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第6回:グランプリ・ワシントン&カバレージの楽しみ方

第6回:グランプリ・ワシントン&カバレージの楽しみ方

 こんにちは!選手権予選もすでにいくつか終了し、グランプリ・仙台もいよいよ翌週に迫ってまいりました。

 そんなスタンダード真っ盛りな中で申し訳ないんですが、今週は個人的なマジックの楽しみ方のひとつである「カバレージウォッチング」をご紹介させていただきます。

 僕は昔からカバレージを観るのが大好きで、いまだに暇さえあればカイ・ブッディ(編注:ドイツの伝説的プレイヤー)の試合を読み返しています。自分が実際に目の前で観ていたものであれば、カバレージを読むことによってその光景や試合以外のことも思い出せますし、実際にその状況を思い浮かべながら読むようにすれば、プレイング技術の向上にも役に立ちます。なんと言ってもミーハーな僕はいろんな人の試合を観るだけで楽しいですしね。

 なぜいきなりこんな話をし始めたのかと言うと、今週末に「プロツアー・サンファン」が開催されるからです。日本からも歴戦のプロプレイヤーから、この大会がデビュー戦のプレイヤーまで数多く参戦します。Player of The Year(年間最優秀賞)レースもここが折り返し地点ですし、非常に注目度の高い大会です。

 残念ながらフォーマットはスタンダードではなく、ゼンディカーブロック限定構築なので、興味のない方も多いかもしれません。しかし、今回も日本語版カバレージは用意されていますし、もし普段カバレージを読んでいらっしゃらない方がいるのなら、それはものすごくもったいないなと個人的に思っています。なので、これを機にカバレージを読んでいただけるよう、今回は僕のお勧めのプロプレイヤー数名やカバレージの楽しみ方をご紹介したいと思います。

 それでは、今週も最後までお付き合いのほうよろしくお願いいたしま~す。


「プロツアー・サンファン注目のプロプレイヤー達」


 これから紹介させていただく面々は、僕がカバレージを読む中でも特に楽しみにしているプレイヤー達です。

 数々の輝かしい戦績を持ったプレイヤーや今が旬のプレイヤーなど、彼らの試合を見逃すなんてカバレージマニアの僕には考えられません!

 彼らの試合観戦記事や結果に注目しながらカバレージを読んでいただくと、より楽しんでいただけるのでは、と思います。

 まずは現在、世界最強とうたわれるこの人から。

「Luis-Scott Vargas」

 通称「LSV」。

 ここ何年かで最も勝ち星を稼いでいる人物です。ドラフトも構築も強いオールラウンダーですが、彼のもっとも注目するべきポイント、僕が何よりも彼ですごいと思うのはデッキの選択です。

 プロツアー・ベルリンを征した「エルフ」、世界選手権で6-0を記録した「スワンプラズマ」、グランプリ・ロサンゼルスを征した「デザイア」などいつも必ず抜け目ないデッキチョイスをしてきます。ひとつ前のプロツアー・サンディエゴでも、2000年のプロツアー・東京でライアン・フューラーの打ち立てた14-0を抜く前人未到の16-0をやってのけるなど、今期も快調です。今回のカバレージでも何度も見かけることになるはずなので、彼のデッキ選択、プレイングには要注目ですね。


「Paulo Vitor Damo da Rosa」

 通称「PV」。

 あのなべ君(渡辺 雄也)をして「PVよりプレイング上手い奴いるの?」と言わせるほどのプレイスキルを持ったプレイヤー。ドラフト技術、構築力も当然なのですが、やはり彼で一番注目したいのは間違いなく、その世界最高峰のプレイングです。

 デッキ選択ももちろんトップレベルだったのですが、最近はLSVと協力体制をしいているようで、最高峰のデッキ選択を手に入れ、更に隙がなくなってしまった感のあるスーパー超人となってしまいました。

 「彼らの試合を見逃すなんて考えられない」なんて言った直後で申し訳ないのですが、実は僕はあまりPVの記事は読みません。なぜなら対戦相手が誰であろうと、どんなに相性の悪いマッチアップであろうと、試合内容を見るまでもなく彼が勝つと思っているからです。そんなプレイング最強の男をぜひぜひチェックしてみてください。

