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準決勝:Guillaume Wafo-Tapa(フランス) vs. Love Janse(スウェーデン)

準決勝:Guillaume Wafo-Tapa(フランス) vs. Love Janse(スウェーデン)

By Jun'ya Takahashi

 352名もの参加者も4日間の激戦の末にたったの4人にまで絞られた。共に世界選手権のために調整してきた二人のGuillaume。準決勝を勝てばPOYレースで逆転1位になるPVDDR。そして、『青黒コントロール』に支配されたトップ8の最後の希望である『緑単エルドラージ』を繰るJanse。

 その中でも二人のGuillaumeが使用しているデッキは、共に練習して練り上げた最終兵器の『青黒コントロール』で、2~3枚の選択が違うだけのほぼ同一の構成をしている。仲良く別のブロックに組み込まれた彼らは、共に準決勝を突破して決勝戦を彼ら二人が戦うことで、「世界最強のプレイヤー」「世界最強の調整チーム」「世界最強のデッキ」、そして「世界最強のファーストネーム」が証明される。

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 突如として始まったフランス勢の世界侵略を喰いとめられるものはいるのだろうか。Janseは世界中の期待を一身に受けて、Wafo-Tapaへと立ち向かう。

Game 1

 大量のマナ加速を経て、超重量の「エルドラージ呪文」で圧殺する『緑単エルドラージ』の持ち味は、そのシンプルさと圧倒的な決定力にある。今回の1ゲーム目は、まさにそれを象徴するゲームとなった。

 2ターン目の《草茂る胸壁/Overgrown Battlement》から3ターン目の《成長の発作/Growth Spasm》。一気に6マナまで到達したJanseは、手札にカウンターの無いWafo-Tapaを追い詰める。

 Wafo-Tapaは《強迫/Duress》でJanseの手札を確認すると、「《森/Forest》《原始のタイタン/Primeval Titan》2《引き裂かれし永劫、エムラクール/Emrakul, the Aeons Torn》」という完璧な内容に頭を振る。

 そのままターンが返ってきたJanseが《原始のタイタン/Primeval Titan》の能力で、《地盤の際/Tectonic Edge》と《エルドラージの寺院/Eldrazi Temple》をサーチしたことを確認すると、Wafo-Tapaは悲しそうに土地を片づけた。

Wafo-Tapa 0-1 Janse

Game 2

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 先手を取って7枚を見ると、その中にカウンターは無く、《記憶殺し/Memoricide》《破滅の刃/Doom Blade》《見栄え損ない/Disfigure》しか呪文が無い。しかし、4ターン目に《原始のタイタン/Primeval Titan》を《記憶殺し/Memoricide》で指定すればJanseの理想的な展開は阻害出来るため、これからのドローに期待してプレイすることに決めた。

 2ターン目の《探検/Explore》から3ターン目に《ムル・ダヤの巫女/Oracle of Mul Daya》を展開したJanseだったが、追加で土地を置くことはなく、公開されたライブラリーの上は《永遠溢れの杯/Everflowing Chalice》だった。それを確認したWafo-Tapaは、エンドに《見栄え損ない/Disfigure》を《ムル・ダヤの巫女/Oracle of Mul Daya》に打ち、メインで《精神を刻む者、ジェイス/Jace, the Mind Sculptor》の能力で《永遠溢れの杯/Everflowing Chalice》をライブラリーの下に送ることで、Janseにマナを与えない。

 再び《ムル・ダヤの巫女/Oracle of Mul Daya》を場に出すJanseだったが、その変わるターンで《記憶殺し/Memoricide》をプレイされると、2枚も握っていた《原始のタイタン/Primeval Titan》が取り除かれてしまい、《無限に廻るもの、ウラモグ/Ulamog, the Infinite Gyre》しか手札に残らない。

 次のドローで《ジョラーガの樹語り/Joraga Treespeaker》を引いてウラモグ召喚に近づいたJanseは、期待を込めてWafo-Tapaの対応を待つも、2匹のエルフはそれぞれ《破滅の刃/Doom Blade》によって除去されてしまった。

 虎の子の《召喚の罠/Summoning Trap》からも出てくるのは《草茂る胸壁/Overgrown Battlement》で、《無限に廻るもの、ウラモグ/Ulamog, the Infinite Gyre》をプレイできるマナを手に入れた頃には、戦場は《墓所のタイタン/Grave Titan》から生み出されたゾンビトークンで溢れかえっていた。

Wafo-Tapa 1-1 Janse

 ここまでの展開で理解できるのは、《記憶殺し/Memoricide》と《原始のタイタン/Primeval Titan》のスピード勝負が勝負の鍵を握っているということだ。必殺のエルドラージ呪文も、《地盤の際/Tectonic Edge》と《広がりゆく海/Spreading Seas》のマナ基盤への妨害にあっては満足にプレイできないため、それらの妨害を根本的に無効化する《原始のタイタン/Primeval Titan》こそがゲームの行方を左右する。

