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Round 1:八十岡 翔太(東京) vs. Josh Utter-Leyton(アメリカ)

Round 1:八十岡 翔太(東京) vs. Josh Utter-Leyton(アメリカ)

By Daisuke Kawasaki

 短いようで長かった2010年シーズンもついに最終章。世界選手権がここ千葉は幕張メッセで開催される。

 第1ラウンドでのフィーチャリングアナウンスでは、3人の日本人の名前が呼ばれることとなった。

 まずは、今年度日本チャンピオンの「帝王」森 勝洋(神奈川)。対するは、先日のプロツアー・アムステルダムでもトップ8に入賞したベルギーのトッププレイヤー、Marijn Lybaert。
 続いて、今期前半は不調気味だったものの、後期に猛烈な追い上げを見せ、最高レベルが視野に入った「レベル8」中村 修平(大阪)。対戦相手は、これまたプロツアー・アムステルダムでトップ8に入った「青の化身」Gullaume Wafo-tapa(フランス)。

 そして、「鬼神」八十岡 翔太(東京)と対戦するのは、プロツアー・サンファントップ8であり、今年のアメリカチャンピオンであるJosh Utter-Leyton(アメリカ)である。

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 使用するデックは、八十岡は先日Twitterでもつぶやいていたように「《溶鉄の尖峰、ヴァラクート/Valakut, the Molten Pinnacle》強すぎる、お手上げ」ということで、《溶鉄の尖峰、ヴァラクート/Valakut, the Molten Pinnacle》を、一方のUtterはChannel Fireball謹製の青黒コントロールを使用している。

 八十岡といえば青黒を好んで使う事で知られるプレイヤーであるが、結果として現状のメタゲームでは青黒よりも赤緑ヴァラクートに利があると判断したのだろう。果たして、青黒を知る男、八十岡のメタ読みが勝つか、それとも、世界最強のデュエリスト集団Channel Fireballのシークレットテックが勝利するか。

 赤緑ヴァラクート対その他のアーキタイプとまで言われる現在のスタンダードのメタゲーム。果たして、有効なヴァラクート対策は見つかるのか。

Game 1

 後手の八十岡はマリガン後に、2ターン目の《カルニの心臓の探検/Khalni Heart Expedition》を設置。対するUtterのファーストアクションは、3ターン目の《海門の神官/Sea Gate Oracle》。

 このUtterがタップアウトしている3ターン目に八十岡は《霧深い雨林/Misty Rainforest》を使いつつ《耕作/Cultivate》を使い、《カルニの心臓の探検/Khalni Heart Expedition》のクエスト条件をクリア。

 返して、Utterは《海門の神官/Sea Gate Oracle》でのアタック後に《コジレックの審問/Inquisition of Kozilek》を使用。《紅蓮地獄/Pyroclasm》《召喚の罠/Summoning Trap》《稲妻/Lightning Bolt》に土地が2枚という手札から《稲妻/Lightning Bolt》をディスカードさせる。八十岡はターンエンドに《カルニの心臓の探検/Khalni Heart Expedition》を使用。

 Utterの残りマナは3マナ。ここで八十岡がクリーチャーを引ければ《召喚の罠/Summoning Trap》をバックに強行できるものの、ここで引き当てるのは土地。仕方なくターンを返す八十岡。

 ここでUtterは《ジェイス・ベレレン/Jace Beleren》を使用。-1能力で手札を増やし、2マナ残してターンを終える。このチャンスに八十岡は《原始のタイタン/Primeval Titan》をトップデック。これを小考の末にキャストし、Utterが《マナ漏出/Mana Leak》。そして八十岡は組み手のごとく《召喚の罠/Summoning Trap》。

 ここでめくれた7枚が、2枚のスペルに5枚の土地!

 続いて《墓所のタイタン/Grave Titan》を出され、クロックを設定されてしまった八十岡は、《紅蓮地獄/Pyroclasm》で時間稼ぎを行うが、対抗策にたどり着くことは無かった。

Utter 1-0 八十岡

Game 2

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 先手の八十岡は《進化する未開地/Evolving Wilds》から《森/Forest》をサーチし、2ターン目には《探検の地図/Expedition Map》から《溶鉄の尖峰、ヴァラクート/Valakut, the Molten Pinnacle》をセットする。

 対するUtterは《忍び寄るタール坑/Creeping Tar Pit》を1ターン目にセット。順調にマナを貯めていき、3ターン目には2マナ残して《コジレックの審問/Inquisition of Kozilek》。ここで八十岡の手札から《砕土/Harrow》を捨てさせるが、《ゼンディカーの報復者/Avenger of Zendikar》と《召喚の罠/Summoning Trap》をみて、少し眉をしかめる。

