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Round 18: 高橋 優太(東京) vs. Saul Alvarado(パナマ)

Round 18: 高橋 優太(東京) vs. Saul Alvarado(パナマ)

By Daisuke Kawasaki

 昨年の世界選手権に引き続き、そして、プロツアー・アムステルダムに引き続き、今年の世界選手権でも日本人のトップ8入賞の目はほぼ無くなった。

 この18回戦では、アリーナにトップ8のかかったマッチアップが招集されたが、そこに日本人プレイヤーの姿は無い。それどころか、現時点では、来期のプロツアー権利、つまりはプロレベル4~5を賭けたマッチアップを戦っている日本人プレイヤーがいる状態なのだ。

渡辺 「このままだと、来年の日本人グレイビー(レベル4以上の通称)は、10人きるでしょうね」

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 今、5敗ラインで戦う高橋 優太(東京)は、世界選手権参加前は今期18点。だがここで5敗のまま終了すれば、7点獲得でちょうど25点のレベル5となる。

 《苦花/Bitterblossom》を使った高橋は無敵、と誰もが信じていたものの、赤青昇天相手に無念の敗北を喫し、トップ8を逃してしまったが、せめて、ここだけは勝ちきって欲しいと、個人的な感情も含めて、強く思う。

 対するのは、Saul Alvarado(パナマ)。使用デックはクイッケン・トーストである。

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Game 1

 互いの《精神を刻む者、ジェイス/Jace, the Mind Sculptor》が対消滅し、高橋が《苦花/Bitterblossom》をプレイしたところで、Saulは《思考囲い/Thoughtseize》をプレイ。そして、《霧縛りの徒党/Mistbind Clique》がディスカードされる。

 《苦花/Bitterblossom》がトークンを産みはじめるが、一方で、高橋のライフも減り始める。ここでSaulは《忍び寄るタール坑/Creeping Tar Pit》で攻撃を始める。1枚目の《忍び寄るタール坑/Creeping Tar Pit》は《燻し/Smother》で除去したものの、2枚目の《忍び寄るタール坑/Creeping Tar Pit》とのダメージレースとなってしまう。

 ここで高橋はクロックを強化するべく、《ヴェンディリオン三人衆/Vendilion Clique》をプレイ。この《ヴェンディリオン三人衆/Vendilion Clique》は《稲妻/Lightning Bolt》で除去され、さらにもう1枚の《稲妻/Lightning Bolt》が高橋のライフを削る。

 だが、《苦花/Bitterblossom》を張り、《ヴェンディリオン三人衆/Vendilion Clique》で相手の手札を見ている高橋にゲームプランのミスは無い。

 残りライフが1となったターンに、最後は《霧縛りの徒党/Mistbind Clique》がきっちりとSaulのライフを削りきったのだった。

高橋 1-0 Saul

Game 2

 先手のSaulは、タップインから2ターン目に《思考囲い/Thoughtseize》。ここでの高橋の手札から《苦花/Bitterblossom》が落とされる。

 だが、高橋も返しで《思考囲い/Thoughtseize》をプレイし、Saulの手札から《ヴェンディリオン三人衆/Vendilion Clique》をディスカードさせる。しかし、Saulの手札には《思考囲い/Thoughtseize》がもう1枚あり、これがプレイされて、高橋の手札からも《ヴェンディリオン三人衆/Vendilion Clique》がディスカードされる。

 そして、《呪詛術士/Anathemancer》。この《呪詛術士/Anathemancer》がアタックしてきたのを《変わり谷/Mutavault》で受ける高橋。そして、Saulの《思考囲い/Thoughtseize》3枚目。ここで青マナが事故気味なのが完全に顕わになってしまう。

 Saulは《忍び寄るタール坑/Creeping Tar Pit》で高橋のライフを削りはじめる。高橋は、これに対抗するべく、《変わり谷/Mutavault》を覇権しながらの《霧縛りの徒党/Mistbind Clique》を試みるが、《終止/Terminate》で《変わり谷/Mutavault》を除去されてしまい、未遂となる。