 Wafo-Tapaは《原始のタイタン/Primeval Titan》狩りを徹底する為に、手札破壊とカウンターを減量して、マナ基盤への妨害となるクリーチャー除去を優先してサイドボードしている。

Game 3

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 クリーチャー除去では触れないマナ加速の1枚である《永遠溢れの杯/Everflowing Chalice》にカウンターを一つ乗っける事でゲームを始めたJanseは、《ムル・ダヤの巫女/Oracle of Mul Daya》を3ターン目に繰り出そうとするが、返すWafo-TapaがJanseの唯一の《森/Forest》を《広がりゆく海/Spreading Seas》したことで、Janseは深刻な緑マナ不足に追い込まれてしまう。

 ようやくたどり着いた緑マナは、恵まれないことにタップインの《カルニの庭/Khalni Garden》で、それはWafo-Tapaの《地盤の際/Tectonic Edge》によって破壊されてしまった。《墓所のタイタン/Grave Titan》を出されると困るJanseは、同じく《地盤の際/Tectonic Edge》を起動してWafo-Tapaの《忍び寄るタール坑/Creeping Tar Pit》を破壊した。

 それから数ターンの間、お互いにドローゴーが続いたが、ようやく《森/Forest》と出会えたJanseが《ムル・ダヤの巫女/Oracle of Mul Daya》を出し、ライブラリーの上からもう一枚の《森/Forest》を置くことで一気に盤上が緊迫する。Wafo-Tapaは、エンドに《見栄え損ない/Disfigure》で巫女を除去した後に、前のターンで引いていた《記憶殺し/Memoricide》を撃ちこむと、再び《原始のタイタン/Primeval Titan》を2枚抱えていたJanseは「《ムル・ダヤの巫女/Oracle of Mul Daya》《召喚の罠/Summoning Trap》3」という手札になった。

 6マナ目を求めるものの、たどり着けないJanseが《ジョラーガの樹語り/Joraga Treespeaker》や《ムル・ダヤの巫女/Oracle of Mul Daya》を並べる間に《墓所のタイタン/Grave Titan》を立て続けに召喚したWafo-Tapaは、Janseの最後の希望をのせた《探検/Explore》を《冷静な反論/Stoic Rebuttal》で淡々と打ち消した。

Wafo-Tapa 2-1 Janse

 Wafo-Tapaの《原始のタイタン/Primeval Titan》狩りはあと1回。

Game 4

 もう後が無いJanseは追い詰められた表情でゲームを始めるが、《成長の発作/Growth Spasm》を《マナ漏出/Mana Leak》で打ち消されてしまうと、《森/Forest》《地盤の際/Tectonic Edge》《永遠溢れの杯/Everflowing Chalice》(カウンターは1個)でマナが止まってしまう。

 Wafo-Tapaは窮地のJanseに《強迫/Duress》を刺して、彼の「《成長の発作/Growth Spasm》《原始のタイタン/Primeval Titan》《探検/Explore》《無限に廻るもの、ウラモグ/Ulamog, the Infinite Gyre》《召喚の罠/Summoning Trap》」の中から《成長の発作/Growth Spasm》を抜くと、2マナを立ててターンを返した。

 《成長の発作/Growth Spasm》をトップデッキしたJanseだったが、それも《瞬間凍結/Flashfreeze》で打ち消されてしまい、その表情には既に諦めの色が浮かび始めてきている。

 Wafo-Tapaは《ジェイス・ベレレン/Jace Beleren》でドローを進めて、2枚の《記憶殺し/Memoricide》で《原始のタイタン/Primeval Titan》と《召喚の罠/Summoning Trap》を抜き去ると、ゲームを終わらせにかかる。

 その間に十分なマナを手に入れていたJanseは、なんとか10マナまで辿り着くも、ウラモグまでの残り1マナが遠い。《ウギンの目/Eye of Ugin》までもが《広がりゆく海/Spreading Seas》されたJanseがもたついている間に、Wafo-Tapaは《精神を刻む者、ジェイス/Jace, the Mind Sculptor》と《墓所のタイタン/Grave Titan》を場に送り出す。

 終に待望の11マナを手に入れたJanseだったが、《精神を刻む者、ジェイス/Jace, the Mind Sculptor》《墓所のタイタン/Grave Titan》にゾンビトークンと、対処すべきものが多すぎる戦場は、たった1枚の《無限に廻るもの、ウラモグ/Ulamog, the Infinite Gyre》では解決しなかった。

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Wafo-Tapa 3-1 Janse


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