Hierarch》というソーに対してブッカーも《森/Forest》から《貴族の教主/Noble Hierarch》という動きで応える。
 それにしても何度、この光景を見たことか。

 しかし状況が微妙に違う、今回土地を置けないのはソー。コブラを召喚するのみでターンを渡す。

 ブッカーは土地を置いて教主が攻撃するのみ、デッキ構成を考えると4マナ以降からなのか、そう考えるとソーに残された猶予は残りわずか、だがソーはこの正念場で《乾燥台地/Arid Mesa》をトップデック、上陸で生み出されたマナを使って《長毛のソクター/Woolly Thoctar》を召喚。コブラでブッカーのライフを3点削り攻撃態勢を整える。

 1ターン差で守勢に回らざるをえなくなったブッカーの第一波は《エメリアの天使/Emeria Angel》それを《忘却の輪/Oblivion Ring》で退かしつけ7点。

 これはブッカーも予測済み、続く第二波《悪斬の天使/Baneslayer Angel》。

 敵に廻れば厄介極まりない天使にソーは《流刑への道/Path to Exile》を使用してもう7点。見た目上、後が無いブッカーは三度目の正直とばかりに《悪斬の天使/Baneslayer Angel》を召喚。《カビーラの交差路/Kabira Crossroads》でライフを回復しつつターンを返す。

 果たして《悪斬の天使/Baneslayer Angel》に対する答えはあるのか。

 もちろんソーは持っている2枚目の《忘却の輪/Oblivion Ring》だ。


 ブッカーもその答えに対する更なる答えを持っている。

 対応して《精霊への挑戦/Brave the Elements》を。

 だが、ソーは更にその先を行っていた。

 挑戦に対応して2枚目の《流刑への道/Path to Exile》

Soh 3-2 Bucher

 テリー・ソー、3-2で準決勝へ

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