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1st Draft: 中島 主税(東京)

1st Draft: 中島 主税(東京)

by Tomohiro Kaji

 世界選手権二日目が始まった。ここでは、初日成績5-1の中島のドラフトを覗いてみよう。

Draft1_Nakajima.jpg

 同じ卓にはPVことPaulo Vitor Damo da Rosa(ブラジル)や、上にはリミテッドマスターのAnton Jonsson(スウェーデン)と強豪も揃っている。

 せっかくのAntonとの上下関係なので、その部分も出来るだけ取り上げたい。

1st Pack

1手目:

 《オキシダの屑鉄溶かし/Oxidda Scrapmelter(SOM)》

 中島の開封したパックは、《金屑化/Turn to Slag(SOM)》《粗石の魔道士/Trinket Mage(SOM)》とあったが、その中から、色拘束やカードパワー的にも一つ抜けている《オキシダの屑鉄溶かし/Oxidda Scrapmelter(SOM)》をピックした。
 どんなデッキもタッチして使えるカードなので、初手として嬉しい一枚。

Anton:《シルヴォクの模造品/Sylvok Replica(SOM)》

 他を見渡しても《存在の破棄/Revoke Existence(SOM)》との二択という、とっても地味なパック。

2手目:

 《存在の破棄/Revoke Existence(SOM)》

 Antonの開封したパックは上記通り地味なカードが多く、赤いカードも特にないため、除去をピックした。

Anton: 《闇の掌握/Grasp of Darkness(SOM)》

 他に《燃えさし鍛冶/Embersmith(SOM)》、《活線の鞭/Livewire Lash(SOM)》、《決断の手綱/Volition Reins(SOM)》という非常に高カロリーなパック。

3手目:

 《燃えさし鍛冶/Embersmith(SOM)》

 初手で赤をピックしていたので、このカードが3手目でピック出来るということは上が赤くないというシグナルを感じ取れるため、かなり嬉しい。

Anton:《屍百足/Necropede(SOM)》

 他の候補:《死体の野犬/Corpse Cur(SOM)》、《拘引/Arrest(SOM)》、《転倒の磁石/Tumble Magnet(SOM)》
 ここでAntonは、感染に切り込む。実際に緑黒の除去から感染ピックは珍しくない。

4手目:

 《拘引/Arrest(SOM)》

 初手でも十分満足できる一枚がこの巡目でピックできた。上との色の住み分けは出来ていると確信が持てたので、ここから白赤へ突き進む。

Anton:《浸透のレンズ/Infiltration Lens(SOM)》

 他の候補:《ケンバの空護衛/Kemba's Skyguard(SOM)》
 パックがそもそも弱い為に、毒狙いです、という尖ったピック。

5手目:

 《ケンバの空護衛/Kemba's Skyguard(SOM)》

 他に候補もなく、黙々と白をピック。

Anton:《腐食獣/Molder Beast(SOM)》

 他の候補:《オキシダのゴーレム/Oxidda Golem(DST)》
 感染に行きたいが、もう一人近くにいるらしく流れが悪い。
 色のあったこの一枚をピックした。

6手目:

 《オキシダのゴーレム/Oxidda Golem(DST)》

Anton:《地平線の呪文爆弾/Horizon Spellbomb(SOM)》

 少なくともアドバンテージを獲得できる一枚。タッチも視野に。

7手目:

 《ガルマの保護者/Ghalma's Warden(SOM)》

 金属術は今のところ出来そうにないが、まだ1パック目。
 最悪2/4バニラでもブロッカーならば。

8手目:

 《炎生まれのヘリオン/Flameborn Hellion(SOM)》

 ちょっと重めのカードもここでピック出来た。
 この環境でありがちなマイアピックからのマナ過多や、デッキが軽すぎる時にはこういったカードを取っておくと構築時に調節できるのでありがたい。

9手目:

 《銅線の地溝/Copperline Gorge(SOM)》

 《シルヴォクの模造品/Sylvok Replica(SOM)》をこれからピックする可能性もあるので、こういった二色土地は選択肢の幅が広がりがありがたい。

2nd Pack

 ここからはカードの流れが逆順になるので、Antonとの上下関係が入れ替わる。

1手目:

 《感電破/Galvanic Blast(SOM)》

 《屍賊の死のマント/Nim Deathmantle(SOM)》との二択。すぐにコンボになってしまうので、カードパワー的には《屍賊の死のマント/Nim Deathmantle(SOM)》の方が高いのだが、通常のクリーチャーに触れるカードを増やそうという意図か、中島は除去をピックした。

2手目:

 《感電破/Galvanic Blast(SOM)》

 さらに、ここでも除去呪文をピック。しかし、そもそも他に白赤での優良カードもなく、特に悩むこともなかった。

3手目:

 《危険なマイア/Perilous Myr(SOM)》

 《正義の施行/Dispense Justice(SOM)》もあったが、アーティファクトの枚数を気にしてか、マイアをピック。他に《鉄のマイア/Iron Myr(SOM)》、《ケンバの空護衛/Kemba's Skyguard(SOM)》など、選択肢は豊富だった。

 そして、この《鉄のマイア/Iron Myr(SOM)》をAntonはピックする。

4手目:

 《シルヴォクの生命杖/Sylvok Lifestaff(SOM)》

 ここでは《粉砕/Shatter(SOM)》があったのだが、中島は装備品をピックする。

 自分としては《粉砕/Shatter(SOM)》を悩まずにピックしそうだっただけに、驚いた。
 実際、《燃えさし鍛冶/Embersmith(SOM)》や金属術のカードも存在するので、そこを強く意識してのことだろう。

 しかし、ここでAntonは《粉砕/Shatter(SOM)》をタッチとしてピックしてしまう。
 3パック目で上に色変えされてしまうと、中島のデッキに影響があるのは間違いないだろう。

5手目:

 《感電破/Galvanic Blast(SOM)》

 《正義の施行/Dispense Justice(SOM)》、《金のマイア/Gold Myr(SOM)》、《鉄のマイア/Iron Myr(SOM)》と、優良カードが多くあったが、さすがに除去をピックした。

 ここでもAntonは《鉄のマイア/Iron Myr(SOM)》をピックし、マイア2枚と呪文爆弾の赤マナ3枚分のマナソースを確保。

6手目:

 《絡み線の壁/Wall of Tanglecord(SOM)》

 《シルヴォクの模造品/Sylvok Replica(SOM)》も見かけたが、マナ域を意識してか壁を優先した。

7手目:

 《オーリオックの模造品/Auriok Replica(SOM)》

 対感染のサイドボード。《荒々しき力/Untamed Might(SOM)》の即死もこれでケア。

8手目:

 《シルヴォクの生命杖/Sylvok Lifestaff(SOM)》

9手目:

 《刃族の狂戦士/Blade-Tribe Berserkers(SOM)》

 Antonへ《モリオックの模造品/Moriok Replica(SOM)》をパスする。

3rd Pack

1手目:

 《オキシダの屑鉄溶かし/Oxidda Scrapmelter(SOM)》

 他の候補は《ゴーレムの職工/Golem Artisan(SOM)》、《拘引/Arrest(SOM)》と、全てピックしたいカードだが、さすがに環境2番目のアンコモンをピック。

 ここでAntonは、2パック目に赤ピックを始めたことから初手に《燃えさし鍛冶/Embersmith(SOM)》をピックしていた。このAntonの色変えの影響を受け、赤いカードの流れが変わってしまいそうだ。

2手目:

 《憤怒の三角護符/Trigon of Rage(SOM)》

 選択肢は他には《鉛のマイア/Leaden Myr(SOM)》ほどで、さすがに護符をピック。

3手目:

 《ゴーレムの職工/Golem Artisan(SOM)》

 《存在の破棄/Revoke Existence(SOM)》もあったが、さすがに能力持ちすぎクリーチャーの後半の制圧力に期待したい。

4手目:

 《ヴァルショクの模造品/Vulshok Replica》

 相打ち要員の確保。

5手目:

 《きらめく鷹の偶像/Glint Hawk Idol(SOM)》

 飛行でアーティファクトなこのカードをここピック出来るのはとても嬉しい。

6手目:

 《高僧の見習い/Abuna Acolyte(SOM)》

 1/1と心もとないが、感染のサイドボード用にピック。

7手目:

 《オーリオックの模造品/Auriok Replica(SOM)》

 こういった巡目で感染対策をピックしておくことがとても重要。

8手目:

 《太陽の槍のシカール/Sunspear Shikari(SOM)》

 特別に強い装備はないが、2マナ2/2は悪くない。


 序盤はAntonとの住み分けがとてもうまくいっていたが、緑黒の感染カードが不足したことと、中島の《粉砕/Shatter(SOM)》からの色変えが起こったことがとても興味深い。

 自分のデッキをただ強くするのか、それとも有色カードを渡さないことで《燃えさし鍛冶/Embersmith(SOM)》の様なカードを集めるのか。

 ミラディンの傷跡環境のリミテッドは、無色のカードが多い為に起こる色変えから自分を守るためにも、流すカードには敏感にならなければならないのだろう。

 そして、さっそく中島はAntonとマッチアップされたようだ。

 試合の模様は、Round 7へ!

Draft1_NakajimaDeck.jpg

中島 主税
世界選手権2010 / 1st Draft
8 《山/Mountain》
9 《平地/Plains》

-土地(17)-

1 《高僧の見習い/Abuna Acolyte》
1 《ケンバの空護衛/Kemba's Skyguard》
1 《太陽の槍のシカール/Sunspear Shikari》
1 《燃えさし鍛冶/Embersmith》
2 《オキシダの屑鉄溶かし/Oxidda Scrapmelter》
2 《オーリオックの模造品/Auriok Replica》
1 《ゴーレムの職工/Golem Artisan》
1 《危険なマイア/Perilous Myr》
1 《剣爪のゴーレム/Saberclaw Golem》
1 《嵌め乗りの滑空者/Snapsail Glider》
1 《ヴァルショクの模造品/Vulshok Replica》
1 《絡み線の壁/Wall of Tanglecord》

-クリーチャー(14)-
1 《存在の破棄/Revoke Existence》
1 《拘引/Arrest》
3 《感電破/Galvanic Blast》
1 《きらめく鷹の偶像/Glint Hawk Idol》
2 《シルヴォクの生命杖/Sylvok Lifestaff》
1 《憤怒の三角護符/Trigon of Rage》

-呪文(9)-
Anton Jonsson
世界選手権2010 / 1st Draft
9 《森/Forest》
6 《山/Mountain》
1 《平地/Plains》

-土地(16)-

1 《燃えさし鍛冶/Embersmith》
2 《甲殻の鍛冶工/Carapace Forger》
3 《腐食獣/Molder Beast》
1 《ダークスティールの歩哨/Darksteel Sentinel》
2 《鉄のマイア/Iron Myr》
1 《屍百足/Necropede》
4 《シルヴォクの模造品/Sylvok Replica》
1 《ヴァルショクの模造品/Vulshok Replica》
1 《絡み線の壁/Wall of Tanglecord》

-クリーチャー(16)-
1 《粉砕/Shatter》
1 《伝染病の留め金/Contagion Clasp》
1 《ダークスティールの斧/Darksteel Axe》
1 《生体融合外骨格/Grafted Exoskeleton》
1 《地平線の呪文爆弾/Horizon Spellbomb》
1 《屍賊の死のマント/Nim Deathmantle》
1 《起源の呪文爆弾/Origin Spellbomb》
1 《恐慌の呪文爆弾/Panic Spellbomb》

-呪文(8)-

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