 そして、Utterは土地が3枚で止まってしまう。対して、八十岡はまず《耕作/Cultivate》をプレイ。すでに4枚の《山/Mountain》が並ぶ八十岡に対してこれは通せず《瞬間凍結/Flashfreeze》を使用するUtter。

 返しで4枚目の土地を引いたUtterだったが、皮肉にも《闇滑りの岸/Darkslick Shores》でタップイン。ここで八十岡のプレイした《ゼンディカーの報復者/Avenger of Zendikar》を《マナ漏出/Mana Leak》でカウンターするUtter。残り1マナのUtterに対して八十岡は小考の末に《召喚の罠/Summoning Trap》を{0}マナで使用するが、これは《呪文貫き/Spell Pierce》。

 やっと土地を引き始めたUtter。たいする八十岡は《原始のタイタン/Primeval Titan》をトップデックし、一瞬動きを止めたが、そのまま《ゼンディカーの報復者/Avenger of Zendikar》をプレイする。これはカウンターしなかったUtterだが、《破滅の刃/Doom Blade》で《ゼンディカーの報復者/Avenger of Zendikar》自体を除去し、さらに《精神を刻む者、ジェイス/Jace, the Mind Sculptor》をプレイして手札を充実させようと試みる。

 だが、このタップアウトの隙に八十岡は《原始のタイタン/Primeval Titan》を着地。2枚目の《溶鉄の尖峰、ヴァラクート/Valakut, the Molten Pinnacle》と《怒り狂う山峡/Raging Ravine》をサーチする。

 返しに《精神を刻む者、ジェイス/Jace, the Mind Sculptor》の0能力を再び使用して解決策を模索したUtterだが、答えは《墓所のタイタン/Grave Titan》。

 結局《原始のタイタン/Primeval Titan》のアタックで《山/Mountain》2枚サーチで12点。そして《耕作/Cultivate》のプレイで12点がUtterに与えられ、星はイーブンとなった。

Utter 1-1 八十岡

Game 3

R1_Leyton_Yasooka.jpg

 再び先手後手が入れ替わり、後手八十岡の《カルニの心臓の探検/Khalni Heart Expedition》をUtterが《マナ漏出/Mana Leak》で打ち消す立ち上がり。

 そして、返すターンでUtterは《森/Forest》へと《広がりゆく海/Spreading Seas》。手札に緑マナ供給源をもたない八十岡は《ムル・ダヤの巫女/Oracle of Mul Daya》や《原始のタイタン/Primeval Titan》と言った強力カードを手札に持つものの、まったく使用することができない。

 2枚目の《溶鉄の尖峰、ヴァラクート/Valakut, the Molten Pinnacle》をセットしてターンを返す八十岡。対してUtterは《精神を刻む者、ジェイス/Jace, the Mind Sculptor》をプレイし、0能力で手札を増やしていく。さらに《砕土/Harrow》を《コジレックの審問/Inquisition of Kozilek》でディスカードさせられてしまい、{G}{G}がほぼそろえられなくなってしまう。

 ここで八十岡の手札と色マナ事故の状況を把握したUtterは、《忍び寄るタール坑/Creeping Tar Pit》でアタックをはじめる。

 そして、八十岡の動きが完全に止まったところで、《精神を刻む者、ジェイス/Jace, the Mind Sculptor》の+2能力を使用。緑マナ供給源を山札の下に送り込み、《忍び寄るタール坑/Creeping Tar Pit》でさらに攻撃する。

 だが、八十岡のトップデックは《進化する未開地/Evolving Wilds》。これで、一気に難しくなってしまったUtterは《強迫/Duress》をプレイ。《耕作/Cultivate》《探検/Explore》×2、《原始のタイタン/Primeval Titan》《召喚の罠/Summoning Trap》《ムル・ダヤの巫女/Oracle of Mul Daya》といった手札から八十岡のプランの中心となり得る《耕作/Cultivate》をディスカードさせると、《地盤の際/Tectonic Edge》で八十岡の《進化する未開地/Evolving Wilds》を割ろうと試みる。

 もちろんこれには対応して能力起動する八十岡だが、Utterのメインターンに起動せざるを得なかったため、再び《広がりゆく海/Spreading Seas》の餌食となってしまう。

 一瞬のチャンスを完全につぶされてしまった八十岡は、そのまま緑マナに出会うことなく土地を片付けた。

Utter 2-1 八十岡

 大量の軽量手札破壊と《呪文貫き/Spell Pierce》まで投入する軽量カウンターによって序盤のマナ加速を徹底的にはじき落とし、《墓所のタイタン/Grave Titan》に代表される強烈なクロックでゲームを決める。これがCFBの見つけ出したヴァラクート対策なのだろうか? その一端はこの初日のスタンダードの成果でわかるだろう。

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