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Round 8:森 勝洋(東京) vs. 井川 良彦(東京)

Round 8:森 勝洋(東京) vs. 井川 良彦(東京)

By Atsushi Ito

 初日を4勝2敗で折り返した2人だが、11番ポッドで高橋 優太(東京)も含めて3人で同卓となっていた。

 だが7回戦目で森は高橋に、井川も他のプレイヤーに敗れている。残りのラウンド数を考えればここでの4敗目はトップ8のために致命的ということも踏まえると、このラウンドでは3敗ラインで半ば崖っぷちとなった日本人対決が実現したことになる。

 日本代表のこの時点での総合成績を考えると、ここから大幅な巻き返しがないと厳しいという状況を背負った森と、プロツアーでのリミテッド成績の抜群の良さには自信がある井川。

 フィーチャーテーブルではない通常の対戦エリアから、この注目の一戦をお届けしよう。

 森のデッキは白赤、対する井川は白緑である。

Game 1

R8_Mori.jpg

 7回戦で敗れているということはデッキが弱いのかと思いきや、森が圧倒的な展開力を見せる。

 先手1ターン目に《恐慌の呪文爆弾/Panic Spellbomb》→2ターン目《きらめく鷹/Glint Hawk》→3ターン目に《きらめく鷹の偶像/Glint Hawk Idol》→4ターン目にも《きらめく鷹の偶像/Glint Hawk Idol》と、あっという間に飛行6点クロックを作り上げる森。

 井川も《パラジウムのマイア/Palladium Myr》からの《甲殻の鍛冶工/Carapace Forger》《転倒の磁石/Tumble Magnet》でなんとか押しとどめようとするが、森は《ヴァルショクの模造品/Vulshok Replica》で攻撃の手を緩めない。

 だが、ここで井川がダメージレースで大きく遅れているにも関わらず《パラジウムのマイア/Palladium Myr》《甲殻の鍛冶工/Carapace Forger》で2体アタック。これに危険な匂いを感じ取ったか、森は《ヴァルショクの模造品/Vulshok Replica》で前者をブロックすると、ここに井川の《テル=ジラードの抵抗/Tel-Jilad Defiance》が突き刺さる。

 それでも、地上の攻防は飛行のクロックを緩める理由にはならない。《転倒の磁石/Tumble Magnet》が1体を封じても、なおも健在な森の飛行4点クロックが井川を襲う。

 井川はデッキに多く入っているはずの地上のファッティでレースを逆転したいところなのだが、展開されるのは《ロクソドンの旅人/Loxodon Wayfarer》。到底追いつかない。《微光角の鹿/Glimmerpoint Stag》で《転倒の磁石/Tumble Magnet》を再利用するが、残り2体の飛行が牙を剥き続ける。

 ついに森のアタックで井川のライフは4まで落ち込み、次のアタックで削りきられるというところまできた。

 そんな状況にも関わらず、井川は勝利を諦めていない。静かにクリーチャーを起こし、祈るようにライブラリトップに手を伸ばす。

 森はそんな井川を見て「え、ここからなんとかなるカードあんの?」と不思議がっている。

 だが井川の土地を見て、森も一瞬遅れて全てを察した。「あ、ダブスト(=ダブルストライク)か。ダブスト入ってるんだ」

 そう、井川のデッキには《真実の確信/True Conviction》が入っているのだ。

 ここで引ければ、二段攻撃と絆魂の力で地上と飛行のダメージレースが逆転する。まさしく一発逆転だろう。

 「引け!!」と小さく口に出して、井川がドローしたそのカードは。

 《平地/Plains》だった。

森 1-0 井川


Game 2

R8_Ikawa.jpg

 今度は井川が先手。1回のマリガンを余儀なくされるが、3ターン目に《絡み線の壁/Wall of Tanglecord》をプレイ。

 白緑である井川のデッキでは緑マナが支払い可能であることから、1ゲーム目で苦しめられた飛行生物を含め、森のいかなるクロックをも押しとどめ、今度は既に手札に来ている《真実の確信/True Conviction》を設置するための貴重な時間を稼ぐことが可能となる・・・はずであった。

 だが、森は《オーリオックの模造品/Auriok Replica》に《逆刺の戦具/Barbed Battlegear》を装備して、これを全く問題にすることなく乗り越えていく。

 それでも、井川は2枚目の《森/Forest》を引ければ。それさえ引ければ、《酸の巣の蜘蛛/Acid Web Spider》で《逆刺の戦具/Barbed Battlegear》を割ることができる。そうすれば《真実の確信/True Conviction》で逆転というプランも見える。

 ダメージを耐えて1枚引き。《絡み線の壁/Wall of Tanglecord》がチャンプにまわってまた1枚引き。

 そうして耐え続けたにも関わらず、8枚入っているはずの井川の《森/Forest》は、1枚きりから増えることはなかった。

森 2-0 井川

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