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番外編:《引き裂かれし永劫、エムラクール》デッキ(EDH)

番外編:《引き裂かれし永劫、エムラクール》デッキ(EDH)

 エルダードラゴンハイランダー(EDH)をご存知ですか?

 去年からじわじわと人気が出てきたフォーマットで、ジェネラルと呼ばれるクリーチャーを1つ指定し、それに合わせてゲームをする多人数用の遊び方です。

 カジュアル寄りではありますが、1枚制限ゆえにバランスに悩んだり、カード同士のコンボを見つけたり、デッキ構築の腕が非常に問われます。

 今回は、このEDHを紹介して行こうと思います。


ルール

・初期ライフは40。

・ゲーム開始時に「伝説のクリーチャー」1体を指定し、コマンド領域に置く。この「伝説のクリーチャー」をジェネラルと呼ぶ。

・デッキはジェネラルを含めて100枚。基本地形を除き、同名のカードをデッキに入れることは出来ない。

・ジェネラルと同じマナ・シンボルを持つカード、または無色のカードのみデッキに入れることが出来る。例えば《目覚めし深海、レクシャル》がジェネラルなら、白マナシンボルを持つ《秘儀の聖域》を入れることは出来ないが、無色である《エスパーの全景》を入れることは可能。

・ジェネラルがコマンド領域にある場合、オーナーはそれをプレイすることが出来る。ジェネラルが墓地に置かれた場合、オーナーは代わりにそれをコマンド領域に戻すことが出来る。

・ジェネラルは、それがプレイされた回数ごとに2マナずつコストが増える。2回目なら+2マナ、3回目なら+4マナ。

・ジェネラルダメージルールという特殊な勝利条件があります。ジェネラルがいずれかのプレイヤーに与えた戦闘ダメージを「ジェネラルダメージ」と呼び、いずれかのプレイヤーが同一のジェネラルに21点以上のジェネラルダメージを与えられている場合、そのプレイヤーはゲームに敗北します。


禁止カード

《Ancestral Recall》
《天秤/Balance》
《生命の律動/Biorhythm》
《Black Lotus》
《合同勝利/Coalition Victory》
《Fastbond》
《けちな贈り物/Gifts Ungiven》
《Karakas》
《夜の星、黒瘴/Kokusho, the Evening Star》
《Library of Alexandria》
《限りある資源/Limited Resources》
《ライオンの瞳のダイアモンド/Lion's Eye Diamond》
《金属細工師/Metalworker》
《Mox Emerald》
《Mox Jet》
《Mox Pearl》
《Mox Ruby》
《Mox Sapphire》
《一望の鏡/Panoptic Mirror》
《変幻の大男/Protean Hulk》
《繰り返す悪夢/Recurring Nightmare》
《星の揺らぎ/Sway of the Stars》
《Time Vault》
《Time Walk》
《修繕/Tinker》
《激動/Upheaval》
《世界喰らいのドラゴン/Worldgorger Dragon》
《ヨーグモスの取り引き/Yawgmoth's Bargain》
《絵描きの召使い/Painter's Servant》


・ジェネラルを決めよう!

 マジックが世に出て十数年、実に429体ものレジェンドが存在します。《ニコル・ボーラス/Nicol Bolas》のようにプレインズウォーカーになったり、《アーイシャ・タナカ/Ayesha Tanaka》みたいな何がしたいのかよくわからないレジェンドもたくさんいます。

 どのレジェンドをジェネラルに選ぶかは自由です。自分の思い入れのあるカードをジェネラルにして戦うのもよし。ただし、《陰謀団の先手ブレイズ/Braids, Cabal Minion》だけはジェネラルでの使用が禁止されています。

 もうすぐエルドラージ覚醒が発売ということで、今回はエルドラージクリーチャーをジェネラルにして、デッキを組んで行こうと思います。3種類のボスエルドラージのうちどれにするか迷ったのですが