「Adam Yurchick」

 超有名所の名前が並んだので、今度は日本ではあまり知られていないアメリカの期待の星を紹介しましょう。

 プレイングのうまさやデッキ構築などのスキルでも注目したいところですが、僕が彼を応援してしまう一番の理由は他にあります。

 すごくどうでもいいかもしれませんが、彼はいつ見ても2位なんです。

 僕の記憶が確かならグランプリで3回、アメリカ選手権で1回と、とにかく決勝で勝てないプレイヤーなので、いつの間にやら応援するようになっちゃいました。ですがそんな彼もついにこの前のグランプリ・ヒューストンにて初優勝!今年の初めに行われたグランプリでも2位に輝いており、PoYレースでも現在2位につけています。この成績から見てもわかるように、彼は今や、これからのアメリカを背負って立つ構築プレイヤーです。デッキ選択はいつも手堅い印象があるので、今回は青白コントロールを使うような気がします。

「斎藤 友晴」

 彼のことはみなさんすでによくご存じですよね。

 日本が誇るスーパースターであり、現在世界で最もデッキ構築が上手いと評されるプレイヤーです。もちろん、僕がカバレージのデッキリストで1番楽しみにしているのは友晴さんのリストです。ビートダウンの貴公子といったイメージが強いですが、最近はコントロールやコンボデッキも使うように心掛けているようなので、今回のデッキ選択にも期待大です。

 友晴さんと出会ってからかなりの年月が経ちましたが、彼が如何にマジックに真摯に取り組んでいるか、マジックを世に広めるために如何に努力しているか、というのを僕はよく知っているつもりです。いつでも全力で物事に取り組むその姿勢や、誰とでも積極的にコミュニケーションをとるその性格など、マジックだけでなく、皆の模範となる存在ではないかと僕は思っています。最近はプレイヤー以外の方面でもがんばっていますね。

「渡辺 雄也」

 昨年度のあまりの勝ちっぷりにカイ・ブッディの再来とまで言われた日本のホープ。マジック史上、日本人としてはRookie of the Year(新人賞)とPlayer of The Year(年間最優秀賞)の両方を唯一獲得したプレイヤーです。

 彼も構築、ドラフトどちらでも安定しているプレイヤーなんですが、去年の勝ち星の多くがリミテッドの大会であったことと、プロツアー・サンディエゴでもドラフトで6-0を記録していることから、やはり注目すべきはドラフトラウンドでしょう。

 なべ君のドラフトの成績は疑うまでもない、と思う人は、逆に10回戦ある構築ラウンドを如何にして乗り切るかに注目してみるのも面白いかもしれません。ついでになりますが、彼の記事はとても参考になるので、まだご覧になっていない方はぜひそちらもチェックしてみてください。

「佐々木 優太」

 現在売り出し中の17歳。

 マジックを初めてまだ1年足らずということですが、PTQ、GPTと連続で優勝したこれからが楽しみな存在。グランプリ・横浜で1度だけ彼の試合を観戦したんですが、すでにオーラが漂ってて勝手にびびってました。今回、初参戦のプロツアーで彼がどれくらい戦えるのか、なべ君以来若手の勝ち頭が不足している日本のマジック界を変えてくれるかに期待しましょう。

「Brian Kibler」

 「ミスター爽やか」ことアメリカの古豪ブライアン・キブラー。

 マジックを一度は引退したのですが、最近復活してプロツアー・ホノルルでいきなりトップ8、そしてプロツアー・オースティンではなんとなんと優勝してしまいました。

 カバレージを読んでいると、非常にアベレージが高く、いつもスタンディングの上位付近にいる印象があります。英語版のカバレージを読むとよくわかるんですが、試合中でもとにかく楽しそうに喋っているのが特徴的ですね。英語ができる人はそっちの方もぜひ楽しんでください。いつもデッキを最高の相棒、ベン・ルービンに作ってもらっているそうで、彼はその分プレイング技術の向上に専念できるのが最大の強みでしょうか。