 結局、土地を引き始めた頃には、取り戻せないだけのライフ差が開いてしまっていた。

高橋 1-1 Saul

Game 3

 先手の高橋は、《苦花/Bitterblossom》があるのをみて、キープ。そして、Saulの1ターン目に《思考囲い/Thoughtseize》はなく、この《苦花/Bitterblossom》が2ターン目にプレイされた。

 続くターンにプレイされた《思考囲い/Thoughtseize》によって《呪文づまりのスプライト/Spellstutter Sprite》こそ捨てさせられてしまったものの、《ヴェンディリオン三人衆/Vendilion Clique》をプレイ。だが、そこで見たSaulの手札には《火山の流弾/Volcanic Fallout》が2枚。

 1枚は山札に送り込んだが、《ヴェンディリオン三人衆/Vendilion Clique》は《終止/Terminate》で辞去されてしまう。そこで高橋は《苦花/Bitterblossom》からのトークンを生み出した後に、《精神を刻む者、ジェイス/Jace, the Mind Sculptor》をプレイ。+2能力で《精神を刻む者、ジェイス/Jace, the Mind Sculptor》が《火山の流弾/Volcanic Fallout》で死なないようにする。

 そして、フェアリートークンでアタックした上で、《思考囲い/Thoughtseize》をプレイ。これに対応して《火山の流弾/Volcanic Fallout》をプレイしたSaul。ダメージは《精神を刻む者、ジェイス/Jace, the Mind Sculptor》に移し替える。ここでのSaulの手札は《ヴェンディリオン三人衆/Vendilion Clique》《終止/Terminate》《稲妻/Lightning Bolt》、そして、土地。

 ここから《稲妻/Lightning Bolt》をディスカードさせると、《精神を刻む者、ジェイス/Jace, the Mind Sculptor》でSaulの山札のトップを確認。そして、ドロー後に《ヴェンディリオン三人衆/Vendilion Clique》をプレイする。

 これには対応してSaulも《ヴェンディリオン三人衆/Vendilion Clique》をプレイしてきて対消滅したが、もとよりSaulは《苦花/Bitterblossom》への対応策が必要である。そして、それを封殺するべく、高橋のコントロールする《精神を刻む者、ジェイス/Jace, the Mind Sculptor》は+2能力を起動し続ける。

 高橋は《マナ漏出/Mana Leak》を持ちながら次第にSaulを詰めて行く。

 《呪詛術士/Anathemancer》が通り、高橋のライフも大幅に削られたものの、落ち着いて対応を続ける高橋は、《精神を刻む者、ジェイス/Jace, the Mind Sculptor》のカウンターが13個になったターンに《思考の粉砕/Mind Shatter》でSaulの手札をゼロにする。

 1ターンは《終止/Terminate》でフェアリー・トークンを退け《呪詛術士/Anathemancer》が《精神を刻む者、ジェイス/Jace, the Mind Sculptor》にアタックするターンを作れたSaulだったが、続くターンに高橋が《精神を刻む者、ジェイス/Jace, the Mind Sculptor》の能力を使えば、再び《精神を刻む者、ジェイス/Jace, the Mind Sculptor》の忠誠カウンターは13個に。

 その+2能力でSoulのライブラリートップを見ると、そこは《定業/Preordain》。

高橋 「あの瞬間に勝ったと確信しました。長い戦いでした」

 Soulのアップキープにプレイされた《霧縛りの徒党/Mistbind Clique》が逆転の目を封殺したのだった。

高橋 2-1 Saul

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高橋 「今回、レベル5になれなかったら、プロマジックをやめるつもりだったんですけどやめられなくなっちゃいましたね。また、来年もマジックやらないといけないんですね......」

 鼻声気味に語る高橋の顔からは、隠しきれない笑みがこぼれていた。

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