《真実の解体者、コジレック》:4枚引けるけれど、除去に全く耐性が無い。

《無限に廻るもの、ウラモグ》:EDHでジェネラル対策によく使われる《バントの魔除け》に弱い。打ち消しにも弱い。

《引き裂かれし永劫、エムラクール》:とてつもなく重いが、そのぶん除去が効かず、打ち消されない。追加ターンもあるので即効性がある。

 と考えた結果、『エムラクール』をジェネラルに決定しました。

・デッキ構築

 EDHには大きく分けて2種類の構築方法があります。

1.ジェネラルをキーカードとして、コンボやシナジーを組み込む方法

2.デッキに合った色のジェネラルを選ぶ方法

 1の例は《結界師ズアー》や《アーカム・ダグソン/Arcum Dagsson(CSP)》がそうですね。ジェネラル自身がコンボパーツの一部になっていて、デッキ全体がそれ専用に組まれています。

 2は《ジャンドの暴君、カーサス》《霧を歩むもの、ウリル/Uril, the Miststalker》が当てはまります。3色以上に多いのですが、使いたいカードを先に決めてから色にあったジェネラルを選んで行きます。

 1と2の中間のジェネラルもいて、《数多のラフィーク》はクリーチャーのコンボを狙いながら、ラフィーク自身で勝つこともあります。

 この場合、《引き裂かれし永劫、エムラクール/Emrakul, the Aeons Torn》は1のジェネラルです。1回攻撃さえすれば1人は戦闘不能になりますし、対処もしにくい。

 昔のアーティファクトは《魔力の櫃/Mana Vault》《厳かなモノリス/Grim Monolith》《スランの発電機/Thran Dynamo》など、1度に多くのマナが出るのでエルドラージ呪文にはピッタリです。

 EDHのルールでは自分のジェネラルの色でないカードはデッキに入れられませんが、無色のカードは使うことが出来ます。

 今回はジェネラルが無色なため有色カードが使えませんが、アーティファクトを中心にターボ《エムラクール》を目指してデッキを組んで行きます。

「エムラクール覚醒」
1 《古えの墳墓/Ancient Tomb》 1 《枯渇地帯/Blasted Landscape》
1 《ちらつき蛾の生息地/Blinkmoth Nexus》
1 《ちらつき蛾の井戸/Blinkmoth Well》
1 《裏切り者の都/City of Traitors》
1 《雲上の座/Cloudpost》
1 《水晶鉱脈/Crystal Vein》
1 《ダークスティールの城塞/Darksteel Citad》
1 《砂漠/Desert》
1 《さびれた寺院/Desarted Temple》
1 《戦慄の彫像/Dread Statuary》
1 《黄塵地帯/Dust Bowl》
1 《ウギンの目/Eye of Ugin》
1 《ガーゴイルの城/Gargoyle Castle》
1 《宝石の洞窟/Gemstone Caverns》
1 《幽霊街/Ghost Quarter》
1 《高級市場/High Market》
1 《シャドーの迷路/Maze of Shadows》
1 《海の中心、御心/Mikokoro,Center of the sea》
1 《嘆きの井戸、未練/Miren,the Moaning Well》
1 《ミラディンの核/Mirrodin's Core》
1 《ミシュラの工廠/Mishra's Factory》
1 《変わり谷/Mutavault》
1 《ロノムの口/Mouth of Ronom》
1 《流砂/Quicksand》
1 《ラースの果て/Rath's Edge》
1 《リシャーダの港/Rishadan Port》
1 《焦土/Scorched Ruins》
1 《占術の岩礁/Scrying Sheets》
1 《スプリングジャック牧場/Springjack Pasture》
1 《隠れ石/Stalking Stones》
1 《露天鉱床/Strip Mine》
1 《群がりの庭/Swarmyard》
1 《地盤の際/Tectonic Edge》
1 《邪神の寺院/Temple of the False God》
1 《市長の塔/Tower of the Magistrate》
1 《雲を守る山、雲帯岳/Untaidake,the Cloud Keeper》
1 《ウルザの工廠/Urza's Factory》
1 《ウルザの鉱山/Urza's Mine》
1 《ウルザの魔力炉/Urza's Power Plan》
1 《ウルザの塔/Urza's Tower》
1 《ヴェズーヴァ/Vesuva》
1 《不毛の大地/Wasteland》
1 《エルドラージの寺院》

-土地(44)-
1 《マナキン人形/Manakin》
1 《ミリキン人形/Millikin》
1 《小走り犬/Scuttlemutt》
1 《陰極機/Cathodion》
1 《Su-Chi》
1 《磁石のゴーレム/Lodestone Golem》
1 《通電式構成物/Voltaic Construct》
1 《銀のゴーレム、カーン/Karn, Silver Golem》
1 《役馬/Workhorse》
1 《隔離するタイタン》
1 《ウラモグの破壊者》
1 《コジレックの職工》
1 《真実の解体者、コジレック》
1 《無限に廻るもの、ウラモグ》
1 《背くもの》
1 《引き裂かれし永劫、エムラクール》(ジェネラル)