「Brad "FFfreak" Nelson」

 先週末のグランプリ・ワシントンで見事優勝した、文字通り今のりにのっているプレイヤー。

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 彼はマジックオンライン(以下、MO)では超が付くほどの有名人で、普段MOで培った技術を現実世界でもいかんなく発揮しています。彼が勝った、ということは近代マジック界の象徴であり、個人的にとても重要なことです。なぜなら、MOでの練習は現実でも、それこそ1932人のグランプリでも、優勝できるほどの力がつくと証明されたからです。

 Antoine Ruelが以前グランプリ・仙台で言っていた言葉で、「MOはマジックではなくただの遊びだ」といった趣旨の物がありましたが、それは今ではもう当てはまらないと僕は思います。近年、MOによってプレイヤーレベルの平均値が大きく底上げされ、どんな地域や環境の人であれ、MOで練習できればグランプリやプロツアーで優勝することも可能になったと感じます。そんなMOが生んだスーパースター「FFfreak」のデッキこそ「今週の勝ち組」に相応しいでしょう。


「今週の勝ち組」


Brad Nelson
Grand Prix Washington DC 2010 - Champion
2 《乾燥台地/Arid Mesa》
4 《天界の列柱/Celestial Colonnade》
4 《氷河の城砦/Glacial Fortress》
7 《島/Island》
5 《平地/Plains》
2 《セジーリの隠れ家/Sejiri Refuge》
2 《地盤の際/Tectonic Edge》

-土地(26)-
4 《悪斬の天使/Baneslayer Angel》
4 《前兆の壁/Wall of Omens》

-クリーチャー(8)-
3 《審判の日/Day of Judgment》
2 《遍歴の騎士、エルズペス/Elspeth, Knight-Errant》
2 《永遠溢れの杯/Everflowing Chalice》
2 《ギデオン・ジュラ/Gideon Jura》
3 《精神を刻む者、ジェイス/Jace, the Mind Sculptor》
1 《軍部政変/Martial Coup》
2 《思考の泉/Mind Spring》
3 《忘却の輪/Oblivion Ring》
4 《流刑への道/Path to Exile》
4 《広がりゆく海/Spreading Seas》

-呪文(26)-
2 《天界の粛清/Celestial Purge》
1 《遍歴の騎士、エルズペス/Elspeth, Knight-Errant》
1 《ジェイス・ベレレン/Jace Beleren》
3 《コーの火歩き/Kor Firewalker》
1 《コーの奉納者/Kor Sanctifiers》
1 《軍部政変/Martial Coup》
4 《否認/Negate》
1 《忘却の輪/Oblivion Ring》
1 《失われた真実のスフィンクス/Sphinx of Lost Truths》

-サイドボード(15)-

 彼の努力の結晶とも言えるこのリストは、実に絶妙なバランスで構成されています。《前兆の壁/Wall of Omens》が入ったことにより大きな変化を遂げた「青白Tap out Control」。選手権予選やPTQでも数多くの好成績を残していますが、未だに正解と言えるリストがない中で、このリストはひとつの導き手となってくれるのではないでしょうか。

 以前との大きな違いは《白蘭の騎士/Knight of the White Orchid》《原霧の境界石/Fieldmist Borderpost》セットが抜けて、そこに《前兆の壁/Wall of Omens》《流刑への道/Path to Exile》そして《ギデオン・ジュラ/Gideon Jura》が加わったことです。

 「青白Tap out Control」の代名詞とも言われていた《思考の泉/Mind Spring》《軍部政変/Martial Coup》も枚数が減っており、最早「青白Tap out Control」は「青白プレインズウォーカーコントロール」へと変貌してしまいました。

 っと、デッキの紹介の前にいつもの一言コーナー(?)を。色んな人の日記などで「1枚差し多いけどほんとに強いの?」という意見を見ました。しかし、大小に関わらずどんな大会であれ、たまたま優勝した、なんてことはまずありません。

 僕は人のデッキをコピーする際には、どんなに変なカードが入っていようとも、枚数が変に思えようとも、まずは75枚完全にコピーします。自分がコピーしようとした時点でそのデッキかプレイヤー(もしくは両方)が自分より上だと僕は思っているので、そのプレイヤーが「なぜこの75枚を使っているのか」をいちはやく理解するためにも、それが1番手っ取り早いかなと思うのです。そんなわけで、もしも次に誰かのデッキをコピーする機会があれば、75枚を完全にコピーしてみてはいかがでしょう?

 疑問を持ったり、リストを変更するのはその75枚を使ってみた後でも決して遅くはないはずです!

 そして何よりも大事なことは、まずは自分で何でも試してみる事です。これはプレイングにも当てはまると僕は思っていて、難しい盤面で悩んだ時、横にいる強い人に訊けば一瞬で答えが返ってきますが、自分で考えた方が絶対にあなたのためになります。仮にあなたの出した答えが間違っていたとしても、その失敗を2度としなければその失敗は大きな意味を持ちますからね。

 さてさて前置きがだいぶ長くなってしまいましたが、デッキの解説に戻りましょう。今回は一見ちょっとあやしく見えちゃうそんな1枚差し満載のサイドボードを、僕なりの理解を添えた解説を中心にお届けします。

 まずは「Tap out Control」から動いたメインボードの変更点を。

 前にも書きましたが僕は大の《流刑への道/Path to Exile》嫌いです。しかし、いつの間にか世の中は変わってしまいました。バントの隆盛、ジャンドの衰退など様々な要因がありますが、なんと言ってもプレインズウォーカー7枚を守りやすい、という大きな理由ができたのです。プレインズウォーカーを出す時に1マナ余らせるだけで、相手の計算を狂わせることができますし、相手の《ギデオン・ジュラ/Gideon Jura》への回答にもなります。

 とにかく《ギデオン・ジュラ/Gideon Jura》はやばすぎです。どの能力も異次元な強さであり、忠誠度の高さも実際に直面してみれば分かりますが、印刷ミスではないかと思うほどに多いです。

 そして今はまだ影を潜めていますが、やはり《復讐蔦/Vengevine》はこれからもっともっと使われるようになると僕は確信しています。こいつも青白からすると相当に厄介な存在なので、《流刑への道/Path to Exile》4枚投入はもはや必然なのかもしれません。

 こうして《流刑への道/Path to Exile》を躊躇無く4枚採用できるようになり、軽いカードが増えた一方で、《思考の泉/Mind Spring》《軍部政変/Martial Coup》といった{X}系のカードが減ったので《永遠溢れの杯/Everflowing Chalice》を減らし、同系にもプレインズウォーカーで押していく形になっています。

 あとは《白蘭の騎士/Knight of the White Orchid》セットが無くなったので単純に土地が以前より増えていますね。注目すべきは《セジーリの隠れ家/Sejiri Refuge》と《地盤の際/Tectonic Edge》の枚数です。4枚投入されることの多い《地盤の際/Tectonic Edge》を2枚に押え、その分《セジーリの隠れ家/Sejiri Refuge》を入れることで、青マナと白マナの供給源がどちらも17枚という余裕のあるマナ基盤を実現しています。

 この青白というデッキが最近勝ちまくっている理由のひとつが、安定性の高さにあることは間違いありません。また、このデッキの《広がりゆく海/Spreading Seas》がジャンドの安定性を下げ、一強状態を崩したことも記憶に新しいでしょう。このように、デッキの動きを考える時、特に長丁場の大会を戦うのであれば、安定性は大きな武器となるのです。

 《地盤の際/Tectonic Edge》はたしかに強いカードです。しかし、無色マナしか出せないこの土地には色マナ事故をおこしてしまうリスクもあります。デッキ自体の安定性が高いだけになかなか注意がむかないこの色マナ事故に注目し、さらに一歩踏み込んでより安定性の高い構築を求めた努力が、優勝という最高の形で彼に答えてくれたのではないかと思っています。《地盤の際/Tectonic Edge》を優先しようとした僕とはこういった小さな面でも大きな差が出ていますね。


 メインボードはこれくらいしか変更点がないので、次はサイドボードに移りましょう。

2《天界の粛清/Celestial Purge》3《コーの火歩き/Kor Firewalker》

 個人的にはずっと《天界の粛清/Celestial Purge》《瞬間凍結/Flashfreeze》型でやっていたのですが、最近《コーの火歩き/Kor Firewalker》をやたらと見かけるので、ここはもう一度考え直す必要があるでしょう。