-クリーチャー(16)-
1 《永遠溢れの杯/Everflowing Chalice》
1 《睡蓮の花/Lotus Bloom》
1 《Mana Crypt》
1 《探検の地図/Expedition Map》
1 《魔力の櫃/Mana Vault》
1 《Sol Ring》
1 《師範の占い独楽》
1 《通電式キー/Voltaic Key 》
1 《冷鉄の心臓/Coldsteel Heart》
1 《友なる石/Fellwar Stone》
1 《厳かなモノリス/Grim Monolith》
1 《守護像/Guardian Idol》
1 《精神石/Mind Stone》
1 《虹色のレンズ/Prismatic Lens》
1 《稲妻のすね当て/Lightning Greaves》
1 《巻物棚/Scroll Rack》
1 《アシュノッドの供犠台/Ashnod's Altar 》
1 《Basalt Monolith》
1 《連合の秘宝/Coalition Relic》
1 《ダークスティールの鋳塊/Darksteel Ingot》
1 《名誉に磨り減った笏/Honor-Worn Shak》
1 《幽体の照明灯/Spectral Searchligh》
1 《風食礫の壷/Ventifact Bottle 》
1 《摩滅したパワーストーン/Worn Powerstone 》
1 《迷惑エンジン/Nuisance Engine》
1 《からみつく鉄線/Tangle Wire》
1 《ウルザの保育器/Urza's Incubater》
1 《カルニの宝石/Khalni Gem 》
1 《クラーク族の鉄工所/Krark-Clan Ironworks》
1 《流転の護符/Quicksilver Amulet》
1 《シッセイの指輪/Sisay's Ring》
1 《スランの発電機/Thran Dynamo》
1 《ウル=ゴーレムの目/Ur-Golem s Eye》
1 《金粉の水蓮/Gilded Lotus》
1 《精神の目/Mind's Eye》
1 《夢石の面晶体》
1 《アクローマの記念碑/Akroma's Memorial 》
1 《すべては塵》
1 《この世界にあらず》
1 《走り回る侵略》

-呪文(40)-

 マイナーなカードも多いですが、このデッキの動きはいたってシンプル。ひたすらマナブースト→『エムラクール』です。

《陰極機/Cathodion》《Su-Chi》《迷惑エンジン/Nuisance Engine》+《アシュノッドの供犠台/Ashnod's Altar》《クラーク族の鉄工所/Krark-Clan Ironworks》

《焦土/Scorched Ruins》 +《さびれた寺院/Desarted Temple》

《銀のゴーレム、カーン/Karn, Silver Golem》+《通電式構成物/Voltaic Construct》+《厳かなモノリス/Grim Monolith》

 など、大量マナを生み出すコンボもいくつかあるので、うまく回れば6ターン目にはエムラクールが爆誕!します。

 《全ては塵/All Is Dust》はまさにこのデッキのためにあるようなカードで、相手だけ一方的にパーマネントがなくなります。

 《背くもの》が場にいると、なくなるどころか自分の場に移動します。

 無色なためどんなデッキにも入れられるので、これからのEDHでは《全ては塵/All Is Dust》が必須カードになるかも知れません。

 2人対戦のマジックと違い、EDHは多人数で遊ぶゲーム。1体1交換をするカードより、「すべての○○を破壊する」や「各対戦相手は○○する」といったカードが普段よりも強さを増します。《すべてを塵》もすですが、《審判の日》や《死の雲》なんかもいつもより強力なカードに化けますね。

 デッキを組み、コンボを考え、大勢でワイワイやる。EDHはマジックを遊びつくすフォーマットです。

 是非、周りの友人を誘ってEDHを組んでみてください。

 エルドラージ覚醒のテーマでもある「無色」

 週末にはプレリリースが開催されます。

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 プレリリースでは今回紹介した《引き裂かれし永劫、エムラクール》が参加者全員に配布されます。

 エルドラージ達がどう活躍するのか、会場で見て、使って、確かめてください。

 では、また来週。

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