 正直ここは好みも少し関係してくるような気がするので、自分の手に馴染む形がいいと思います。ただ僕は赤単にはすでにどうやっても有利だと思っているので《コーの火歩き/Kor Firewalker》まで必要とは思えません。今のところは《天界の粛清/Celestial Purge》《瞬間凍結/Flashfreeze》推奨派です。

1《遍歴の騎士、エルズペス/Elspeth, Knight-Errant》1《ジェイス・ベレレン/Jace Beleren》

 同系やコントロール対策の追加のプレインズウォーカー。なぜ4枚目の《精神を刻む者、ジェイス/Jace, the Mind Sculptor》ではなく《ジェイス・ベレレン/Jace Beleren》なのか。

 《精神を刻む者、ジェイス/Jace, the Mind Sculptor》は、能動的に忠誠カウンターを無くしながら動き、すぐ追加を投入、という使い方が難しいため、手札にかさばってしまうことが多々あります。これではせっかく有利な場を築いても、その1枚の差でひっくり返されやすくなってしまいます。

 それに「ジェイス」対決を制するには軽い方が適しています。タップインランドが多いので、先手の場合3ターン目にあっさり通ってしまうこともあるでしょうしね。ついでにカード名を分散させることでプレインズウォーカー対策として最近よく見るようになった《真髄の針/Pithing Needle》対策も多少兼ねています。

 《遍歴の騎士、エルズペス/Elspeth, Knight-Errant》は攻撃的なプレインズウォーカーの中で最も軽く、トークンを出しているだけで相手のプレインズウォーカーを牽制する役割も果たしてくれます。

 同系用にサイドインするパーマネントは、相手に《否認/Negate》や《忘却の輪/Oblivion Ring》を強制的に使わせるほど強力かどうか、が採用の判断基準になるでしょう。

1《忘却の輪/Oblivion Ring》1《コーの奉納者/Kor Sanctifiers》

 どちらも主に同系用ですね。《コーの奉納者/Kor Sanctifiers》は5枚目の《忘却の輪/Oblivion Ring》兼、相手のプレインズウォーカー牽制役、たまに自分の《精神を刻む者、ジェイス/Jace, the Mind Sculptor》様とコンボってGGと意外と便利さん。ただ以前と違い青白がマナベースをアーティファクトに頼らない構成になってきたので、1枚に抑えられています。

4《否認/Negate》

 言わずと知れた平成の《対抗呪文/Counterspell》。メインとサイド合わせて4枚は確定ですが、これからはよりコントロールが増えそうな風潮なので、メインに数枚入れてもいいと思います。

1《失われた真実のスフィンクス/Sphinx of Lost Truths》

 申し訳ありませんが、こいつに関してはさっぱりです。カバレージを追いかけたところジャンド相手にサイドインしていたので、《マラキールの血魔女/Malakir Bloodwitch》対策が主な用途かと思われます。《大渦の脈動/Maelstrom Pulse》の対象は山のようにあるので、ジャンド相手には強いパーマネントを展開し続け、どれか残れば勝つ、といった流れに持ち込むのでしょう。

1《軍部政変/Martial Coup》

 追加の全体除去で、主にバントやナヤ用ですね。個人的には《審判の日/Day of Judgment》は4枚にすべきだと感じているので、ここは後々《審判の日/Day of Judgment》に変わる可能性が高い気がします。


「今週の一押し」


 今週は日本選手権・北海道予選からひとつと、グランプリ・ワシントンからひとつの2本立てとなっております。

 まずは日本選手権予選の方から。

角井 昭一
2010日本選手権予選・札幌 / 4位
4 《平地/Plains》
3 《島/Island》
1 《森/Forest》
4 《カルニの庭/Khalni Garden》
4 《氷河の城砦/Glacial Fortress》
4 《天界の列柱/Celestial Colonnade》
4 《霧深い雨林/Misty Rainforest》

-土地(24)-
1 《引き裂かれし永劫、エムラクール/Emrakul, the Aeons Torn》
1 《エメリアの盾、イオナ/Iona, Shield of Emeria》

-クリーチャー(2)-
4 《変身/Polymorph》
4 《広がりゆく海/Spreading Seas》
4 《思案/Ponder》
2 《審判の日/Day of Judgment》
2 《軍部政変/Martial Coup》
2 《思考の泉/Mind Spring》
2 《忘却の輪/Oblivion Ring》
3 《流刑への道/Path to Exile》
3 《目覚めの領域/Awakening Zone》
2 《ギデオン・ジュラ/Gideon Jura》
3 《遍歴の騎士、エルズペス/Elspeth, Knight-Errant》
3 《精神を刻む者、ジェイス/Jace, the Mind Sculptor》

-呪文(34)-
2 《光輝王の昇天/Luminarch Ascension》
1 《忘却の輪/Oblivion Ring》
4 《瞬間凍結/Flashfreeze》
4 《否認/Negate》
4 《沈黙/Silence》

-サイドボード(15)-

 僕は角井さんと交流があり、予選の前にも色々と情報交換をさせてもらっていたのですが、この発想は予選の前日に思いついたらしく、全く聞いていなかったので驚きました。
 《変身/Polymorph》デッキが抱える能動的なアクションの薄さと言う問題を、白を足す事により解消しています。やはりプレインズウォーカーは強いという結論で落ち着いてしまいそうですが、そこに《変身/Polymorph》というアイディアが斬新です。本人曰く、時間がなかったためマナベースを始めとした各所に不安があった、とのことですが、きちんと新しいものを形にして結果を残したということでご紹介させていただきました。

Brian Kibler

グランプリ・ワシントン2010 / 17位
4 《霧深い雨林/Misty Rainforest》

1 《活発な野生林/Stirring Wildwood》

4 《天界の列柱/Celestial Colonnade》

1 《平地/Plains》

2 《島/Island》

5 《森/Forest》

4 《海辺の城塞/Seaside Citadel》

3 《陽花弁の木立ち/Sunpetal Grove》


-土地(24)-

4 《貴族の教主/Noble Hierarch》

2 《極楽鳥/Birds of Paradise》

2 《硬鎧の群れ/Scute Mob》

4 《前兆の壁/Wall of Omens》

1 《コーの空漁師/Kor Skyfisher》

3 《海門の神官/Sea Gate Oracle》

4 《復讐蔦/Vengevine》

3 《イーオスのレインジャー/Ranger of Eos》


-クリーチャー(23)-
2 《流刑への道/Path to Exile》

2 《バントの魔除け/Bant Charm》

2 《忘却の輪/Oblivion Ring》

4 《精神を刻む者、ジェイス/Jace, the Mind Sculptor》

1 《遍歴の騎士、エルズペス/Elspeth, Knight-Errant》

2 《ギデオン・ジュラ/Gideon Jura》


-呪文(13)-
3 《コーの火歩き/Kor Firewalker》

1 《静寂の守り手、リンヴァーラ/Linvala, Keeper of Silence》

4 《否認/Negate》

2 《剥奪/Deprive》

1 《忘却の輪/Oblivion Ring》

1 《流刑への道/Path to Exile》

1 《真髄の針/Pithing Needle》

1 《クァーサルの群れ魔道士/Qasali Pridemage》

1 《否定の壁/Wall of Denial》


-サイドボード(15)-

 最後は「注目のプロプレイヤー」のコーナーでも紹介したキブラーのデッキを紹介します。このデッキは《復讐蔦/Vengevine》をかなり意識した作りになっており、《前兆の壁/Wall of Omens》や《海門の神官/Sea Gate Oracle》はアドバンテージを失うことなく、クリーチャーを唱えることを可能にします。アグロ型が主流の中、こういったミドルレンジのアプローチも面白いですよね。

 そしてこのリストで1番のお洒落ポイントは、なんと言っても《復讐蔦/Vengevine》《コーの空漁師/Kor Skyfisher》コンボです。

 僕は全くやっていなかったので知りませんでしたが、このコンボはゼンディカー限定構築をやっているプレイヤー間では知ってて当たり前のテクニックだそうです。環境を問わず良いものは良いということで、今週末のプロツアー・サンファンでも、こういった素晴らしいアイディアの数々が見られるはずです。

 そんなわけでみなさん、プロツアーをチェックしとくと、もしかすると新たな発見があるかもしれませんよ!今回は、悲しいことに参加資格が無く、僕も日本でカバレージを見ながら日本勢の活躍を応援することになります。ツイッターでつぶやきながらみんなで一緒に日本勢を応援しましょう!

 それではまた来週~!

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